漫画 響あい「ひとりじめ~調教願望~」感想

ひとりじめ?調教願望? (フラワーコミックスα)

ひとりじめ?調教願望? (フラワーコミックスα)

 

 

 漫画 響あい「ひとりじめ~調教願望~」感想

ネタバレありなので、ご承知の上。

 

10巻完結。

高校生で性欲の強い女の子と義兄弟になった男の子の恋愛もの。

 女の子が勉強ができる優等生なのに、Hな妄想が大好きで自分でヘンタイと言ってしまう、Hなことしたい願望の強い女の子っていうのが特徴な作品。Hなシーンはたくさんありですが、モザイクがかかるような描写はありません。

人とのコミュニケーションが下手で空気を読めない発言をしがちだけど、あまり他人と関わろうとせず、クールで孤高な人で過ごしているレイ。

親の再婚で、同じクラスのマヒロと兄弟になる。マヒロは一度寝た女とは寝ないというくらいのヤリチンと呼ばれる男。

レイはマヒロに冷たい態度をとっていて、マヒロはレイを押し倒して襲いかけてしまうが、実はレイはわざとマヒロを挑発して怒らせて襲うように仕向けていた。レイは以前、マヒロが体育倉庫で女の子とHしてるのを覗き見てしまい、それ以来マヒロにHされる妄想をしていて、マヒロにHされたいと思っていた。

これ以降、レイはマヒロにどんどんせまっていき、マヒロはだんだんレイのエロさとは別のかわいさに気付いてひかれていく、というお話。

絵がきれいで、男の子はイケメン、女の子はエロに興味ありなことを隠さず(主にマヒロにだけですが)言ってきますが、見た目だけじゃなく中身も結構かわいい感じの、ウブな子で、大胆さと照れが同居しています。

 

レイはオタクな妄想少女といった感じで、見た目かわいいんですが、学校ではカワイイ子とは認識されておらず、真面目で堅物のつまらない優等生と思われています。

なので、自己評価が低く、マヒロが自分を好きになるはずがないと思っていて、Hなことをしてくれればそれでいいと思っています。

が、マヒロはレイの意外なかわいい面をどんどん発見して、今まで女の子をちゃんと好きになったことのないマヒロがレイのことを好きになっていきます。

全10巻ですが、最初は1巻で終わる予定だったのか、1巻の最後の話が最終話となっていて、お話も1巻で両思いになって、ここで終わってもおかしくない感じになっています。

 

最初の方は、ラブコメっぽい感じで、レイがHなことに大胆にマヒロに迫っていくくせに、結構照れたり恥ずかしがることも多く、そのギャップだったり、照れポイントへのツッコミとか、親が来た時の態度の変わり身の早さとかが、おもしろいです。

両思いになってからは、マヒロと仲のいい友達グループの中に入っていこうと努力したり、でもダメだったりで、キュンとするところもあります。

マヒロと仲のいい友達グループの一人、ヒナタという女の子が実はマヒロのことが好きで、猫かぶっていますが、マヒロは全く気付いておらず、いい友達だと思っています。レイにはその本性を見られていて、ライバルとして密かにちょっかいかけてきます。

3巻の終わりの方で、ヒナタがマヒロの好きなバンドのライブチケットがとれたから一緒に行こうと誘いますが、ここでマヒロが今後こういうのは無しにしたいとキッパリ断ります。ヒナタはマヒロにちゃんと告白したことはなく、ヒナタの本性もマヒロにはバレないままですが、このエピソードで振られたのと同じような感じになったのか、この後、ヒナタは全く登場しなくなります。

 

3巻の終わりでカジ君というレイを好きになって迫ってくるキャラが登場して以降、ストーリー展開がそれまでと違う感じになります。

ヒナタだけでなく、マヒロの仲のいい友達グループももうこの後最後まで出てきません。ヒナタを含めマヒロの友達グループはレイに嫌な態度をとっていたので、マヒロとつき合ったことを知って何かギャフンとなるシーンを見たかったんですが、ヒナタが誘いを断られる話でお終いでした。この時はまだヒナタはちょっかい出してくるかと思ってたんですが。

4巻から1つのシーンを何話にもわたって描くというパターンが続きます。マンガ内の時間で数十分から数時間。その1つのシーンというのも、レイが当て馬君に迫られてエロいことをされてしまうシーンです。それが1つのコマが大きいコマ割りで何話も続くというのばかりになり、何巻もたいして時間が進んでいない展開になります。

最初は、塾で知り合ったカジ君。最初は塾の資料室みたいなとこでマヒロがレイにHなお仕置きをしてるところをカジ君に見られてしまいます。次にレイが塾の特進クラスに行った時に再会し、塾でもキスされたりHなことをされ、雨に濡れたところをカジの家に連れ込まれ、看病されつつ、盗撮画像をネタに脅され、言葉巧みに言いくるめられて、セックスはしませんが、着替えや何やらHなことをされまくります。

最後にカジにされたHなことで欲情はしてもマヒロがくれる幸せな気持ちがなければ快楽にならないんだと言ってカジの家を出て自分の家に帰ります。

最後そこでやっと冷静に言い返せるようになるまで、カジに押されっぱなしで、カジの言うことにうまく反論できずタジタジになって、Hなことも強く拒否できず、カジにいろいろ流されてしまうというシーンがずーっと続きました。

特進クラスに行き、カジの家から帰るまでが主なカジ君エピソードですが、たった1日の出来事です。そしてカジ君の話はこれでもうお終いで、カジ君はもう二度と登場しません。レイがカジとの出来事を回想する時に出てくるだけです。

そして塾もこの後出てこないので、特進クラスはやっぱりやめたのか、どうなのか、カジ君は普通のクラスも一緒だと言っていたので、塾に行けば顔を会わせたはずですが、塾が出てこないので、どうしたのか全くわかりません。

この後、裸でレイとマヒロが部屋にいるところを母親に見つかってしまい、両親からレイとマヒロは受験が終わるまでの約2ヶ月離れて暮らすように言われてしまいます。

そしてその時、母親をかばってマヒロが階段から落ちて入院した病院で、レイの幼なじみで初恋のお兄さん、雨宮に会います。

 

するとここからはレイが雨宮にHなことをされるシーンが続くことになります。

最初は病院で。ここは人がめったに来ないとか言ってましたが、廊下の長椅子の上で、キスされたりおっぱいさわられたりで、いくら人こないっていっても通路でってどうなの?そんな人がこないとこあるの?っていうのと、雨宮さっきマヒロとレイが病室でHなことしてたの注意してたくせに自分もするのかよって思いました。

そして雨宮母とレイの母親は知り合いなので、マヒロと離すためにレイが受験が終わるまで住むところとして、雨宮家に行くことになります。

マヒロの退院後から離れて暮らすことになるので病院で最後の触れ合い。

レイが雨宮家に行った初日、雨宮母は不在で、レイの部屋に案内した雨宮にやっぱりな感じでレイがまたHなことをされまくります。8巻はほぼ全部この部屋でのシーンです。雨宮の部屋で勉強をみてもらう時もHなことをされます。そして雨宮に言われて2人で出かけた初詣(時期的にそんな時期だった)の神社で偶然マヒロに会います。

神社で会った雨宮の同級生のフォローのおかげで、久々に(といっても数日ぶり?)マヒロとレイは2人だけになり外でHしちゃいます。

そういえば2巻でマヒロの友達グループとのクリスマス会をイブにやってたのでそこから大晦日のこの日までほんの1週間ぐらいの出来事だったんだ・・・。そんなに久しぶりじゃないのか?雨宮家に行った翌日ぐらいかな?

雨宮家に帰りレイはやっぱり自分にはマヒロだけだと雨宮に言いますが、どうせマヒロとHしてきて気持ちが揺れただけ、自分がHなことすればまた自分の方に戻ると雨宮に言われ、またレイはHなことをされてしまいます。気持ちはマヒロにあるのにどうしても体が快楽を感じてしまうのをどうにかしようとしてレイは机の上にあったナイフで太ももを刺します。それを止めるために雨宮がナイフを掴んだので雨宮も手を怪我します。そこでやっとHなことが止まって手当をすることになり、もうこんなことをしないよう雨宮に言われますが、自分の気持を貫くためならどんな手段でもいとわないから約束できないと言い、ここでやっと雨宮がレイを諦めてくれます。

 

あらすじが思ったより長々としてしまいました・・。

4巻以降、Hなことするシーンメインになったのかなって感じがします。しかもそのシーンが大きいコマ割りで何話にもわたって続き、ストーリーはたいして進まず巻数だけどんどん増えていったって感じ。

まあそのHなシーンが人気があってとかなのかなと思いますが、2巻くらいまでのHなシーンもありつつのラブコメっぽい感じがおもしろかったので、ずっとそんな感じだったらよかったのにと思いました。Hなシーンは嫌いじゃないですが、彼氏じゃない相手とっていうのが嫌で、4巻以降、マヒロとより、カジや雨宮とのHなシーンの方が多いんじゃないかっていうくらい長くて、長すぎるっと思いました。

マヒロといろんなHなシチュエーションを楽しむっていうのだったらよかったのに。4巻〜10巻まで長いですがストーリー的には内容がたいしてなくて半分以下の巻数にまとめられるんじゃないだろうか。

ほぼカジと雨宮にHなことされる、合間にマヒロとHなことする、っていうだけの内容で、学校ももうほとんど出てこなかったし、だからマヒロの友人たちももう出てこなかったし、卒業式もすっ飛ばされた。

 

それにレイが快楽に弱いせいかカジや雨宮からされるHなことを断固拒否できず流されちゃうのもあまり好きじゃなく。

特に雨宮はカジと違って、昔レイが好きだった初恋の人なので、言われることにあまり言い返すこともできず、されるがままな感じで、むしろ今ので嫌われたかもとか心配しちゃうくらいな気持ちを見せていて、えぇー!?と思っちゃいました。

マヒロと一緒にいたら受験に集中できないからってことで離されたのに、Hなことも含めてしないようにっていうことなのに、離された先でHなことされてたら本末転倒じゃないのって思うのに、そういうことも全くレイが指摘しないし、俺様な感じでガンガン雨宮がレイにHなことしまくっていく態度が、ムカッときてイライラして嫌でした。

雨宮の見た目は好きです。イケメンでカッコイイです。見た目だけはマヒロより雨宮のほうがどちらかというと好きです。でもまあ髪の毛と眉の色以外、雨宮とマヒロってほとんど同じ顔な感じですけど。

 

雨宮母が、レイを雨宮家で預かる話の時に、マヒロに対して、彼氏が心配する気持ちもわかるけど雨宮(息子)はレイと家族みたいなものだから彼氏が心配するようなことはないって言っちゃってるんですが、母がわかってないだけで、母のいないところで思いっきりやっちゃってますよ。普通、つき合ってない女の子にそんなHなことしないだろっていうようなことまでやっちゃってますよ。

これで受験後に、雨宮息子と付き合うことになりました〜ってなってたりしたら雨宮母はどんな反応を見せるのかなーとか思ってしまった。

 

それと疑問点なんですが、雨宮とレイは結構小さい頃からの幼なじみのようで、おそらく近所に住んでいたんでしょうが、最後に会ったのがレイが中3の時のようで3年ぶりらしいけど、何故3年会わなかったのかがわかりません。中3から再婚までの間はどこかに引っ越してたのか?

そこが謎なのでなんともいえないけど、雨宮もレイのことは本当は好きだったけど妹のような存在だから性的な目で見てはいけないと思って我慢していたらしいけど、手を出さないのはいいとして、好きなことを告白しなかったのとか、中3以降の3年間、会わない状態になってたのは何故なんだろう?

そんなに好きなんだったら、音信不通な状態にしておく?

何故そこで会わなくなってしまったのかがわからない。

本当は当時両思いだったんだから、その間に何かしておけばマヒロにとられなかったのにね。

マヒロとレイが病院でHなことしてたのを知って、あの頃我慢してたのは何だったんだとか言って、雨宮はいきなりレイにHなことし始めちゃうけど、妹みたいな存在だから手を出さなかったのに、Hなことする子ならHなことしてもいいって何だそれ。

大事な人とか言うくらい好きなのに雨宮がレイから3年間離れてたのが何故かよくわからない。

 

そしてカジ君のレイを家に連れ込んだ1日が終わったらもう全然出てこなくなるっていうのもすごいよね。次は雨宮ターンで、高校の友人も出てこなくなるし、邪魔なものはもう全然出さないんだねっていう、もうそれだけになるのがすごいなと思った。

 

雨宮が諦めたら次は一瞬で2ヶ月経って、合格して、マヒロと再会。

そもそも離れる時、レイとマヒロってまだ1ヶ月くらいしかつき合ってなかったんだよね。それで離されるっていうのはなぁ、かわいそうに。受験に集中するため、2ヶ月くらいっていうのはわかる。両親の言うことは正論だと思う。でもね、それを言うなら、高3の受験の時期になんで再婚したんだとも思ってしまいます。マンガだから、そこあまりつっこんで真面目に考えちゃダメな所だろうけど、いい大人同士の再婚なんだから、それこそ、受験終わるまで待つくらいできたよね。

そんな微妙な時期に知らない人と同居するなんていうストレスを与えちゃだめでしょ。

 

レイが再会場所として学校の体育倉庫を指定してきます。そこでレイの念願のHをマヒロとします。たぶん4巻以降で初めて唯一出てきた学校シーン。そこでマヒロが家を出るとレイに告げます。

次の話でマヒロの一人暮らし初日にレイがマヒロの部屋でご飯を作って待っていて、帰ってきたマヒロとHして、いつかまた一緒に暮らそう、と言ってオシマイ。

 

2ヶ月会えなかったみたいなんだけど、学校は?

私の場合、高3の3学期ってあんまり学校に行かなくなってたけど、全く行かないってことはなかった。全く行かない学校もあるのかな?

そしてもう学校の友人も全く登場せず、卒業式さえ全く言及なく終わりました。このすっ飛ばし具合がすごいな。

 

その4巻以降の、いろんなことすっ飛ばして、Hなことするシーンばっかりになるのがビックリと言うか残念だったなーと思いました。

最初の方の感じのがおもしろかったです。