漫画「あの年の夏」ジュン(June)感想

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ネタバレありなので、ご承知の上。

comicoで連載中。高校生と浪人生を中心とした予備校が舞台の青春マンガ。
2016/2 から始まって今現在(2018/4)無料で読める話数で107話。
だいぶ前にお気に入りに入れたまま全然読んでなかったのを読みましたが、すっごくよかった。
まだ連載中なので結末はわかりませんが、現時点でもすっごくいい。面白いです。

主要な登場人物は、高校3年生の樹里(ジュリ、女)、周防拓海(タクミ、男)、1つ年上で浪人生の荒木礼央(レオ、男)。ある時、予備校の屋上で、樹里は拓海と礼央がキスしているのを見てしまい物語が始まります。
男性同士のカップルが出てきますが、いわゆるBLジャンルのマンガだとエロい描写が多かったりしますが、この作品はエロさは全くありません。性的表現はキスまでです。
同性カップルの話は絶対無理、というわけじゃなければ、ぜひ読んでみてほしいです。
同性カップルだけの話じゃなくて、周りの友人達や親も絡んでのいろんな人間模様が繰り広げられます。
絵柄は好きなんですが、正面からの礼央とかはすっごくかっこいいのに、礼央と特に拓海の横顔の首の太さ顔と頭の大きさのバランスが変だなと思う絵が多いのがちょっと残念。でもタイトル絵の礼央にひかれて読もうと思いました。礼央が超カッコイイ、大好き。タイトル絵の雰囲気はこの物語の雰囲気とちょっと合ってない気がします。みんな笑顔で爽やかな感じですが内容はもっと切ない感じが多い気がします。なので私が大好きな礼央の画像を載せてみました。

 

拓海と礼央は同じ高校の先輩後輩でつき合っていましたが、拓海は礼央から別れようと言われてしまいます。
樹里は違う高校に通っていて、予備校で二人のキスを見てしまったのをキッカケに彼らの関係に巻き込まれていきます。拓海は礼央と別れたくなくて振られて泣いている所を樹里が見かけて慰めたり、と、拓海が一人になってツライ時期に樹里が彼の話を聞いてあげたり一緒にいてあげたりして拓海の心の支えになっていました。拓海は礼央以外の人に心を開かず、友達がいないような人。樹里と拓海はケンカしながらも仲がいいみたいな関係になっていて、樹里は徐々に拓海にひかれていました。
礼央は勉強もできてカリスマ性のある人で、学校でも超人気のモテモテな人でした。が、今は高校時代の知り合いとは拓海以外、連絡を絶っているようで、浪人した理由も、何か事情があるようなんですが、最初の方では礼央の事情は謎なままです。
予備校でもモテモテですが、礼央は受験勉強に専念したいので女の子からの誘いは全て断っていました。
予備校に通う元ヤンみたいな女の子が礼央を好きになり、それに巻き込まれる形で樹里が元ヤン女子とその友人たちに拉致される事件が起こりますが、礼央が人脈を駆使して助けます。

 

樹里が拓海への気持ちを自覚した頃、突然、礼央と拓海はよりを戻します。樹里は告白していませんが、拓海は樹里が自分に好意を持っていることに気付いていました。
そして今度は拓海が礼央を振ります。拓海は自分ばかりが礼央のことを好きで、礼央がそれほど自分を好きじゃない、自分の好きのほうが大きいことにムカついて礼央から離れることにしたようでした。そして拓海は樹里のことを恋愛対象として好きなのか、自分でもよくわからないようで、試すつもりでキスをして、もう1回試していい?と樹里に聞いて殴られていました。

礼央は最初に別れようと言ったのは自分の方でしたが、それには事情があって、それでも拓海は自分から離れていかないと思っていたようです。拓海からの別れ話に礼央は「そうか」と言っただけで、その反応の薄さも拓海には不満でしたが、本当は礼央は後悔していたし傷ついてもいました。礼央が泣いたことを知れば、拓海もそれだけ好かれていたのだと喜んだだろうに。
そして予備校の自習室で礼央は、以前、拓海が樹里に言っていた、映画音楽を聞きながら過ぎたことを思い返すと自分の人生が映画のように思えてきて気分転換できると言っていた方法を実行します。
イヤホンを耳につけながら机に伏せる礼央が、高校生の礼央に変わり、礼央の過去編が始まります。
ここの過去編への入り方がすごく素敵。カッコよくてキレイ。
拓海が言っていた気分転換方法の内容もちょうど過去編に入ること=過ぎたことを思い返す、とマッチしてるし、ほんとにすごくいい!
この後の過去編でも、ここまでもそうだったと思いますが、特にここからすごく感じたんですが、表現の仕方が、すごく詩的だなぁーと思うところがあって、とっても素敵だなーと思いました。

 

ここまでのお話で連載時間で約1年でしたが、ここから礼央の過去編でも約1年かけて語られます。
61〜105話が過去編です。最近やっと過去編が終わって現在に戻ったばかりのようで、まだ連載中ですが、一区切りついてから、過去編が終わってから読めてよかったなと思いました。
一応この物語の最初の方では樹里が主人公っぽい感じで始まってますが、この過去編は礼央の話です。
そして今までの全部の話の内容から考えても、語り手としての主人公は樹里かもしれないけど、この物語の主人公は礼央だなと思いました。この過去編を読んだらそうとしか思えない。

礼央は小学生の頃、両親が離婚して母親と二人で生きてきました。母親は礼央のため、身を粉にして働いて愛情はありましたが、仕事にばかり時間を取られ、まともに家事もできないような状態で、虐待とも取られかねない放置状態でした。学校でも、洗濯をちゃんとしてなくて汚いとか、勉強ができないとか、家が貧しいとかで、いじめられていましたが、ある時バス停で出会ったお兄さんのアドバイスのおかげで、ちゃんと勉強をしたら成績が学年1位になり、家事も礼央がきちんとするようになり、お兄さんの姉が洋服のお店をやってた関係で服ももらって身なりもよくなりました。すると礼央の周りの人の態度が変わりチヤホヤしてくるようになりました。ここで礼央は人の態度の変わり様をみて他人を冷めた目で見て、距離をおくようになったのだと思います。人当たり良く、優等生を演じていますが、他人とは一定の距離を置いて自分の中に踏み込ませないような。

 

ここに出てくる恩人のお兄さんは、実は人気ゲームの作者で自身も周りとうまくやれず友達のいない孤立した人でした。礼央が小学校を卒業する日、礼央のクラスメイトの陰謀(卒業の答辞を礼央に読ませないため)でチンピラに襲われますが、それを助けてくれたのも恩人のお兄さんでした。
この後、お兄さんはアメリカのカリフォルニアでゲーム開発をすることになり、礼央とは別れます。
お兄さんは礼央にいろいろアドバイスしてましたが、実は自分も友達とうまくやれてない人なんじゃないかというのは最初に出会った時からそうじゃないかと思っていました。でもほんとにすごくいい人。礼央にとって、彼がいなかったらどうなっていたんだろうって思うくらい、ほんとに出会えてよかった人だなと思った。
これ以降、再会していないようですが、このままになる気がしません。
またいつか出てくるんじゃないかな。そして成功者(お金持ち)なので、金銭面で礼央を助けてくれるんじゃないか、という気がしています。都合良すぎちゃうけど。

 

この後、礼央は順調に優等生、人気者になっていて、恩人お兄さんの母校で薦められた太林堂高校(進学校でもありお金持ちの多い小中高一貫校)にも入り、そこで拓海と出会います。
そして中学の頃付き合っていたヒカル(男)との会話から、礼央はゲイらしいことがわかります。
女も試そうとしたけど無理だったと。ヒカルは今(高校)は女の子とつきあっているけど、お前とは違うみたいだと言っています。
ヒカルとは2年間付き合う関係だったようですが、中学卒業でアッサリ連絡を絶っています。
ヒカルは力も強い不良だったので礼央が他の人達からの暴力から身を守るためという打算的な面もあったようです(小学生の頃に暴力を振るわれたことがあるため)。
それプラス、自分の性的嗜好を試す気持ちもあってヒカルとつき合ったんでしょう。お互い中学生で好奇心があったからと言っています。
小学生の頃の三浦君につきまとっていたこと、それを他の子から礼央が三浦を恋愛対象として好きなんじゃないかと思われていたこと、恩人お兄さんと一緒にいたかったこと、などが礼央がゲイであることを示唆する行動として描かれていると思いますが、小学生の頃はまだ自覚していない、無意識の行動だったんだろうと思います。
ヒカルのことはそれなりな好きで、礼央にとっては卒業で連絡を経ってもいいくらいの相手だったんだろうと思います。
でもヒカルはたぶんそれなりに礼央のことが気に入っていて(礼央はいろんな人に好かれる人だし)、礼央が連絡を絶ったことに傷ついたと言いながらも、何かあったらシメてやるから連絡しろと言ってくれるくらい礼央のことは今も好きみたいです。ちょっとしか出てきてませんが、ヒカルはいい奴だなと思います。
そして実際に拉致された樹里を助けた時に手伝ってくれたのはヒカルの関係者だったというのが過去編の最後の方でわかります。

 

礼央は現在や中学以降では達観した感じの落ち着いた人ですが、小学生の頃は、ちゃんと子供らしく、感情的になったりする様子が描かれます。クラスメイトの家に遊びに行った時に無くなったビンを盗んだのが結局礼央だったというのが卒業式の時にわかり、それにガッカリする読者のコメントもありましたが、小学生という年齢や礼央の貧しい環境を考えると、もちろんいけないことだけど、ありそうなことだと思うし、とても人間的に描かれていると思いました。クラスメイトの三浦に対して、友達になりたいと思っていた、周りに好きなのかと思われるくらいべったりしていたのも、おそらく最初に話しかけられたとかのささいなキッカケで、無意識の自分の性的嗜好も絡んで執着してしまった相手で、別にその子は全然いい子じゃなかったし、むしろ嫌な奴で、後から思うと自分でもなぜこいつにと思ってしまうような相手だったというのも含めて、まだはっきり自分の志向を意識していないような幼い時期の出来事としてうまく描かれているなぁという気がします。

 

礼央は小学生の5〜6年の2年間で、恩人お兄さんのおかげで負け犬から優等生に成長します。勉強の仕方を教わって友達からハブられて母も仕事でいない孤独な時間に勉強をして成績は学年トップになるし、家事も自分で全部やって身ぎれいになります。元々やればできる頭脳があったんだろうし、容姿も元々の持っているものですが、汚い身なりに隠れて気付かれていなかったんです。

拓海の父親と礼央は礼央が中学3年の頃に、拓海より前に出会っています。高校受験の準備で必要なものだったらしい礼央の自己紹介文というものを拓海の父親がたまたま読んでしまい、拓海の父親の子供の頃と境遇が似ていたらしく共感されていました。
拓海の父親は政治家で、それらしい人柄というか、目的のためには悪いこともする感じの人物です。学生時代に心から愛する女性がいましたが、政治家になるため資産家の娘の別の女性と結婚しました。が、妻とはうまくいかず学生時代の女性が忘れられず、似た女性とつき合ったというのは理解できますが、その女性を日頃のうっぷんを晴らす相手(罵倒したり)にしていたというのがゲスな人物像が伺えます。それが拓海の母親で拓海が7才の頃に拓海を置いて逃げてしまい、妻に子供ができず拓海が唯一の子だったので引き取られて育てられました。そんな環境で育ち父親からの愛情もなかったようなので拓海は父を嫌っています。

 

そして概ね順調にいっていたかのようにみえた高3の受験の日、礼央の母親が倒れてしまい、一度は会場に行きましたが、信頼できる人に母を頼んでいないこと、もしもの時の不安が勝り、母の所に行き試験を受けませんでした。結果的には母親は亡くなるようなことはなく、医者によると大丈夫じゃない状態だそうですが具体的な病名は出てこなくて、見た目は元気になっていました。けれど他に信頼できるような人がいない母一人子一人の状況で、これでもし母親が手遅れになってしまったら、亡くなってしまったらという不安を拭えず、試験を優先できなかったのは仕方のないことで、礼央の選択には共感できます。もしもの場合、試験に行ったせいで母親が亡くなっていたらその後悔の方が大きいというのは十分に理解できます。
そして浪人して翌年に受験できるよう諸々の資金を得るため、拓海の父親に連絡を取ります。
拓海とつきあっていることを自ら伝え、脅して資金を得ようとします。最初は失敗しそうになりますが、結局、拓海と別れて、拓海はもちろん太林堂高校の人たちとも一切連絡を絶って携帯を解約、出席日数は足りているだろうから高校へもこの後一切姿を見せないこと、という条件で援助してもらうことになります。
この時、食事の皿に礼央が顔を突っ込まれるシーンがあり、痛々しいです。
このため、太林堂高校の人がいないような予備校へ行き、試験会場から去って以降、友人たちからは連絡が取れずに行方不明になっている状態になりました。
ここで、なぜ礼央が頼むのではなくて脅す方法をとったのか、高校の裕福な友人を頼らなかったのかという理由として、プライドだと拓海の父に言われます。確かに礼央はいつか見返してやると言っていたからそうなんでしょう。考えてみれば、拓海の父じゃなくても、高校の友人たちは裕福な家ばかりだし、特に中?なんて資産的にも、礼央への友情的にも頼めば条件無しで援助してくれたんじゃないかっていう気がすごくします。そうしていたら拓海と別れる条件をつけられるとか拓海への裏切りというやましい気持ちとか持つことなく、高校の友人と連絡を断たないといけないような今のややこしい状況になることなく、普通に浪人生活をできたんじゃないかなぁと思うと、余計なプライドが変な方向に行っちゃったってことなのかなぁ。
このまま拓海父との関係を続けていくと闇落ちしそうなので、そこはどうにかなってほしい。

 

恩人お兄さんから礼央が教わった、5本の指の分の大切なものを思い浮かべて1つだけ残すという選択をする話が出てきますが、お兄さんに教わった時も、高3で母が倒れた時も、礼央が選んだ最後の1つは母親だろうと思います。

過去編で描かれた礼央と拓海の関係で、決定的な出来事は、礼央が拓海にキス以上のことをしようとした時に、拓海が気持ち悪いと言って礼央をはねのけた事です。キス以上のことをしないといけないのか、一緒にいて話したりするだけじゃだめなのかと拓海は聞いてきます。
この出来事で、礼央は拓海が礼央のことを大好きだ、愛していると言っていたけれど、それは恋愛対象としての好き、愛ではなく、家族や友人への愛情なのではと思い(はっきりと言葉にはされていないので推測ですが)、このことに礼央はショックを受けます。
拓海は礼央はゲイじゃないと思っている(いた?)ようですが、実際は拓海にそう言っていないだけで、礼央はゲイだと思います。そしてむしろ拓海がゲイじゃないんじゃないかと思ったわけです。
拓海は今まで誰にも愛情を感じたことがなく生まれて初めて好きになったのが礼央なので、自分でも性的嗜好がわかってない部分があると思われます。好きな相手なのに性的なことをしようとして気持ち悪いと感じてしまうのはゲイじゃないことを示しているように見えますが、単に拓海がまだ性的に未熟なために気持ち悪いと感じてしまったのか、誰にも性的な欲求を持たないタイプ(無性愛とかいうらしい)なのか、樹里にもお試しでキスしたくらいなので、はっきりしていない状態なのかもしれません。
でもここでショックをうけた礼央でしたが、それでもまだ一緒にいるんだなぁと思いました。恋愛対象じゃないんだ、違うんだ、と思って、別れちゃうのかと思ったんですけど。いやこれは過去の話なので物語開始時点では別れてないのはわかってるんですが、気持ち的にそういう気持ちになるのかなと思ったんですが、自分から離れるまではいかないんですね。

 

拓海が高校の放送部で朝の放送のために考えた文章がどれも詩的で素敵でした。
そして自分を犬、礼央を狼に例えて、犬が吠えたり噛み付こうとしても狼は犬を好きでいてくれた、そして犬は狼を愛した、という愛の告白もとても素敵でよかった。

礼央について、礼央が女性がだめなのが過去のあれが原因じゃないかとトラウマでゲイになったと解釈しようとしている人がいましたが、礼央の過去編をみるかぎりでは私にはトラウマのせいには思えません。礼央の場合は三浦や恩人お兄さんへの行動がそれを示す場面として何度か出てきているので、作者さんの意図としても元々のゲイとして描いているんじゃないでしょうか。トラウマはたぶんゲイを受け入れがたい人が何か理由をつけたくて言っているように感じました。過去編をみても樹里と礼央が結ばれてほしいとか言っている人も(単に好みで言っている人もいるでしょうが)ゲイを受け入れたくなくてのようにみえます。

私はとにかく礼央がカッコよくて見た目も大好きだし、高校生までの頃より今の姿が一番好き。髪色もジャージもすっごくカッコイイなぁと思う。
いろいろ切ない過去があって、絶対に幸せになってほしい。樹里はいい子だとは思うけど、正直、それほど関心がなくて、過去編が終わって樹里の久々の登場に喜んでる人とか樹里大好きって言ってる読者のコメントをみて、「へーそういう人もいるんだー」っていう驚きを感じるくらいです。
最新話あたりの樹里のモノローグから推測して、樹里と拓海は結ばれないのだろうと思います。
今はつきあっていることになっていても。でもいいじゃん、樹里は大学行って以降でたくさん出会いがあるよ。恋愛するのも難しくないだろうしさ。

 

これはとにかく礼央の物語だと思う。
拓海とうまくいってほしいと思っていたけど、「気持ち悪い」の言葉を知った後では難しいのかもという気もしてきました。拓海の父親に援助を受けたけど、そこで闇に落ちていかないで幸せになってほしいな。
拓海は純粋な真っ直ぐな愛情なのかもしれない。でもいまひとつ礼央のことを理解できていない気がする。礼央が拓海が思うよりも拓海のことを好きなことに気づいてないし、拓海の父親を脅して援助してもらっている取引のことも知らない。でも家は裕福だけど他の太林堂高校の友人たちのように苦労知らずじゃなくて、愛人の子という負い目があるから他の友人よりは礼央に近いかもしれない。でもやっぱり礼央の苦労に比べたら浅いのでどうなのかな。同じ苦労をしていないと愛し合えないわけじゃないけど。
それでもやっぱり、礼央は拓海に振られて、何をしても離れていかないとバカみたいに信じていた、別れられるって思わせちゃいけなかったんだと後悔して泣くくらいに拓海のことを好きになっていたんだと思うと、礼央が切ない。

拓海は今は礼央と別れてしまったけど、自分の方が好きなのが嫌、とにかく離れたい、と言っていて礼央が嫌いになったとか嫌になったとかいうことは言ってないので、今は距離を置いて様子を見ているって感じな気がする。

樹里と拓海は心配しないでも幸せになれるだろうなって気がするけど、礼央は拓海父と関わったことから闇落ちの方向にいっちゃうのが心配なので、絶対絶対、幸せになってほしい。そういう終わり方にしてほしいなと思う。