漫画「アデライド」漫画:SUHO 原作:Chae Habin 感想(3)

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ピッコマにて。火曜更新で連載中。

交通事故に遭い、気付いたら異世界で赤ん坊になっていたという、異世界転生もの。
舞台は中世の西洋のような世界のビチェルン帝国。
主人公は、ボルボン伯爵家のアデライド・カミリエ・ボルボン。
両親と二人の兄の5人家族で、帝都からは離れた田舎の貴族。

以下、ネタバレありなので、ご承知の上。

「アデライド」感想(1)
「アデライド」感想(2)
「アデライド」感想(3)

 

26〜30話

宿の娘アンナは、ルイが提示してきた日当のお金の事を考え、ルイの理不尽な仕打ちをグッと堪える。
ルイは身の程をわきまえた態度が気に入ったと言って、これから頼むことをちゃんとこなせたら帝都に連れて帰って専属雇用にしてあげると言って、アンナの兄2人も巻き込んで何かをアンナに指示する。

アデルは、大抵小説ではそろそろ何かが起こると予想して、武器の一つとして胡椒を持つ。
以前ハンスの履物店に注文したハイヒールのサンダルが届き、それも高いハイヒールが武器として使えると喜ぶ。

侍女のリタはアデルの言ってることがよくわからず、おかしな発言ばかりしていると思う。

婚約式の前日、アデルの読みどおり、街に出かけるアデルを誘拐しようとアンナの兄2人が狙っている。
アデルが店に行っている間に、兄の1人が馬車の馬子(御者)と入れ替わり、連れ去る計画。

アデルは馬子に言っておいた場所より近くに馬車が来ていた事を疑問に思い、馬子が入れ替わっている事に気付くが、あえて自分は誘拐され犯人と証拠を確保しようと考え、侍女のリタを公爵邸に行かせて「ルイが私を迎えに来た」と伝えるように頼む。

 

誘拐先の倉庫に到着するとアデルは馬子に入れ替わった兄に胡椒をぶちまけ、怯んだところを殴って倒すが、仲間はどこだろうと思っているうちに、もう一人の兄に後ろを取られ、結局捕まって、縄で縛られてしまう。

兄の片方が公爵邸の馬車を捨てに行き、戻ってきたらすぐに帝都を離れようと兄達は考えるが、アデルを一人倉庫に置いている間に、馬車に乗るアデルを見かけておかしいと思ってついてきていたルーカス妹ユリアが倉庫に入ってきて、アデルの縄を切る。

侍女リタの知らせを受けたエリアスは、不審な人物を帝都から出さないよう手配して、ルーカスも後から追ってくるよう指示して、自らアデルの所へ向かう。

アデルとユリアが逃げようとしたところへ、兄の1人が倉庫に入ってきて見つかるが、ユリアは具合の悪いふりをして油断させ、それを察したアデルがハイヒールで兄の頭を叩いて倒す。
兄は縄で縛り付けておき、二人で逃げるが、もう一人の兄が追いかけてきて、追いつかれると思ったアデルはユリアを先に行かせる。

 

捕まったアデルが頭突きで反撃した所へ、エリアスが駆けつける。
自ら罠にかかるような危険なことをするなとアデルはエリアスに怒られる。

アデルはユリアがルーカスの妹で、いとこのラリサの親戚になる人だとわかり、エリアスそっちのけで、わいわい盛り上がる。

ルーカスも駆けつけ、ユリアにお小言を言う。

アデルはエリアスに先に戻るように言われて公爵邸に行き、公爵邸にあるルイの物を全部離れに移動させ、今後はルイが滞在する離れに公爵邸所属の使用人や料理長を住まわせないように、ルイを客人扱いしないようにと指示する。

エリアスが戻ってきて、アデルは怒られつつ、お茶をしながら今日の誘拐についての話をする。
兄2人は自白し、明日投獄され死ぬまで監獄暮らしになるとのこと。

 

ルイと大司教の取引内容は、神のお告げがあったと嘘を付き聖女として認めさせようとしている事だとわかり、契約書まであることがわかる。
監視をつけたことがバレないように契約書は元に戻してあるがその気になればいつでも手に入れることができる状態。

エリアスは、アデルを誘拐しようとまでしたのだから、すぐに契約書を入手してルイの嘘を暴くというが、アデルはそれに待ったをかけ、ルイは聖女として認められない場合におとなしく諦めるとは思えないから、エリアスと類の噂を先にかき消すべきだ、自白した兄達を利用するのはどうかと提案する。

エリアスはアデルを馬車で家に送り、寝てしまったアデルが「公爵様」と寝言を言うのを聞いて、ドキッとして顔を赤らめる。
「本当に人の心を惑わす女人だ」

 

26〜30話 感想

ルイのアデル誘拐計画は失敗に終わったけど、兄二人しか出てこなかったんだけど、アンナに頼んだ事ってこれで全部なのかな?

兄二人は元々が悪事をしょっちゅう働いていたってわけじゃないみたいだから、誘拐計画がだいぶ雑。
「貴族を誘拐して捕まったら〜」の予想通りになっちゃって、大金を得るどころか、この先ずっと監獄暮らしという・・・人生終わってしまいました。

大した計画もなく、国の中でも一番くらいの有力者のエリアス公爵の婚約者を誘拐して捕まらないと思ったのが浅はかだけど、小者だからそこまで考えられないのはしょーがないのかな。

自ら飛び込んだせいもあるのと位置探知機があるからエリアスが来てくれると思ってるせいもあるけど、誘拐されてもアデルは冷静で、いろいろと客観視していて、ユリアが美人だとか、わりと呑気に考えてます。

ほんとならそういうとこが、おもしろさを感じて、好きな所になるはずなんだけど、なんだろう、何がなのかわからないけど、アデルをあまり好きになれなくなってしまいました。

エリアスがアデルにだんだんひかれていってるのも、なんか可愛そうに思えてしまいます。

ルイは嫌な奴でしかなくて、悪役として人間的な深みもないし、そんな大層な事考えてるわけでもなく、結構、浅はかな考えしか持ってない。

20話に出てきた政治がらみの話が、ちょっとしか出てきてないけど、この作品の中で一番面白そうな事かもしれない。