漫画「Adonis アドニス」原作:ヘドリ 作画:チームアドニス 感想(4)

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ピッコマにて。日曜更新で連載中。
以下、ネタバレありなので、ご承知の上。

「Adonis アドニス」感想(1)
「Adonis アドニス」感想(2)
「Adonis アドニス」感想(3)
「Adonis アドニス」感想(4)
「Adonis アドニス」感想(5)
「Adonis アドニス」感想(6)

 

神話

50話

ラオス神話
ラオスがこの世界に生命体を創造した大昔
建国王はみなラオスの熱心な信徒だった
ラオスはすべてを創造し終えるとすぐこの世から消えた

中でもロアンヌ王国の始祖ロアンヌ・デ・ロアンヌ女王はラオスの献身的な使いで、ラオスが強力なマナ制御力を女王に与えた
そのためラオス神を信じる者はマナ制御力が高まるという噂がある
王室のほとんどの者はマナの制御に長けている

イアナの考察
神は神力すべてを使い果たすと死ぬ
ラオスは創造にすべての神力を注ぎルボニーのように消滅したかもしれない
神力が尽き消滅したならラオスは下級の神かも

イアナの質問
ラオスを追従すればマナ制御力が高くなるというのなら、ラオスを信じていないのに強いバハムート皇室はどうなのか?

先生の答え
ラオスが消えてから王国は覇権争いを始めた
バハムート帝国は魔導時代の創造期には存在しておらず、突然現れた
皇族は少数でありながら、その力は当時最強であると言われていたロアンヌ王室より遥かに強力だった
だがバハムート皇室は皇族の歴史を徹底して隠してきたのでその真相はわかっていない
そのため彼らの力が強い原因はわかっていない
私はマナ制御力は血縁により遺伝すると考えている

 

イアナの考察
マナ制御力の中でも親和度は先天的才能だから、それが遺伝で伝えられるのなら、バハムートが近親婚に執着していた理由もそこにあるのだろう

ホルビー事件の際、マナはとてつもない生気が感じられる神力に向かい発せられたようであった。でなければ親和度を決定する何かがあるのだろうか。
神力は誰もが持っていると言っていた。となると親和度は神力の影響を受けるのかもしれない。神力の量や魚の言っていた神力の味だとか。

神力とマナは似ているが異なる
神力にマナが引き寄せられるのか
神力とマナとは正確には何なのだ

異種族の話
異種族は魔導時代の創造期にのみ姿をあらわにした神秘的な種族で、今は人間が近寄れない奥地に住んでいる
エルフは東部のシャープ大森林
ドワーフは南部のカランケル岩山脈
西部のギロハイ砂漠には多様な種族が集まり暮らしている
強力な力を持つ獣人族は頻繁に人間との交流をしていて今もよく姿を現す
特にトラカ王国でよく見られる
イアナ(トラカはパエッラ商団が基盤としていたところ)
北部のヒマラベ氷原には何が生息しているかわかっていない

エルフは木のようにスラッとした身体に美しい容姿
ドワーフは小人のようだががっちりとした体つき
獣人族は動物に変貌する力を持つ

異種族の物品は希少価値が高く、
エルフの薬草、弓や布、ドワーフの武器が人気
獣人族は彼ら事態が物品として扱われることもあり現在は獣人族の団結力が強く見かけなくなったが、昔はよく奴隷にされていた。

授業が終わりイアナは剣術学部修練館にいく
唯一の女性で皆がソワソワして訓練に集中できないのでライアンがイアナに個人修練場を貸してくれる。ライアン達は最年少で24才らしい。
剣術学部では学年別成績上位5人に個人の修練場を与える

 

51話

イアナが寮に戻ると同室者のプリーシラがイアナにモデルになってほしいと言うがイアナは断る。

神学の授業でラオスの詩
我が黄金の悪魔よ
私は泣き崩れん
約束の証
ファムドラの命は渇き果て
楽園も もう終わりである
今日 そなたは私の件に倒れん
誕生と不滅の末にあるパンデモニウム
そこでそなたは眠るがよい
私もまた そなたの傍に添い遂げよう
そうしてやっと世界に太陽の目がきらめく瞬間が来たらん

神聖時代の終末を呼び起こし絶対悪と言われている黄金の悪魔は実はラオスの恋人であり、愛した悪魔に裏切られ、死が迫りきた時、ラオスが悲痛の涙を流したのだと説明されている

ロッソ山脈のドラゴンがファムドラを守っていると神殿では考えている
ファムドラは草木泉などの自然物
その約束の証が渇れたということは約束が破られたということ
パンデモニウムは地獄との見方がある
そなたの傍に添い遂げようは、生き返るかもしれない悪魔をラオスが監視しているという意味

 

ラオスは悪魔の血が染み渡る陰を手放した
ところが陰はその場にたたずみ懇願する

陰は悪魔の心臓を貫いた剣
地獄に悪魔の死体を捨てる際、心臓に刺さった剣も一緒に捨てたのだろう

すべてが消えた時
そこには何も存在しなかった
独りとなったラオスに
与えられた使命はただ1つ
崩れた世界を再び創造することであった
まずはファムドラを中心に
悪魔の心臓を貫く
巨大な山脈を創り
そこを世界の中心とした

悪魔の心臓はロッソ山脈の下にあるのではないか
悪魔が眠る地獄があるのではないか
ラオスはモンスターを作っていない
今いるモンスターは地獄から溢れ出る悪のオーラにより誕生しているのかも
もし地獄の扉が開き悪魔が蘇ればラオスのいない今 魔導時代は終わるのかもしれない

ラオスは悲しそうにいった
ファムドラよ
そなたの体が渇ききろうと
神の約束はまだ有効である
魂をここに宿しなさい
そうすれば誰も足を踏み入れない静けさがおとずれるのだ

神の約束が何かはわからない
山脈中央には入れずファムドラが何か調べられない
足を踏み入れない静けさは、そこに辿り着ける人間はいないということ

授業の後、ビアンカ司祭にイアナは詩の刻まれた碑石を見たことがあるかと尋ねる
司祭は神殿の地下にある碑石を見て触ることができる
碑石に触った瞬間、ラオスの神力と呼ばれる「温もり」を感じた
母の胸に抱かれたような気持ちになり、他の司祭も皆、声をあげて泣いた

 

イアナの考察
ラオスではなくロベルシュタインである可能性が高そうだ

私は事実 転生した
創造と転生を繰り返す神と それを滅ぼす悪魔なら
死んだ命の1つくらい生き返らせられるだろう

神力とは生命体で例えると当然のように持つ寿命
神は神力を使い果たし死に
人間もまたラオスに与えられた神力を使い果たせば死ぬ

ロベルシュタインとはどんな神なのか
どうして世界が終わる時にルボニーに神力をすべて託し封印したのか
自殺行為であったにも関わらず

神話は転生の理由を知る手がかり

1ヶ月後
イアナはパエッラ商団の本店へフィンに会いに行く
イアナはムルシーにもらった黄金牌でこの辺りを行き来していた

 

精霊王から神力、オーラ、マナについて話をきく

52話

フィンはイアナがモンスターを倒してから怖い夢を見なくなったという
人の来ない森の中へ行き、水の精霊王を呼び出してもらう
水の精霊王に教わり、フィンは土の精霊王を呼び出す
水と土の精霊王がイアナの両腕を治す

土の精霊王が「そなたは我々の愛したロベルシュタインに似た神力を持っている」とイアナに言う。彼らは本来は巨大な精霊の王で、今の姿はイアナの神力た少ないためだという。

イアナは神力、オーラ、マナについて質問する。

マナは言葉がよくないとラオスが呼び名を変えたが、マナとは魔力のこと
神力は神の力 偉大な力
時間の軸の上を生きていくために不可欠な
生命の性質と各種能力を発揮するために必要な力の性質を持っている

魔力は悪魔の力 黄金の悪魔から始まったもの
悪魔は最下級の神であり
神力を創り出すことができなかった
それゆえ神力に秘められた生命を欲していた
そんな悪魔はいつしか神力を魔力と生命に分離する術を身につけていた
その方法は我々にもわからない

つまり魔力とは元を辿れば神力であるが
マナは悪魔が生命を吸い取ったため
死のオーラを放っている
精霊たちがマナを嫌うのはそれゆえだ

 

イアナ「黄金の悪魔はルボニーのような最下級の神だったのか」

マナが神力の周りから離れない理由
魔力は不完全な神力と言っても過言ではない
足りない生命を埋めるがごとく
完全な力に引き寄せられる
生命を欲するのは魔力の本質

イアナ「マナの親和度の秘密はそこにあったのか」

悪魔の力がこの世にはびこっている理由
何が神聖時代を破滅に向かわせたのか
それは我々にもわからない

終末の果てには混沌しかなかった
統制力を失った魔力が世界中を徘徊していた
我々がこの世に再び呼び起こされたのはそのすぐ後だった
そこにいたのはラオスとそのペットだけ
何度問うてもラオスは みな死んだ としか言わなかった
そして奴もまた突然消えてしまった

イアナ「ペットはラオスと一緒にいたという黒い信徒のことか?」

精霊王たちはあだ名で呼び合っており水はお調子者、土はのろま
だがイアナに呼んでもらいたい名が別にあると言うが途中で消えてしまう

ロアンヌとバハムートの歴史の担当 准男爵 エルリー・シャマル教授が登場

 

イアナがシャマル教授を懲らしめる

53話

シャマルはロアンヌとバハムートの歴史書を書き、平民から准男爵になった
シャマルがイアナの姓や剣術学部であることを言ったため他の学生はザワザワする。

ロベルシュタインはロアンヌ王国の北にある5大開国功臣家

シャマルは、やはり貴族は生意気、剣術学部だって不正入学に違いないと思う。

シャマルの歴史書は書店に並ぶ他の歴史書と大差なく、バハムートはただの悪と描写されているだけ、敵国に対する中立的な授業を期待した自分が間違っていたと思うイアナ。

授業の後、リッキーゼン・ロスタリーがイアナに話しかけてくる。
剣術学部に合格するなんて只者ではない、あなたをすごいと思っているが、権利ばかりを主張し義務を知らない愚かな貴族が嫌いなんだと言う。

リッキーゼンはバハムート帝国の宰相でありアルハードの側近参謀だった
戦争中いつもアルハードの傍で助言し続け、アルハードがイアナに執着するのをいつも不満に思い、イアナを毛嫌いしていた
バハムートの人間だと思っていたが他国の平民だったのか
恨めしい人間の一人だったが、生まれ変わりまたこうして会えると嬉しいものだ

寮の部屋でプリーシラがまたモデルになってほしいと言ってくる
この数週間、ずっとプリーシラに迫られたイアナは、その押しに負けて、無償で服を作ってくれると言ってるのだしと、プリーシラの提案を受け入れた。
プリーシラは25才。

 

54話

シャマルの授業で、学生達にもイアナが妾の娘であること、祖父を殺した等という噂が広まり、イアナが無視していたので、事実だから否定できないのだと誤解され、授業中のヒソヒソ声がすごい。

ロアンヌ王国の北にある5大開国功臣家
タルイート公爵家
ウォニフリード公爵家
オーウェン侯爵家
クラウド侯爵家
ロベルシュタイン公爵家

シャマルの「出処の知らない汚れた血が混ざったとはいえども伯爵令嬢だから頭は回るようですね」という言葉にイアナは「ここまであからさまな侮辱を受けるとは」と憤り「汚れた血とはどういう意味か」と問う。

剣術学部へは祖父の遺産を使い、入試関係者に色仕掛けを使って入学したのだろう、剣術学部を選んだのは多くの男と関係を持った母親のように将来有望な剣士を確保するためだろうと言うシャマル。
伯爵家の人間を言い負かし私の名声は一層上がるだろう、領地ですら恨まれている貴族令嬢の顔色を伺う必要などないと考えるシャマル。

 

イアナは今ならルボニーの痛みが少しわかる気がした
ただこの世に生を受けただけなのに終わりなき孤独と不合理な待遇の果てに生まれたのは ひとつの神への絶対的な服従と忠誠 同情する

シャマルは更にイアナにはもうこの授業に出てほしくない、身につけている剣もどうせ飾り物だろうというが、その言葉にイアナは我慢の限界を超える

もう許さない
尊敬する価値もない人間だ
噂と憶測だけで私を侮辱しようというのか
母が何だと?私のことに他人の名を出すな
根拠尾なく物事を言うとはなんとも学者らしからぬ
発言からは知性も何も感じられない
本も授業もダメ
口から出るのは出世自慢のみ
そして今度は生徒への差別 これでも教授と呼べるだろうか
私が黙っていれば何を言ってもいいと思っていたのか
上位階級侮辱罪で死刑に処することもいとわん

土下座しろ 今この場で
できないなら命をかけた決闘を挑む
そなたには拒む権利などない

ものすごい殺気に教室内の学生たちはガクガクブルブル震える。

 

55話

自分の祖父を殺したのだから教授を殺すのもためらうはずがないと考え、教授はイアナの言う通り、土下座して謝罪。

「学術院へは正式に抗議するが、その後もシャマルが教壇に立つことになるなら授業には休まずに出る、今後は発言に注意しろ、下劣極まりない」と言ってイアナは教室を去る。

イアナの後をリッキーゼンが追ってくる。
図書館で中間試験勉強をするというイアナにリッキーゼンも一緒に行くという。
リッキーゼンはイアナに「今日は見事だった、あのプライドの塊を下劣呼ばわりするとは」と言って笑う。
シャマルには人脈がありもみ消すかもしれない、その場合はどうするか聞かれ、「懲戒委員に告発、それでもだめなら学長に会いに行き、それもだめなら自分で対処する、挑戦には受けて立つ」と答えるイアナに、リッキーゼンは「恐れ入りました本当に他の人とは違うお方です」と言う。

 

ヘレイスの兄、トレヴィス

56話

イアナ、タロウ、エイジ、ヘレイスの4人が一緒に食堂で食事しながら会話。
タロウの言っていた灰野郎がわかったリッキーゼンだろう、タロウが口でかなう相手じゃないだろう、と言うイアナ。
部屋を変えればというが、今は情がうつったのか、なんだかんだうまくやっていて、二人でよく話しているらしい。

イアナが教授を土下座させたという話。侮辱してきたから殺気を飛ばした。謝罪してきたから許した。
一月後の中間試験と剣術大会は実力を見せるいい機会。

ヘレイスの異母兄弟トレヴィスがヘレイスに「相変わらず間抜けな顔をしているな、こんな空っぽな弟を持った覚えはないけど」等と言ってくる。
空っぽという言葉にタロウが気分が悪いと怒るが、トレヴィスが「マナが使えないことを知らないのか」と言いかけたのをヘレイスが遮り、「家を継ぐつもりはないと言っているのになぜそんなことを言うのか」と問う。
トレヴィス「いくら努力したってその内脱落するのになぜ剣を握るのか、哀れだ、バンダム家に恥をかかすな」
怒らないヘレイスに代わってタロウが怒るが、ヘレイスはマナをコントロールできないし、剣術の腕もトレヴィスの方が上で勝てるはずがないと言う。

「そいつは一生僕に敵わない」と言うトレヴィスにイアナは「ヘレイスの方がよっぽど才能に溢れているように見えるが?」と口を挟む。
トレヴィスは剣術学部3年のトップだと言うが、イアナは潜在能力はヘレイスの方が上だという。

 

57話

トレヴィスはイアナが、イアナ・ロベルシュタインだとわかると、ライアンと深い間柄で試験の評価が甘かったとか、個人の修練場を貸したとかいう噂のことを言ってくる。
イアナに「噂ごときを真に受け人を侮辱するのか?ヘレイスへの劣等感で押し潰されそうな割に余裕のあるものだ 幼稚極まりない ヘレイスに言いがかりをうけ自分に酔いしれているその面は見ものだよ」と言われ、トレヴィスは顔を赤らめるが「不正入学をしたお前にそんなことを言われる筋合いはない」と言い返す。

イアナは「剣術大会で賭けをしよう、私に勝てば私が剣術学部を辞め、先程の発言を撤回し頭をさげる」とトレヴィスに提案する。
イアナが勝っても特に何もないが「大勢の前で大恥をかくことになるだろう、圧勝してやる」と言う。

トレヴィスはヘレイスとは1つ違いだが15で剣術学部に首席で入学した。
王室がトレヴィスを王の近衛騎士にしたいと父に頼むほど。

ヘレイスがトレヴィスには頭が上がらないと言うと、イアナは
お前は臆病者だ
剣士になりたいと言ったのになぜ自分を卑下しペコペコしているのだ
たったの一言も言い返せずに
ヘレイスはまだ諦めてはいない
挫折は諦めた時感じるものだ
剣士になりたいのなら自分を蔑むでない

一生マナをコントロールできないだろうというヘレイスに、イアナは「マナに執着するな ヘレイスにも立派な才能がある 肝心なのは健康な身体と強靭な精神力 マナに気を取られすぎていて そこがおろそかになっている」

「トレヴィスは劣等感の塊だ。1つしか違わないヘレイスが幼い頃からずっと類まれな才能があると言われ9歳でマナが使えないと知られるまで、陰に隠れ嫉妬は膨らむばかりだったはずで、今も剣を諦めていないヘレイスにいつまた追い越されるかとビクビクしているのだ」とイアナは説明する。

噂を拭い去る程度に力を見せようと思っていたが、あの生意気な男を倒すまで全力疾走だとイアナは言う。

4月 剣術学部1年全体招集日
同じ組の学生はイアナを認め始め、イアナに挨拶を交わす。
「孤高の崖に咲く氷華」と言われているらしい。

 

去勢事件

58話

異性関係に悪い噂のあるイケメン4人組がイアナに絡んでくる
彼らの家は裕福で犯罪をもみ消してしまい、剣術学部の評判を下げている。
イアナはタロウ、ヘレイス、エイジの方が男前だし、イアナにとってはアルハードが世界一。

43話に出たシャルロットはエイジがケガを負わせたらしく、その後休学したらしい。

4人組がイアナに不良とつるむ性悪女などと言って侮辱して喧嘩を売り、イアナは決闘を申し込む。「負けたらお前たちがさぞかし誇りに思っている「男の象徴」を切り落としてやろう」とイアナは言い、勝って言葉通り4人の「男の象徴」を切り落とした。

その話を剣術学部の学生がしているのを聞いたリッキーゼンは大笑い。

「Adonis アドニス」感想(5)