ある日、睡眠薬を飲んで寝ただけのはずが、目を覚ましたら、以前読んだ事のあるロマンス小説の世界で、皇帝に殺されてしまうお姫様になっていた、という異世界転生もの。
ピッコマにて。日曜更新で連載中。
以下、ネタバレありなので、ご承知の上。
「ある日、お姫様になってしまった件について」感想(1)
「ある日、お姫様になってしまった件について」感想(2)
13話
1ヶ月前にソファで寝てたクロードのところに行った時(12話)から、ティータイムは午前になった。
可愛くお辞儀できるよう練習したがクロードは無反応。
毎朝、挨拶もしてるがクロードは返事もしない。
がんばって夢を見た話などして話しかけるが、クロードからはほとんど反応がないので諦めてケーキを食べる。
アタナシアがクロードと同じお茶を飲みたいと言うと、香りが強いからとフィリックスに止められるが、それでも飲みたいと主張して、許可をもらう。
とてもいい香りで「アーティの口で花が咲くみたい」というと、クロードもフィリックスも驚いた様子で固まる。このお茶はクロードがよく飲むリペ茶で、ダイアナも気に入っていて、アタナシアと同じように口の中で花が咲くみたいだと言っていたらしい。
リペ茶の原料のサンユ草はシオドナで採れるもので、クロードが最初にリペ茶を楽しんだのもダイアナのため、ここで二人がお茶をしたこともあるとフィリックスが説明すると、「そんな記憶はない」と言って遮り、うるさいと言ってフィリックスを下がらせる。
そしてクロードはアタナシアに茶を飲むのはまだ早すぎる、牛乳を飲んだ方がいいという。
「アーティ、牛乳も好きだよ」
アタナシアがルビー宮で、リリーやフィリックスの絵を書き、フィリックスは自分の絵をもらって感激。
クロード、自分の絵も書き、リリーにママはどんな顔なのか聞くと、少し固まった後、シルバーブロンド等、特徴を教えてくれる。
前世で読んだ小説でも目を離せないほど美しかったと載っていたダイアナ。
どれだけ美しかったのだろう。
それだけすごい美人だなんて「私も会いたいな」と声に出して言ってしまっていたようで、それを聞いたリリーとフィリックスが無言になってしまい、思い沈黙が訪れる。
14〜16話
アタナシアが母に会いたいと言ってしまった日から、リリーとフィリックスはアタナシアの顔色をうかがっていて、アタナシアは知らないふりをしているが気まずい。
リリーとフィリックスが2人で会話しているのをアタナシアが盗み聞きする。
この世界には映像石というものがあり、30秒程の映像を記録できるのだが、ダイアナの姿が入っている映像石はなかったとのこと。
映像石ほど鮮明ではないだろうが、クロードの力なら記憶を直接伝える事ができるので、頼んでみるとフィリックスが言うのを聞いて、アタナシアは「やめて」と叫ぶ。
「ママの話をしたらパパが嫌がる、なのにママに会いたいって言って、アーティまで嫌いになったらどうするの?」
それを聞いてリリーがショックを受けているのを見て、余計深刻な事態になった失敗したとアタナシアは思ったが、フィリックスが「陛下は嫌がりませんよ 私の名前をかけて誓いますが 陛下はダイアナ様もアタナシア様もお嫌いではありません」と真剣な表情でアタナシアに告げる。
正直に話しても大丈夫、まだ子供なのだから今から我慢することを学ばなくてもいいのだとフィリックスは言うが、「大丈夫。もう会いたくない」とアタナシアが答えると、「姫様が言いにくいなら私が言う」と更にフィリックスが言うので、「ヤダ」と言ってドンとフィリックスの胸をたたくが、自分の方が後ろに倒れてしまう。
アタナシアは「パパに言ったら恨むよ」と言って、逃げ出してしまう。
その夜、アタナシアは一睡もできず、翌日は3人共どよーんと暗い表情。
クロードのところへ行く時間になり、アタナシアは仲直りのつもりでフィリックスにおんぶしてもらい、少し場がなごむ。
謁見室に先客がいて待っていると、ロジャー・アルフィアス公爵が出てくる。
アルフィアス公爵は、ジェニットを14歳まで育てた人。
すごいオーラのあるイケメンなおじさんだった。
アルフィアス公爵の息子が男主人公イゼキエル・アルフィアス。
親子揃って銀髪に金眼。
アルフィアス公爵はジェニットを利用して順風満帆な人生を送る。
アタナシアは、アルフィアスの視線に、自分と彼の駒であるジェニットを比較してるのだろうかと思う。
それを不快に思ってか、アタナシアはアルフィアス公爵の事を「シロおじさん」と言って、犬のような扱いをしてからかう。
謁見室でクロードに会って、「シロおじさん、ワンコのシロに似てるの!」とアルフィアス公爵の事を言うと、クロードは口元を手で隠した。(笑ったのをごまかしたのかもしれない)
「所構わず吠えるヤツにぴったりのあだ名だな」
公爵にアタナシアくらいの男の子がいるから話し相手にどうかとフィリックスが提案するが、クロードに「皇宮で子供が2人も遊び回ると思うと気分が悪い、うるさいのは好かん」と言われてしまう。
アタナシアはイゼキエルが気になっていたので残念に思う。
いつの間にか、アタナシアはクロードに持ち上げられ、王座の後ろにあったふかふかのベッド(大きめのソファ?)に座らされ、クロードが横に寝転び、この前の子守唄をもう一回歌ってみろと言われる。
アタナシアは「忘れちゃった」というが、クロードに、以前自分を殺そうとした者達がいた、尋問して記憶を呼び覚ます方法は数百種類知っているという話をされて、恐ろしくなり、「思い出したよ!」と言ってクロードが満足するまで子守唄を歌った。
クロードが眠ってしまい、フィリックスが昨日の事を謝ってきたので、アタナシアもフィリックスに謝る。
フィリックスの母親はクロードの乳母で、クロードとフィリックスは乳兄弟だった。
小さい頃、自分よりもクロードと過ごす時間が多かった母が憎かった。
だから母が亡くなった直後は悲しくないし恋しくもない、会いたいとも思わないと思っていたが、ある日、母が生前に縫ってくれたハンカチの自分の名前の刺繍を見て涙が出た。
一緒に過ごした思い出はなくても、私にはたった一人の母だから、実は恋しかったのだ。
という話をフィリックスはアタナシアにしてくれる。
アタナシアの前世でも、彼女は孤児だったので母親を知らない。
アタナシアはフィリックスに「秘密なんだけど昨日ママに会いたくないと言ったのはウソ、でもママに会わなくてもいいのは本当、私にはパパがいるから泣いたりしない」という。
フィリックスに願い事があるかと聞かれて、内心「18歳でクロードが私を殺さないことよ」と思っているが「パパがアーティをもっともーっと好きになってくれること」と答える。
いつのまにかアタナシアはクロードの隣で寝てしまう。
フィリックス「その願い必ず叶いますよ」
アタナシアは、とてもきれいな人がきれいな声で歌を唄っていて、笑顔もとてもきれいな人の夢を見る。(たぶんダイアナ)
アタナシアはまだ寝ていて、クロードは起きてフィリックスと会話している。
【2年後】
アタナシアの大好きなチョコがなぜか減っている。
入れ物の中身が少なすぎてコッソリ食べようとしたのにバレてしまうから食べられない。
虫歯のせいでチョコを食べさせてもらえない。
最後の手段で、クロードのところへ遊びに行き、ケーキを食べることにした。
クロードの愛想の悪さは変わらないが、アタナシアがくっついても引き離したりはしない。
最近はクロードのところに自分からよく会いに行っている。
フィリックスに抱っこされながら、アルフィアス公爵に会う。
同じ年頃の話し相手はほしくないかと、アタナシアより3才年上で、非常に聡明で大人っぽいと自分の息子を勧めてくる。
ジェニットがクロードに気に入られなかった時のために、自分に保険をかけているんだなと察したアタナシアがいい返事をしないでいると、今度は病弱なため地方で療養中の従姉妹の末っ子の娘=ジェニットはどうかと勧められる。
ジェニットに罪はないが、ジェニットのせいで死ぬかもしれないのに嫌だと思ったアタナシアは「自分よりマヌケな友達は嫌だよ」といって、社会学理論等の勉強がどこまで進んでるのか、何ヶ国語話せるのか等、自分ができる事をアピールする。
アルフィアス公爵は「私の姪も早くから学問に興味を持ちましたが姫様には敵わないようです」といって、アタナシアの賢さに驚く。
13〜16話 感想
アタナシアがお茶を飲んでダイアナと同じ事を言ったという話、ダイアナの出身地のお茶をクロードが用意させたこと、今も好んで飲んでいる事、等から、ダイアナは絶対、一夜限りの相手じゃないですね。
クロードとフィリックスの反応を見るとやっぱり、ダイアナはクロードの心を掴んだ女性だったんだろうなと思います。
でも、いなくなったダイアナをいつまでも想っているのは辛いから忘れたい、ということなんでしょうか。本心では忘れられないと思ってるかもしれませんが、表面上は忘れたい、ダイアナの話をしたくないって事なんでしょうね。
ルビー宮の惨劇も絶対ダイアナの死と関係あるんだろうなぁって思いました。
アタナシアはクロードに殺される事を恐れて、仲良くなってそれを回避しようとしているくせに、時々意外と大胆な行動をするなと思います。
12話で寝ているクロードを殴ろうとしてたけど、今しかチャンスはないって、それはそうかもしれないけど、その後はいいんだろうか?
殴れたら、その後はどうなってもいいってわけじゃないよね?
5歳の子が殴ったって痛くないかもしれないけど、でも無防備な状態で殴られたら、子供でもそれなりに痛いし、本気で痛いかどうかに関係なく、寝ているところを殴って起こされたら、十分不愉快だと思います。
今まで散々、些細なことで殺されるかもと内心恐れてきてたくせに、よくやろうとするなと驚きました。殴っても起きないと思ってたのかな?
アタナシアがクロードの横で寝ている時、よく見えないんだけど、クロードはアタナシアの手を握ったのかな?
そして、クロードがアタナシアの頭に手を乗せてるのは、もしかしてフィリックスが言ってたクロードの記憶を直接伝えられる力で、ダイアナの記憶を見せてくれて、それをアタナシアが夢に見ていたんだろうかと思いました。(描かれてる順番は逆ですけど)
アルフィアス公爵は打算的なところはある人物なようですが、悪人でダメなやつだったらクロードが使わないと思うので、有能で人柄もそれなりにいいんだろうなと思います。
アタナシアが結構失礼な事しても不機嫌にならないで大人な対応してるし。
クロードは煩がってるけど、本気で嫌というより、信頼してるじいやにガミガミ言われて煩がるみたいな感じなのかなと思いました。
そしてちゃんとおじさんに描かれてますが、渋くてカッコいい!
絵がうまいなと思います。
イゼキエルもイケメンです。
クロードが氷のような冷たさの目をしていて、印象が強いので、イゼキエルは笑顔で普通なイケメンって感じがしてしまいましたが、銀髪なんてカッコいい。
アタナシアは2年前に息子のイゼキエルに興味あるって言ってたのに、なんでアルフィアス公爵の申し出にのらなかったんだろう。
公爵の打算が見えて嫌だったから?
クロードのイラッとする姿を思い浮かべてたけど、クロードがイラッとする公爵に似てるから嫌って意味なのか、ここの意味がよくわかりませんでした。
そしてジェニットを断るために見せたアタナシアのお勉強の成果にビックリ。
この世界では文字が読めたり書けたりするのは当たり前じゃないから、転生チートのおかげ?で読み書きできるのを驚かれて教育を受けた、みたいなのが最初の方にさらっと書いてあっただけなんだけど、そんなしっかり勉強してたの?
アタナシアが勉強する姿って全然出てきてなかったんだけど。
しかもなんか難しそうな学問もできて、何ヶ国語もできるみたいで、それって大人だって難しそうな事なんだけど、アタナシアの前世の人は頭が良かったの?
なんか突然な感じで出てきて、ここでしか今のところ出てきてないんだけど、なんなんだろう。
今後、その学問ができることについては理由とか説明されるんだろうか。
アタナシアが断っちゃったからわからないけど、14才より早くジェニットやイゼキエルが出てきたりするのかな。イゼキエルは小説の中ではアタナシアと会うのかわからないけど、ここでは絶対出てくると思う。
クロードの無反応ぶりはあまり変わってないけど、それでも遠ざけられたりはしてないし、ちゃんと毎日会ってくれてるようなので、アタナシアは順調にクロードにちょっとずつ近づいて2年過ごせたんですね。
アタナシアの護衛騎士は熟慮中でフィリックスは仮って言ってたけど、まだ他の人に代わってないので、ずっとフィリックスなのかな。
そしてフィリックスはクロードの乳兄弟なのか。
だから、優しそうな人なのにあんな冷酷そうなクロードと一緒にいれるんだね。
銀河英雄伝説のラインハルトとキルヒアイスみたいな関係だなーと思いました。
銀英伝の2人は乳兄弟じゃないけど、髪の色も彼らと同じです。
あと、クロードがやたら寝たり、眠そうにしてるのが気になります。
皇帝のお仕事でお疲れって事なのか、それとも何か意味があるのか。