漫画「あしながくんと格差恋愛」チェ・ミエ(Choi Meeae)感想(2)

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ピッコマにて。水曜更新で連載中。
主人公、成瀬佳代は、投資金融会社の会長秘書として働いている。冷たいと評判の会長に構われるのは、会長が佳代に気があるからなのか、勘違いなのか。

以下、ネタバレありなので、ご承知の上。

「あしながくんと格差恋愛」感想(1)
「あしながくんと格差恋愛」感想(2)
「あしながくんと格差恋愛」感想(3)
「あしながくんと格差恋愛」感想(4)
「あしながくんと格差恋愛」感想(5)
「あしながくんと格差恋愛」感想(6)

19〜20話 叔父に会う

成瀬がカフェで会っていたのは、成瀬の叔父の健二だった。
健二に連れられて、工場に行くともう1人の叔父、宗助もいた。

成瀬は「桃園木材の足長おじさん」を探すために、叔父に連絡を取り、いつもお金が入れられていた「桃園木材」の封筒を見せて、何か手がかりを得ようとしていた様子。

ということは「桃園木材」っていうのは成瀬の父の木材工場の名前だったのかな?

 

封筒は前に使っていた封筒に似せて作られた物だとわかる。
健二によると、おそらくその足長おじさんは「ジョー」だろうという。

ジョーはいつも学校に行く時に成瀬を迎えにきてくれ、実の妹のようにかわいがってくれていた人で、成瀬もいつもジョーにくっついていたらしい。

ジョーは実家に戻って父親の遺産を持ってきて、木材工場を再建してくれた。
ジョーは母親を亡くしてから父親まで急激に精神を病んでしまい、友人に騙されて会社を失い自殺した。
その後はあちこち渡り歩いて生きてきて、アメリカからここに来た。

 

初めて来た時は死んでるのかと思うくらい覇気のない奴だった。
荒れて手のつけられない生意気な奴だったが成瀬の父の成瀬桃矢が面倒を見てやった。
初めてジョーを工場に連れてきたのは成瀬。

ジョーの写真は成瀬の家族の写真と一緒に全部燃えたとのこと。

成瀬は火事のあった日の事も、それより前の事もあまりよく覚えておらず、事故の後、成瀬は記憶があやふやになってしまっていて、今も思い出せていない。

 

ジョーお兄ちゃんの事も顔は思い出せないが、成瀬のかばんを背負って前を歩く背中や振り返って成瀬の頭を撫でる手付き等、思い浮かべるたびにまるで魔法のように心が軽くなる記憶、切なく懐かしく涙が出そうになる幸せな記憶として覚えていた。

叔父達になぜ援助が必要だったのかと聞かれるが、叔父達は社長から成瀬の家は金持ちで何不自由なく元気に暮らしていると聞いていたらしい。
ここに来たら家族のことを思い出して辛いだろうからとわざと連絡をせずにいたと言い、違うのか?社長が嘘をついていたのか?と叔父は怒りに震えだす。

成瀬は裕福ではなかったけど元気に暮らしていたという。

また成瀬が祖母に連れて行かれてからは連絡もつかず叔父達は心配していたらしい。

工場は開発地域にあり、高い値で売れる土地を工場として使うより資金を作って他へ移転しようという話は前からあったが社長がずっと反対していたのだが、急に今年から移転計画を立てると言い出したらしく、移転前に成瀬を連れてこれてよかったと叔父はいう。

 

城島が足長おじさんなんだろうとは思ってましたが、城島と成瀬の繋がりがわかってきました。
成瀬が子供の頃の近所のお兄さんみたいな感じで仲良くしてたけど、成瀬が事故で記憶を無くして覚えてないんですね。

あと成瀬には親族がいないのかと思ったらいたんだ。
しかも成瀬はお金持ちだと思っていたらしく、援助が必要なんだったらこの叔父さん達が力になってくれてたはずみたいです。

ここで叔父さん達が言う社長って誰なんだろう。
社長が叔父さん達に成瀬はお金持ちで何不自由なく暮らしてるって言ってたらしいから、社長が叔父さん達と成瀬の間を阻んでいたようなんだけど。

 

おばあさんと成瀬が出ていってから、連絡が取れなくなっててというのも何かあるんだろうか?

一方、会社の方は、仕事の話はなんとなーくしかわからないので、省略。
第4チームはだめだと思ってるのに城島はそのままどんどんいけって言ってる感じ。

ビットコインが安かった時に城島の指示で一定割合買っておくように言われ、今はその時の33万倍になってるので、各チームそれなりに資金はあるはずらしい。

城島は成瀬が提出した翻訳の急ぎでもない間違いを指摘するためにわざわざ有休中の成瀬に電話したり、光彦に「こんなことを考えてしまう自分自身が許せん。妹みたいに思ってる子に触れたいと思ってしまう自分自身を許せるか?」と言ったり、やっぱり成瀬のことが好きみたいです。

 

21〜23話 美香のコーヒートラックの店

成瀬はジョーの顔をはっきり覚えてないけど、優しくて超イケメンだったと記憶しているらしい。
成瀬は友人の美香に「ジョーお兄ちゃんを探すって決めた」と決意を語る。
成瀬は美香のコーヒートラックの店に一緒についていく。

BヘイルのCEOゴードン・ジョセフ会長が来日し、城島に電話をかけてきて、会いに来ると言ってすぐ電話を切られたらしく、それを避けるために城島は散歩してくると言って外に出てしまう。

城島が歩いて座ったところはちょうど美香のコーヒートラックの前で、城島は成瀬に気付いてコーヒートラックに近寄ってくる。それに気付いて普段着でスッピンを見られたくなくて成瀬は隠れるが、城島にはバレていて、コーヒーを注文した後、「成瀬、そこで何してるんだ?」と声をかけられる。

 

「ここは友達がやってる店でいまスッピンだからどうかご理解ください」と成瀬は顔を見せないままでいたが、コーヒーが来て城島が「成瀬、ミルク」と言うと、いつもの癖なのか「はい会長」と言って立ち上がって出てきてしまう。

城島は片岡室長に「もう帰る」と連絡して、午後の予定はキャンセル。
振り回されて大変そうな片岡室長。

ゴードン・ジョセフ会長は、車で移動中、コーヒートラックのところにいる城島を見つけて車を止めさせ、しばらく城島の様子を見た後、去っていった。

この後の予定を城島に聞かれて、映画に行く約束があったがドタキャンされてと言うと、一緒に映画を見に行こうかと言われて、成瀬は驚いて絞っていた生クリームを手につけてしまう。

 

城島にじっと見られてドキドキして動揺してしまい、生クリームをなめた手でそのままケーキの飾り付けのイチゴを掴んでしまい、気付いて誤りながら戻すが、「何がだ」と城島は言って、そのイチゴを掴んで食べ指をなめながら「甘いな」という。

成瀬がなめた指で触ったイチゴを分かっててワザと食べたのかと、成瀬も美香も赤くなってしまう。

「あの人あんたに気があるんでしょ?」と美香に言われるが成瀬は「会長は外国に住んでた習慣で行動してるだけ」という。「あんた会長の事好きなんでしょ、この機会にお近づきになればいいじゃない」と美香に言われる。

成瀬が城島に「懐石料理の店を下見して予約しないといけない用があるのでお先に失礼します」というと、城島は「ちょうどいい そこで食事をしよう」と言って、城島と一緒に行くことになる。

 

会社で緑髪もじゃもじゃ君が、コーヒートラックで城島と成瀬を見かけ、城島が告白し、成瀬がなめた指で触ったイチゴを食べて喜んでたと職場の面々に報告し、みんなは驚愕。

そんな細かいとこまで一体どこで見てたんだろう?
それに城島は好きだなんて告白してないと思うんだけど・・?

成瀬は美香に「セレブの庶民体験」で初体験の思い出を作ってあげればと言われていた。
城島と一緒に懐石料理の店に地下鉄で行くが、城島は普通に使えていて、聞いてみると城島は一時期毎日地下鉄に乘っていた事があるとわかる。

懐石料理の店の下見は、ジョセフ・ゴードンとのミーティングのため。

「まだ日程に余裕があるのに俺と映画見るのが嫌で下見に来たんだろう、俺は初めて日本で映画見るの楽しみにしてたのに」と城島に言われる。

 

24〜25話 懐石料理

懐石料理の店に来て、城島に「メニューが多くて複雑、知らない料理も多いから成瀬が頼んでくれ」と言われるが、成瀬も実はメニューを見ても注文の仕方もよくわからず、適当なコース名をあげる。
が、それでいいと言われ注文しようとすると、城島が注文すると言ってカードを渡され胃腸薬を買ってきてくれと頼まれる。

同じ店に威風グループ会長とジョセフ・ゴードンが先に会食に来ていた。
威風会長は、以前、ジョセフ・ゴードンと城島が言い争っているのを聞いたことがあり、ジョセフ・ゴードンと城島は反目していると思っていて、一緒にJ&F(城島の会社)を潰そうという話をするために、ジョセフ・ゴードンに会っていた。

 

だがジョセフ・ゴードンはここの料理は苦手な物が多いようで、食べている様子も話をしている様子もなく、威風会長が一方的に話をしている。

成瀬は買い物に出た後、ジョセフ・ゴードンとの会食の予約をしなければいけないことを思い出し、末次に電話して、ジョセフ・ゴードンの食事の好みを聞いてメモしている。
肉料理、匂いのキツイもの、辛いもの、そばは嫌いで、特にみりんは絶対に使わないようにと注意を受ける。成瀬もみりんは嫌いだという。

城島は、成瀬のいない間に店員にみりんを使わない料理、山菜を全て除くようにと注文をつけていた。
成瀬が戻ってきて「どうしてこんなに私好みの味付けなんだろう」と思いながらおいしく料理をいただく。
そんな成瀬を見て城島は微笑む。
城島は成瀬の好みに合わせて注文をつけていたらしい。

 

成瀬は食べながら、銀杏は取り除いておいた、しいたけが入ってるから気をつけてと言って城島も自然にやりとりするが、言ってしまってから、なぜ自分は城島の好き嫌いを知っているのかと疑問に思う。

城島もそれに気付いて驚きの表情を浮かべるが、成瀬はどこかで聞いたんだろうと思うことにしてそのまま自然に振る舞おうとする。

城島にクレジットカードの不正利用があって使用停止になったと連絡が入り、成瀬が自分のカードで払おうとするが限度額オーバーで使えず、結局、警察にまでいくハメになる。
片岡室長は、城島がドタキャンした会議に代わりに出席していてすぐに連絡がとれない。

懐石料理の店員は、城島に注文をとっていた時は城島のオーラに気圧されて、低姿勢だったのに、カードが使えない、支払いができないとわかると、詐欺じゃないかこのまま逃したら危険だとわーわー警察官にまくしたてる。

 

城島は警察署でソファに座っていても堂々とした態度で、成瀬が「今のこの状況楽しんでらっしゃいますよね?」というと、「バレたか」という。
「こんなことでもなければもうとっくに成瀬も俺も家に帰ってるだろうからな」と言われて、成瀬は顔を赤らめる。

そこへジョセフ・ゴードンが来て、「お前にお似合いの場所だな、イーサン」という。
ジョセフ・ゴードンは城島の代わりに食事代を払いに来たのだが、「支払いは店で。代わりに身元保証をしてほしい」と警官に言われる。

ジョセフ・ゴードンは城島の叔父だというが、彼もカードは持ってきたものの、自分の身分証明になるようなもの(パスポート等)を持っておらず、城島&成瀬と並んで座ることになる。

 

片岡室長がやってきて、やっと事態が収集する。
カードが利用停止になったのは、普段は使わないような少額決済が多かったため、カード会社が盗難を疑って利用停止にしたとのこと。(おそらく城島が成瀬に貸して買ってこさせた胃腸薬の買い物)

威風会長との会食は、ジョセフ・ゴードンの秘書達が残っていたが、ホテルに戻ったと連絡が来て、再度会うための時間を作るということで終了する。


懐石料理と言われてますが、実際はたぶん韓国料理のお店です。
韓国マンガで韓国が日本に置き換えられているマンガの場合、韓国料理を懐石料理と置き換える事が多いのかなと思います。多いかどうかまでわかりませんが、他のマンガでもそうなってるのを見たことがあります。

初めて見た時は「えぇ?これ懐石料理?」と思いましたが、本当はキムチ等を使った韓国独自の料理のことを日本だと日本独自の料理だと懐石料理って事にしてるんだと思います。

 

見た目に無理があるので、「日本だから」とかこの国の料理だからみたいな流れて店を選ぶわけじゃなければ、普通に韓国料理の店に行くってことにすればいいのにと思います。
韓国でいわゆる韓国料理の事をなんて呼んでるのかわかりませんが。

それに日本だとあまり偉い人の接待で懐石料理に連れて行かない気がするんですよね。
料亭とかじゃないでしょうか。マンガや小説を読んでても食事の席で和食は出ても「懐石料理」はめったにお目にかかりません。そういう意味でも違和感があります。

今は慣れて、ああ、韓国料理を変換して懐石料理って言ってるのね、ってすぐ思ってますけど。

 

そしてジョセフ・ゴードンと成瀬が嫌いだという調味料みりん。
みりんって普通、入ってるかどうかなんてあんまりわからない調味料だと思うんです。
みりんは嫌いだから外してくれなんていう人はいないと思います。いたらかなりレアです。

みりんを外してくれは初めてみたので「えぇ?みりん?そんな人いる?」って思ってしまいました。
少ししてから、ああそうか、ほんとは韓国料理にかかせない調味料の何かの事なんだろうなと理解しました。

うん、でも、「置き換えてるからおかしいんだ」ってわかってないと絶対「えぇー?」って思うと思うんです。そして置き換えてるからって理解してたら、置き換える必要もないわけで、置き換える手間をかけるくらいなら、韓国文化についての説明を欄外につけるとかして、そのまま載せればいいのにって思います。

「懐石料理」「みりん」は、絶対すんなりマンガを読めなくておかしくなる部分だと思います。

 

ジョセフ・ゴードンは城島と個人的に知り合いっぽいなと思ってましたが、叔父と甥だったんですね。
威風会長が言い争ってると思った会話は、たぶん身内であるがゆえの忠告なだけで、敵対してるわけじゃないんでしょう。
ジョセフ・ゴードンは、威風会長のJ&Fを潰そうという発言を何も言わず聞いてましたが、敵情を探るために威風会長に会ってるのかな?

城島と成瀬は、お互い、食の好き嫌いを知ってるくらい仲良かったって事なんですね。
そして、成瀬は城島がジョーだとわかってないし、ジョーの事もハッキリ覚えてないのに、自然とジョーお兄ちゃんの好みを城島に置き換えて会話をしてしまっていて、無意識に城島をジョーだと認識しているのと、ジョーの記憶を思い出してきてるっってことなんでしょうか。

 

「あしながくんと格差恋愛」感想(3)