漫画「外科医エリーゼ」原作:yuin 漫画:mini 感想(2)


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【2019.6.26更新】
天才女性外科医が貴族の娘に転生&タイムリープするお話。
ピッコマにて。水曜更新で連載中。

以下、ネタバレありなので、ご承知の上。

「外科医エリーゼ」感想(1)
「外科医エリーゼ」感想(2)
「外科医エリーゼ」感想(3)
「外科医エリーゼ」感想(4)

 

33〜41話

皇太子はエリーゼに、体調の事を知らずに無理して踊らせてしまったようだからと答え、苺ケーキを頼んでおくから、陛下の祝辞まで少し休めと優しく言ってくれる。
たくさんのスイーツが運ばれてきて、とてもおいしくてエリーゼは喜ぶ。
エリーゼの好きなビアベーカリーという店に負けない味と思っていると、皇宮のデザートシェフが新しく入り、それがビアベーカリーのシェフだと聞いてエリーゼは驚く。ある偉い人の要請らしい、ということで、おそらくそれは皇太子がエリーゼのために入れたんでしょう。

皇室の血統を継いでいる西国ウェールの大貴族、ハーバー公爵夫人が、うたた寝していたエリーゼに、陛下の祝辞がもうすぐはじまると教えてくれる。ハーバー公爵夫人は前前世で、パーキンソン病が原因で気道に物を詰まらせて亡くなっていた。

皇帝陛下は、皇太子の婚約者のクロレンス姫君がまだ成人していないので、婚約発表は成人後に延期すると発表し、正式な婚約発表ではないが、事実上エリーゼが婚約者だと発表したようなものだったため、エリーゼは驚く。

 

翌日、エリーゼはまだ体調は回復していなかったが、昨日の婚約発表について皇帝陛下と話をしにいく。
陛下はまだ賭けは続いているが、エリーゼにはぜひ皇室の一員になってほしい、だからこの辺で賭けを終わりにしたいと言う。

それに答えようとしたところで、ハーバー侯爵夫人が倒れる。
前前世の死因と同じく気管に物を詰まらせていて、一刻を争う状態だったため、エリーゼはナイフを使って気管切開術を施す。(喉をナイフで切って気道を確保する)
気管切開術はこの世界では知られていない医術なので、エリーゼは皇族の身体に傷をつけたということで不敬罪に問われ、逮捕されてしまう。

エリーゼの父が皇帝に抗議に行くと、公爵夫人は助かって回復しているし、皇帝も事情は察しているが、医学的に立証されていない方法なので、調査が必要だという。
処置の方法に問題がなければエリーゼに褒美をやるが、何か問題があればこれでエリーゼとの賭けを終わりにして病院に行くことは禁止にするという。

 

エリーゼは罪を犯した皇族が幽閉される百院という場所に入れられた。
皇太子が超常能力を使って、眠っているエリーゼの様子を見に百院にきていた。
皇太子は病院で真剣に医学に向き合うエリーゼの姿を見た時から、エリーゼが苦しんでいる姿を見るとなぜか胸が締め付けられ、何も手に付かず、頭の中をかき乱されていた。

それを皇太子の弟、ミハイルが見ていて、恋愛に興味ないと思っていた皇太子が、と驚く。
皇太子のこの超常能力は「影歩き」というらしい。
またミハイルも同じく超常能力者らしい。

エリーゼは、兄のクリスからなぜあんな危険な真似をしたとこっ酷く怒られる。
もうひとりの兄レンからは「クリスも私もお前が婦人を助けようとしたことはわかっている。夫人が助かったのはお前のおかげだと皆知っているから、すぐに判決がくだされるだろう。よくやった」と言われ、エリーゼはレンから初めて褒められ驚く。

 

エリーゼの兄2人はほとんど双子ってくらい顔がそっくりで、クリスはちょっとウェーブのある髪という、違いは髪だけ。どっちも超イケメン。というか、今のところ登場してくる青年はみんなイケメンでイイ!
まあ、言ってしまえばイケメンはみんなほとんど顔は同じっぽいけど・・・。
おっさん達は、少女マンガの絵柄を無理におじさんにしてる感があって、王様も、父もベン医師も顔が微妙。もっと渋いカッコいい感じだといいんだけど・・・。

ハーバー侯爵夫人への処置についての調査が終わり、ベン医師とグレアムが、全く問題はなく奇迹のような完璧な処置で、エリーゼの陳述書を論文として発表するべきだ、稀代の天才だと皇帝に報告する。
ミスが発覚してエリーゼとの賭けに勝てると思っていた皇帝は、これではエリーゼが称賛されることになり、皇帝の思惑から外れてしまい、頭が痛い。
ベン医師とグレアムはエリーゼに会ってみたいと皇帝に申し入れ、許可される。
(二人はエリーゼとローゼが同一人物だと知らない)

 

エリーゼは幽閉されている百院で勉強に励む。
そこへ第三皇子ミハイルが訪ねてくる。ミハイルは兄の婚約者になるだろうエリーゼが、兄の政敵である自分にどんな反応をするだろうと思っていたが、エリーゼがミハイルを「ミル」と呼び、涙を流すという、ミハイルの想定外の反応をして驚く。
エリーゼは前前世でミハイルとは唯一気を許せる友人として仲良くしていて、ミハイルはエリーゼより先に継承権争いで亡くなっていたため、再会できた喜びに思わずミルと呼んで涙してしまったのだった。

今世ではまだ公の場で顔を合わせた程度の関係だったため、目にゴミが入った等とごまかした。
誕生祭に使用する礼式用ワインをこっそり飲んだために、ミハイルも百院に監禁されていて暇だったため、その後も毎日エリーゼにかまいに来る。そしてエリーゼは、医者になりたいこと、皇太子との結婚は考えてないこと、だから「お義姉さま」ではなくリゼと呼んでほしい等とミハイルに話す。
ミハイルは百院を発つ前の晩、皇帝のところからこっそり盗んできたワインでエリーゼと一緒に晩餐をとる。

 

常に自由で明るく周りの人たちにも平等で市民に愛された第三皇子ミハイル
誇り高い帝国最強のオーラナイト
ミハイルが死を逃れる唯一の方法は皇権を諦めることだが「あの理由」がある限り無理だろう
前前世で最後に「お義姉さま、話したいことがあるんだ」とミハイルに言われたが、それを聞く事はできなかった。何を言おうとしていたのか。

ミハイルには皇権にこだわる理由が何かあるようです。

ベン医師、グレアム、院長がエリーゼに会いに来て、ローゼ=エリーゼということがバレる。
そして調査の結果、無罪であること、皇族を助けた褒美として皇室薔薇勲章が授与されることをエリーゼに伝える。
それによりエリーゼは、デイムという名誉騎士の爵位を受けた女性に与えられる尊称をつけて、デイム・クロレンスと呼ばれることになる。

ハーバー公爵(助けた夫人の夫)が直接、エリーゼにお礼を言いにクロレンス家に来る。
そして、ハーバー公爵一族、そしてウェールは神の意志に反さない限り、どんなことがあってもエリーゼを助けるから何か助けが必要になったらいつでも訪ねてくるように言われる。

貴族の中の地位の上下がよくわからないけど、エリーゼのクロレンス家よりハーバー公爵の方が上なようです。西国のウェールっていうのが、ブリチアと別の国なのか何なのかもよくわからないし。

 

いよいよ医師資格試験の日。
エリーゼは一応全問解答は書いたが、とても難しい問題だった。
試験後、以前の借りを返しに来たと、ロンがエリーゼに会いに来る。
試験の出来に不安があり落ち込んでいるエリーゼの様子に、自分との結婚がそんなに嫌なのかと皇太子(ロン)は思う。ケーキを食べに行くことになる。道中、ロンとエリーゼの間にほとんど会話はないが、エリーゼは気まずさを感じず、長い間一緒にいたかのような落ち着く感じがして不思議に思う。

美味しいと有名なカフェ・レイに行き、好きなだけ食べていいと言われ、美味しいケーキに幸せを感じるエリーゼ。皇太子はおいしそうに食べるエリーゼを眺めながら、ずっとケーキをプレゼントするわけにもいかない、他に何が好きか調べなくては、レンは当てにならないからクリスに、でも接点がないから国政について論議をしようか等と考えている。
カフェの帰り、エリーゼが見たかった演劇のポスターを見かけ、それに気付いたロンが一緒に見ようと言って、ロンと一緒に公演を見ることになる。

カフェ、演劇とエリーゼと一緒に楽しい時間を過ごした皇太子。
「こんな気持ちを抱くのは『あの日』以降初めてだ」と思う皇太子が思い浮かべているのは、怯えた顔をした子供の頃の自分。

 

お付きの者に変装能力の使いすぎを心配される。
身体とアーティファクト(変装能力を使うのに必要になる物があるらしい)への負担がかかり、無理が生じると、能力をしばらく使えなくなるらしい。

医師資格試験の結果が出て、エリーゼは歴代最高得点の首席で合格。
難易度が高すぎて合格者が少なすぎたので再試験をすることになる。
試験問題は意見を聞く意味も込めて、まだ解決法のない事についての問題も出されていたのだが、エリーゼの解答は、前世の医学知識をふまえて、それらの解決法が書かれていたため、試験問題を出した医学界の偉い人たちが、逆にエリーゼの解答で今まで問題だった事への解決法がわかり、論文として発表することになる。

エリーゼの家族が合格祝いの宴を開く。
そこでエリーゼはレンに合格したことを褒められ、更に好きな食べ物、公演、趣味等を聞かれ、「急にどうしたんですか?」と言うと、レンが「それは私も聞きたい!」と内心思っているのがおもしろい。
皇太子に頼まれたらしい。

皇帝との約束の期限まで4ヶ月。
エリーゼは病院で仕事に精を出して日々を過ごし、2ヶ月が経つ。

 

42〜43話

クリミア半島がブリチア帝国のものになるのを阻止しようと、フランソエン正規軍30万、黒い大陸のムーア軍7万、スウィッセンの傭兵3万の合わせて40万が、支援軍として加わるという情報が入り、大きな戦争が始まることになる。

戦争が始まると金貸し=チャイルド侯爵が喜ぶだろうなと皇帝はいう。
チャイルド侯爵は国際金融財閥で首長を務める貴族派一族。
チャイルド一族はブリチア帝国だけでなく西大陸列強にそれぞれ違う名前で根付き数多くの銀行を運営している。莫大な財力を持っているため、皇帝であるミンチェストでさえもむやみに手を出せない相手。

兵員を集まる必要があり、貴族の一族から少なくとも2名ずつ参戦させることになる。
2年前のアンジェリー戦争では第一、第二、第三皇子のすべての皇子が参戦したが、第一皇子は砲弾を受けて死亡した。それを思うと皇帝は胸が張り裂けそうになる。

「15年前の皇室の悲劇以降、2番目の惨事であり、これ以上血筋が途絶えていく姿を見たくない。あの日、まだ幼かったリンデンはどれだけ深い傷を負ったか、誰よりも才能に溢れていた彼はあの悲劇以降、表情を失くしてしまった。出生前にリンデンとエリーゼの婚約式をあげられるといいんだが」と考える皇帝。

 

病院で、腹を下して死亡する患者が2人で4人も出て、疫病の可能性があり、ロンド市内の病院に似たような症状の死亡者がいないか確認するようエリーゼは提案する。
前前世でおきた10万人を超える死亡者を出した2次ロンド疫病事件が起きようとしているのかとエリーゼは考え、今回は自分の知識を生かしてそれを防ごう、この疫病を解決すれば皇帝との賭けにも勝てるかもしれないと思う。

病院の帰り、ロンがエリーゼを待っていて話をする。
ロンは2次クリミア遠征に遠征軍として参戦する予定なので、今後エリーゼに会いに来るのは難しくなるという。
「この数ヶ月、そなたと出会えて本当に楽しかった。これからも身体に気をつけて頑張るんだぞ」というロン。
エリーゼは、ロンに何かあったらと胸が痛むくらいに、この数ヶ月でロンと、親しくなっていたんだと気付く。
エリーゼは母の形見のペンダントを「徴表」(恋人や家族が戦争に行く時に無事生還することを祈願し預けるもの)として渡し、卑怯になってでも生きて返ってきてという。

 

皇太子の変装術は限界だったらしく、今後1年は使用できないらしい。
正体を隠して会いに行くのはよくないと辞めようと何度も思ったが、気付くと足がエリーゼの元に向かっていた。皇太子である姿ではもう二度とあんな表情のエリーゼを見ることはできないだろうと思う。

皇太子はもうすっかりエリーゼに恋心を抱いている様子。
エリーゼも皇太子とは知らずにロンを好きになっているようで、元々エリーゼは前前世で皇太子を大好きだったから、そうなんだろうなーって感じ。変装能力をしばらく使えないってことでロンがしばらく封印され、ロンに渡したこの徴表を皇太子が持っているっていうのをエリーゼが気付いて、ロン=皇太子ってのがバレるのかな〜と予想。

エリーゼが家に帰ると、レンとクリスが戦争に行くことになったと聞き、前回と行くことになった理由は違うが、過去を変えることはできないのかと涙する。
クリスがエリーゼに会いに来て、徴表をくれないかという。

 

44〜46話

徴表をくれないかというクリスにエリーゼは絶対にあげないと言って泣く。
翌朝、グレアムがエリーゼに会いに来て、エリーゼが頼んでいた伝染病かもしれない病気についての調査を報告する。それを聞いてやはりこれは2次ロンド疫病事件だと思う。

皇室非常対策委員会
今回の疫病について、公衆保健部部長ガーリックが20年前のロンド疫病を分析して策は用意してあるという。それは汚物によって空気が汚染され悪臭が発生するのが原因だという。

しかし皇太子はロンとしてエリーゼと一緒に食事をした時に、腹を下すのは悪い空気ではなく、傷んだ物を食べるからだと聞いていた。悪臭が原因なら腹ではなく肺炎が発生するのでは?という皇太子に、皇帝はとりあえず、ガーリックの対策はやらせて、他の原因があるか調べ、この件は皇太子が総括するようにいう。

 

エリーゼは皇帝に会いに行き、過去の文献等を例に出して、今回の伝染病が毒気によるものではなく、コレラで、自分に任せてもらえれば3日で解決するという。
それができれば以前、皇帝と約束した掛けはエリーゼの勝ちでいいかと確認し皇帝は承諾する。

皇太子との婚約はなしにしようと皇帝は言うが、エリーゼは別の条件と褒美をお願いする。
1つ目は、婚約式をクリミア戦争が終わった後に先延ばししたい、
もう1つは皇太子がエリーゼとの結婚を望んでいないなら殿下の意見を尊重してほしい、
褒美は伝染病を解決した後に伝えるという。

エリーゼの掛けの褒美変更はクリスを助けるため、思いついたことだったが、皇太子との結婚を避けるためにこれまでがんばってきたのに、結局結婚することになるのかと落胆する。
けれど兄が助かるためだし、自分が普通にしてれば悲劇は起こらないだろうし、自分が皇太子に本気にならなければ辛くないはず、と思う。

 

皇室の庭園の所で、座って泣いていて、ロンに会いたいと思っていると、「エリーゼ?」とロンの声が聞こえて、振り返ると、それは皇太子だった。
エリーゼは慌てて、皇太子にお辞儀をする。
皇太子はエリーゼが泣いているので、どうした?と心配して近づくが、エリーゼに避けられ、この姿では涙を拭うこともできない事に落ち込む。

皇太子は皇帝から聞いていると言って、伝染病の話を聞くからと、公衆保健部にエリーゼを連れて行く。
エリーゼは、この伝染病の原因は食べ物、特に水だと言う。

ガーリックは反対意見を述べるが、皇太子が命令だと言って従わせる。
ロンドの地図に患者の居住場所を書き込み、集中している3箇所が怪しいと睨んで、現地調査に行こうとするが、皇太子は他のものに行かせるようにいう。

 

47話

皇太子はエリーゼの体が心配で反対しているのだが、それ以外の正当な理由を説明できず言葉に詰まる。
結局、危険地域へは皇太子が同行する条件で許可する。

エリーゼは調査結果から、テーズ川の下流が怪しいと推測して現地へ行くと、酷い悪臭でここがコレラ菌の生息地だったとわかる。すぐに飲水用のバルブを外して供給を止めるよう指示する。
市街の飲水の供給を止めたことで、公衆保安部などから反発が酷いとガーリックに言われるが、皇太子は責任は自分がとるという。エリーゼが皇太子に礼を言うと「私はそなたを信じている」と言われて驚く。

翌日、翌々日と発症患者が激減。
コレラの潜伏期間は長くて5日なので、じきに患者はいなくなると推測される。
500名程度の犠牲者は出たが20年前の15万人に比べたら少ない数字。
まさか本当に解決するとはと驚くグレアム。

無事に伝染病を解決できて、国民も記事で知って皇太子とエリーゼの婚約を祝福し、国王も喜ぶ。
エリーゼは今後の伝染病予防のために、下水道の汚水処理システムを整備するよう進言する。

 

「外科医エリーゼ」感想(3)

 

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