漫画「精霊王エルキネス」原作:イファン 制作:Nyarrr 感想(7)

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ピッコマにて。土曜更新で連載中。
家族から嫌われ虐待されていた高校生男子が事故で亡くなる。家族に愛されなかったのは生まれる世界を間違っていたためだとわかり、異世界に水の精霊王エルキネスとして転生し、幼い皇帝を助けて世界を巡るお話。

以下、ネタバレありなので、ご承知の上。

漫画「精霊王エルキネス」感想(1)
漫画「精霊王エルキネス」感想(2)
漫画「精霊王エルキネス」感想(3)
漫画「精霊王エルキネス」感想(4)
漫画「精霊王エルキネス」感想(5)
漫画「精霊王エルキネス」感想(6)
漫画「精霊王エルキネス」感想(7)

アルフォンフ帝国 砂漠へ

94話 大公とカリブディス公爵

エルは、カイ、エンディールにお金&精霊界の宝石でできた花を渡す。
砂漠のモンスターに気をつけてくださいとカイに言われ、彼らは別れた。

アレック達(親衛隊)と別れて以来の、イサナとエルの二人旅。
いつも大勢でいることに慣れたので寂しく感じる。

エルは出会いと別れを繰り返す、人との縁の儚さを思う
いつかイサナも過ぎ去る縁の1つになってしまうのだろうか
今からちゃんと思い出を重ねていこう
いつかその思い出が僕を支えてくれるはず

 

【大公とカリブディス公爵】
大公は、カリブディス公爵がドラゴンと派手に闘りあい建物や死傷者の被害も甚大だそうだなという。
非を咎めているわけではなく、首都では今公爵の事で盛り上がっているから、公爵のために今晩宴会を開きたいという。その後は休暇を与えるからゆっくり休んで旅の疲れをほぐすように。

皇帝はもう追わなくていいという。
イサナが水の精霊王を召喚したから。

小さい頃から強運の持ち主だったがまさかこんな不意打ちを食らうとは。
よりによって水の精霊王とは縁とは不思議なものだ。
運命の女神の反撃かもしれないな
それはそれでおもしろい。

公爵は「運命〜」についてどういう意味か尋ねるが、大公は独り言だと言って誤魔化す。
もうクルモア公国に着いてもおかしくないのに、会った所で感動の再会とはならなかっただろう、少しばかりイタズラをしておいた、という大公に公爵は「そういったことは事前に知らせてほしい」と苦言をいう。

 

大公「とにかく兵士たちを集結させろ、なるべく早く、多ければ多いほどいい」
公爵「ですがまだ時期が」
大公「時期を決めるのはこの私だ」

皇帝が明かしてないのに精霊王と契約したのが事実だと大公が知っているのはなぜかと公爵が尋ねると、それを言う義務はないと大公は答える。

以前から聞きたいことがあったという公爵。
10年前から行われた特殊部隊を養成するために子供たちを集めるという計画
一部の兵士たちが一般の家庭の子供たちを拉致して捧げている事を知っていたかと問われると、初耳だと答える大公。
捧げられた子供は特別な場所で戦士になるための訓練を受けていて、訓練を終えた者がまだ1人もいないのは残念ながら厳しい訓練に耐えきれずほとんどの者が命を落としたという大公に、「本当の事を教えてください、まさかあの術をお使いに」と公爵が聞くと、わからないふりをする大公。

 

公爵「そのお言葉信じてもよろしいのでしょうか?」
大公「そなた この私を疑っているのか?」

大公から「ドラゴンとの闘いで公爵が剣を振り上げた途端、強い風が吹いたそうだが何か特別な力でも得たのか?」と聞かれ、公爵はドラゴンの力だと答えて誤魔化す。

下がろうとする公爵に「私と交わした約束 覚えているだろうな」と確認してくる大公。
これからも私に仕えているということを忘れるなと大公は笑顔でいう。


大公がやっと姿を現しました。
大公と公爵は腹の探り合いみたいな感じですかね。
大公の方はもう完全に、真面目な公爵に都合悪いことは嘘つきまくって知らないふりしてるし、公爵も大公が嘘をついている事を察しているけど、まだ袂を分かつ程の行動はできず、でももう全てを打ち明ける程信用してないっていう微妙な状況みたいです。

ブラスターと契約する程の強い想いを持った相手のはずなのに、公爵からすると大公に裏切られていて、とても切ない立場です。
魔王と大公の事が今のストーリーの黒幕なので、明かされるのはまだ先なんでしょうけど、大公に何があったんでしょうね。公爵は今までみた感じでは、熱い想いを持ったいい人なので、そんな彼が守ろうと誓ったほどの人だったはず、なのに。

公爵の回想があったんでどうなのかなとちょっと思ったけど、やっぱり大公は今は悪い奴みたいです。

 

「特殊部隊を養成する」って名目だったから公爵は最初は了承してたんですね。
前に子供を逃した事からして、今はそれを信じてはいないんでしょう。
だいたい、特殊部隊を養成しようとして、厳しすぎるからってほとんど死んじゃう程じゃ、ダメでしょ。

そして大公は水の精霊王と昔、何かあったんでしょうか。
あったとして、今のエルじゃなくて、エルリエンだった時でしょうね。

公爵に休暇を与えるからゆっくり休めと言っておきながら、兵を早く集結させろって、なんか矛盾したこと言ってる気がするんですが・・・なぜ?
公爵は命令出すだけだから休めるってことなのか、休んだあとやれってことなのか、でも早くっていってるし・・・。時期云々も、読者に説明してない2人がわかってる何かの計画について話してるっぽいけど、話もいろいろ飛んでるし、なんかわかりにくい・・・。

 

95話 イサナの親衛隊

最初にイサナと一緒にいた親衛隊の精霊士フェリスが、風の上級精霊ジンに首都の偵察を頼んで、ジンがワシの姿で戻ってきたところ。
ジンは、本来は人の姿をしていて、プライドが高く口が悪い様子。

フェリスはシキュエルと契約して数ヶ月で、ジンとも契約した。
人間の中で2つの属性を持つ上級精霊士はフェリスが初めて。

偵察の結果、かなり遠くまで行ってきたが、兵士たちは撤収済み、手配書も外してあった。
首都では、人間を虐殺する邪悪なドラゴンが出没しドラゴンに立ち向かった天才剣士カリブディスが壮絶な戦いの末勝利をおさめたという変な噂が広がっていた。
(ドラゴンはメテのことですね)

人々は英雄を好むもの、カリブディス公爵が皇城に帰還すると首都はお祭りムード。
不吉なのは噂が広まるやいなや我々への追手が止まったということ。

急に指名手配を中断する理由は2つ。
一般的な方法では捕まえることができないと判断したか、すでに捕まえたため必要がなくなったか。

 

ジン
皇城は上級魔法士たちの防御魔法陣がかかっていて正門以外のルートから接近しようとするとすぐバレてしまうので、偵察できない。
公爵邸はカリブディスから風の精霊の力が感じられるため、もっと難しい。
カリブディスが精霊士になったわけではなく、精霊の力は一部にすぎないが、その一部が我々のそれより協力で危険。我々にとって悲しい記憶なので、その力についてはこれ以上話したくない。
(魔剣、ブラスターのことですね)

フェリス「水の王が一緒なんですから陛下はきっと安全です」

予定通りなら皇帝(イサナ)はクルモア公爵に会っているはずだから、全面戦争に備えているか、もしくは私たちを誘き出すための罠かもしれない。

その時、彼らのところへ情報ギルドから、クルモア家の紋章のメダルが届く。
裏には「星の夜が白水晶に宿る時、眠らぬ野良猫の街で」とある

罠かもしれないが誰が送ったか確かめる必要があるといって、隊長とフェリスが行くことになる。

 

【眠らぬ街】
クリープ商団のエルドランが待ち合わせ場所に来る。
隊長たちが取引している情報ギルドの事は商団主(火の精霊王)が少し特殊な能力を持っているから知ったのだと説明する。
そして早く伝えるために空間移動呪文書を使って来たといって、エイプリルからの手紙を渡し、クルモアのお嬢様を我々が保護している、これを読めばクルモアの現状がすべてわかるという。

エイプリルの手紙
皇帝陛下が戻るまでにある程度基盤を整えておくつもりだが、私一人の力では限界があり、公爵家の家臣たちを説得するためには政治的な後ろ盾が必要で、隊長達の力が必要

皇帝陛下はいつ戻られるかわからない遠い旅に出られた
これ以上、ここに留まる必要はない

隊長「クルモアに行くぞ」


エルとイサナの仲間たちが繋がってきました。
確か精霊は精霊王の性格が反映されるって言ってた気がするから、ジンの口が悪いのはミネルバがそうだってことなのかなぁ。イフリートなら納得だけど、ミネルバはまだ登場少ししかないけどそんな感じにはみえないんだけど。
でも、水の上級精霊シキュエルがエルと話してたときとは全く違う感じなのは確か。
まぁ、相手が精霊王だから丁寧だったってのはあるかもしれないけど。

 

96話 ルカルエムとの会話3

熱帯地帯で厚着して何日も歩いたから、イサナの肌が赤く腫れ上がっていて、エルが治してあげている。
エルは気温に鈍感だから暑いことにすら気付かなかったらしい。
我慢しないですぐに言ってとイサナに言うが、イサナは前に神殿に行った時にラピスに言われた事を気にしていて、体調管理できなかった自分が悪い、誰かに面倒見てもらうの当たり前だって思ってないから誤解しないでという。

エルとイサナは服を買いにいったらたくさん買いすぎて荷物がいっぱいになり、大きいリュックに変えようかと話しているとルカルエムがお手伝いしましょうかと声をかけてくる。

エルはルカルエムに一定距離を保つように言っていたらしい。
イサナとルカルエムは初対面で、ルカルエムはイサナの事を知ってるが、イサナは知らないのでエルがルカルエムが魔族だ等と説明。

ルカルエムはリュックの中に擬似次元界を作れば荷物がいくらでも入るという。
ラピスがサークレットを取り出したときのアレ。

 

自分で直接次元の隙間に空間を設計する場合は、戦法と詠唱術に長けていると同時に大量のマナが必要なので、ドラゴンだけのものと言っても間違いではないが、人為的に作る以外にも自然と形成されているものがある。

次元の隙間から派生した不純物のようなものでいろいろなサイズの空間があり、座標を見つけて媒介体(リュック)につなげた後、魔法をかければ保管場所として活用できる。
直接作った物よりサイズも小さくセキュリティ面でいろいろ厄介だが、やり方が簡単で誰でも利用できるメリットがある。

上級魔族なら座標は簡単にみつけられる。
魔法をかける段階で1つの空間との接続通路が1つに制限されるので、他の人とかぶる心配はない。
入れたものを取り出したい時は、手を入れてから探したいものをイメージする。

 

と、一通りの説明をして、疑似次元界を作ろうかと改めてルカルエムがエルに聞くと、エルは承諾。
するとあっという間に、できましたとリュックを渡される。

魔法は呪文の準備だけでもかなり時間がかかり、上級魔法はなおさら呪文を詠唱してから陣を完成させる段階を踏まないと失敗する確率がかなり高いはずなので、エルはルカルエムが意外とハイレベルなのかもと思う。ラピス並みに。

エルがお礼を言い、ルカルエムが「ではそろそろ仲間として受け入れて・・・」というとエルは急に天気の話をして誤魔化し、その様子にルカルエムはまた「ぷっ」と笑いをこらえる。
ルカルエム「はいはい分かりました、今日はここまでにしときます、また今度トライします」

そしてエルのつけているサークレットの中にも擬似次元界があるという。
特別な目的で作られたらしく荷物を入れる物ではないらしい。
ルカルエムがサークレットの宝石に触って調べたところ、おそらく無期刑のための牢獄のようなもので、4千年前の罪人がその宝石に眠っているという。

 

それを聞いてエルは驚いてサークレットを外し、盗品というだけでも気に入らないのに牢獄で罪人がいるなんて、と思うエル。
「宝石はただの通路に過ぎず、実際に閉じ込められている場所は誰も知らない暗闇の中だから、そんなに嫌がる必要はない、ただかなり昔の呪術なのでスキが多く衝撃で封印が解けて罪人が解放されるかもしれないから扱いに気をつけて」とルカルエムに言われる。


サムネイルから推測すると再来週、久々のラピス、さらに2週後に初見の白髪美形さんが登場するようで、この白髪美形さんがサークレットに繋がる牢獄にいる人じゃないかなぁという気がします。
ルカルエムはやっぱり前にエルに「仲間に入れてくれるってことですね」ってもう承諾されたかのような言い方してたのは、おどけて言っただけってことにしてて、今は距離を取ってエル達に付いてきてて、仲間に入れてもらうのを待っている状態なんですね。

まあルカルエムとしてはちゃんと仲間に入れてくれればラッキー、そうじゃなくても、とにかくエルの近くにいておもしろい事が起こるのを見てるって感じなんでしょうね。
そして、そうか、エルはルカルエムが4大公爵の1人ってことも知らないんですね。
たぶん、今までのエピソードから推測すると魔族で最強の人なんじゃないかと思います。