漫画「仰せのままに」KWON 感想(2)

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侯爵家のお嬢様セレニーを慕う侍女のディアンが、セレニーの政略結婚を阻止し、身分違いの恋を成就させるための逃亡を助けるために、お嬢様のふりをしてエフェンハルト辺境伯の家に滞在しようとするお話。
エフェンハルト辺境伯がむっちゃカッコいいです。

ピッコマにて。木曜更新で連載中。

以下、ネタバレありなので、ご承知の上。

「仰せのままに」感想(1)
「仰せのままに」感想(2)
「仰せのままに」感想(3)
「仰せのままに」感想(4)

 

12話

なんとか無事にエフェンハルト城に滞在できる事になったディアンは、オットーに侯爵邸に帰るように伝えに行こうとするが、エフェンハルトが伝えに行くからと、なぜか今までにない、いい笑顔で言われて強要される。

その頃、オットーはベルペルに名前は伏せてディアンへの10年間の片思いと、ディアンがおとぎ話の王子様にハマっている事を愚痴っていた。
ベルペルが執事のヤンに呼び出され、オットーが一人でいるところにフードを被ったエフェンハルトが来て、ディアンがここにしばらく滞在することになったから、オットーはすぐに侯爵邸に戻るよう伝言を伝えに来たという。

オットーがエフェンハルトのフードを怪しんでいるのを見透かして、ベルペルが12歳の妹を紹介しようとしつこいから避けているだけだと説明する。
オットーもベルペルに妹を紹介されそうになっていたので納得し、12才という歳を聞いて、ベルペルへの信頼にヒビが入り、男(エフェンハルト)への信頼度がアップ。

 

 

13話

一方、ヤンはエフェンハルトにベルペルを連れ出すように言われただけで、本当はベルペルに用事がなかったので、何を話そうかと悩むが、仕事の話から馬のエサのえん麦の話を出すとベルペルが話を広げてくれたので、ベルペルの雑談能力の高さに感心する。

彼らの会話から、エフェンハルトの領地経営はうまくいっていて、領地は豊かで10年前の凶作の時もここではさらっと乗り越えられたらしい事がわかる。

オットーはお嬢様が魔法を使う時に必要だからと月見草の花束をエフェンハルトに渡そうとするが、エフェンハルトに「ここで魔法を使うのか」と咎められてしまうものの、万が一に備えてだとなんとか言い繕って、花束を渡す。

戻ってきたベルペルにしばらくここに滞在してはどうかと勧められるが、妹の年齢をきいてやはり12才だったとわかったオットーはベルペルへの信頼が揺らぎ、すぐに帰ることにする。
(12歳の女の子と付き合うように勧めるなんて犯罪者にさせられてしまうと思ったから)

 

 

さっきの男が誰かをベルペルに聞いて、おそらくエフェンハルトだろうと言うが、若いならお坊ちゃまかな等と、あやふやなのをオットーが訝しむと、内城の事はすべて執事のヤンが一任されていて、この城で働いている人達も辺境伯家のことについてほどんど知らないのだという。

オットーは帰路につきながら、エフェンハルト家の誰かだろうさっきの男を思い浮かべ、男の自分から見てもカッコよかった彼が、ディアンが夢中のエフェンハルトの末裔ならディアンは大丈夫だろうかと心配になる(恋愛的な意味で)。

ヤンとエフェンハルトの会話
この土地ももう安定期に入ったから私がいなくても執事1人で十分にやっていけるだろうとエフェンハルトは言うが、ヤンは「私にあとどれだけの時間が残されていると思うのか、エフェンハルトにはまだご主人様が必要だ」と答える。
ヤンは20才で主人に仕えてから50年の月日が経ち、来年で70才になる。
エフェンハルトは歳を取らず、食事も取らない。病気もしない?

 

 

14話

ヤンはエフェンハルトを執務室に連れていき、仕事をするように促す。
エフェンハルト「この国に私はもう必要ない、争い事などこれ以上起きないさ」
ヤン「何をおっしゃるのです、平和を守護する伝説の騎士エフェンハルト様」

昔 この世界は正体不明の魔物
怪異な存在によって苦しめられた
救ったのは妖精女王の手を取り現れた青年ヘリオスと
並外れた実力の騎士エフェンハルト
それは確かに100年前にあった出来事
しかし 今も続いていること

 

 

「心の底から働きたくない」というエフェンハルトに、ヤンは「普段から業務に積極的というわけではないが、任された事は真面目にこなす方が こんなふうに愚痴を吐くのは初めてだ」と驚く。

侯爵令嬢が帰る前に何かあったのかとヤンが聞き、侯爵令嬢は帰っておらず侍女として数日ここで働いてもらうことになったと説明され、なぜそうなったのかと訝しむが教えてくれそうにないので諦める。
そしてエフェンハルトが持ってきた花束はレディーに渡すつもりだと知ると、ヤンは今までにない驚愕の表情を浮かべる。

エフェンハルトが訪問客を招き入れ、直接会い、滞在を許したという未曾有の事態に、あのそそっかしそうなレディーが辺境伯というお人まで変えてしまったのか?淑女が紳士を短時間で変えてしまう出来事といえば?それはもちろん恋!エフェンハルト夫人の誕生だと一人合点して喜ぶ執事ヤン。

 

 

やはりあの場で花束を捨ててくればよかったとボヤいているエフェンハルトをヤンは生暖かく見守る。
花束はオットーから渡してほしいと頼まれた物だという事をヤンは知らない。

ヤンの故郷の村に届ける物があるので、久しぶりにヤンに休暇を与える事にして今日は故郷で一泊して明日ゆっくり帰ってくるようにとエフェンハルトは言うが、ヤンが「そうするとご主人さまはレディーとこの城で2人きりで一晩を過ごすわけですね、ご主人様の好みがああいうタイプだとはかなり新鮮です、侍女の仕事着は長いスカートがいい、仕事内容には夜伽も含まれていますよね?」と言うと、エフェンハルトは怒って休暇を取り消してしまう。

 

 

15〜17話

ヤンとエフェンハルトは、ディアンを放置してた事に気付く。
ディアンは「私のことが好きなのはわかるけど一般的な好感というよりはもっと複雑な何かがあるような・・昔付き合ってた人に私が似てるとか?」等とエフェンハルトの事を考えているうちに眠ってしまう。

ヤンとエフェンハルトは、ディアンを見つけ呼びかけるが熟睡していて起きない。
ヤンはこの城の中でいつでも使えるように管理されている部屋は、ご主人様の寝室と執務室の2つしかないので、ディアンを執務室のベッドに運んだらいいという。
エフェンハルトは反対するが、他に使える部屋がなく寝室よりはマシなので、ディアンをお姫様抱っこして運ぶ。

 

 

ディアンはエフェンハルトの執務室のベッドで目を覚ますが、エフェンハルトが執務中なのが目に入り、気不味くて、起きるタイミングを見計らって寝たふりをしていたが、イビキが聞こえなくなって呼吸が止まったのかと確認しに近づいてきたエフェンハルトに「起きたなら目を開けたらどうですか?寝たふりをしても無駄ですよ」と言われてしまい、イビキがあまりに耳障りで仕事が捗らなかったとも言われ、謝りながら起きる。

早く起きてくれと言われてベッドから出ようとするが、靴がない事に気付き、エフェンハルトが応接室に取りに行く。
応接室の机の上に靴は置いてあり、ヤンが気付いていながらわざとここに置いたんだろうと思っているとヤンが来て、早くプロポーズしたらどうか等と言ってくる。

 

 

ディアンは父親に決められた婚約者が嫌で逃げてきたらしいと言うと、ヤンは相手が誰であろうとご主人様が勝つ、侯爵と話をつけてはどうかと、ディアンを妻にとものすごく勧めてくる。

セレニーの婚約者は、フランツと言い、ヤンの親族で孫の代にあたる人物らしい。
ヤンには子供はいない。
フランツは頭のいい青年で去年の秋頃に爵位を授かったと手紙がきたとヤンはいう。
鉱山を見つけた功績だろうとエフェンハルトが言うが、その情報はエフェンハルトがフランツに教えたらしい。
「子供の頃、病気がちだった彼はありとあらゆる薬を飲まされたことで」で終わってるが、容姿が老けて見える原因の事?

 

 

ヤンは50年仕えているが、世界を救った英雄が人との関わりを徹底して避け長い月日を隠れるように過ごしているのがなぜなのか等、知らないこともある。
ヤンはご主人様が好意を示す相手と結ばれて欲しいと願っている。
ご主人様を1人にしたら、そのまま化石のように固まって千年後に見つかる事があっても不思議ではない。

ヤンは魔法使いが来ると連絡があったといい、エフェンハルトは「もうそんな時期か」という。

ヤンと話し込んでしまって、エフェンハルトはディアンにすぐ戻ると言ったのに、また長く待たせてしまう。持ってきた靴をディアンに履かせようとすると、ディアンは照れてしまい、エフェンハルトにそんなことをさせていいのか、貴族令嬢としてどう振る舞うのが正しいのか悩むが、エフェンハルトが当たり前のようにする気満々なので、それに従うことにする。

 

 

1〜17話までの感想

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とにかくなんといっても、エフェンハルトが超美形でカッコいいです。
ものすごく好みです。惚れ惚れと見惚れて眺めていたくなるくらいカッコいいです。
寡黙気味なところも好き。

ディアンも美形さんで、大好きとまではいきませんが、まあOKな感じの見た目です。
ハッキリと物を言う性格なところはいいですが、裏表があって人を思い通りに動かそうとアレコレ考えてるところとか、ちょっとうぬぼれ過ぎてる所とか、ブリッコな言い方してる所とかは、あんまり好きじゃないです。
ストリートチルドレンしてて生きるために盗みなんかもしてたから、スレてるとこがあるのは仕方ないにしても。

 

 

オットーはいい子で、ディアンへの長い片思いは失恋確定だろうと思うので、かわいそうですが、オットーにもきっといい出会いがあるよ、と思いたい。

セレニーは、少女漫画に出てくるお嬢様にしては珍しい感じの、厚みのあるしっかりした身体つきの美女で、いい感じだなと思います。

カールはディアン&オットーの幼馴染のストリートチルドレン仲間で、セレニーの恋相手というだけで、ほとんどセリフなしなので、人物像がいまいちわからず、影が薄い。

「城での5日間の話」って最初にサラッと書いてあるんだけど、この作品全体がたったの5日間の話なんでしょうか。
だとしたら、セレニー、カール、オットーってまた出番あるのかなぁ・・。
でもまさか、最初のこのシチュエーションのお膳立てのみのキャラとも思えないので、出てくるんでしょうね。ほんとに5日間だけなのかなぁ。

 

 

韓国版のピッコマ?のkakaopageを見ると、2019/5/5に115話が配信されて止まってるようです(2019/8現在)。
完結したのか、休載なのか、韓国語が読めないので全くわかりませんが。


5日間の話だとしても115話まであるんですね、少なくとも。
ちなみに登録しないと見れないので、中の絵は見てません。

97話までですが、登録等必要なく見れるサイトもありました。

http://www.webtoon01.com/%EB%9C%BB%EB%8C%80%EB%A1%9C-%ED%95%98%EC%84%B8%EC%9A%94


上の方はGIFアニメ?のチカチカがすごくて、ものすごく怪しげだし、漫画の絵の上にロゴが重ねられたりしちゃってますけど。
なんだろう・・ほぼ同じの別URLのサイトもあるんだけど、ほんとに怪しいサイトなんだろうか。

 

 

エフェンハルトが、末裔ではなく、神話の伝説の騎士のエフェンハルトその人なんだろうなっていうのは、最初に執事ヤンが長く仕えてうんぬん言ってるあたりから、「もしや?」と思ってました。
そして13〜14話にかけて、はっきりと明言しています。

なぜエフェンハルトは年を取らず、食事も必要ないのか等まだわかりませんが、だから彼はヤン以外の人とは極力会わないようにしているわけですね。
でもヤンしかいないんだと、次の人を決めないとまずい時期に来ている気がします。
ヤンがもうすぐ70じゃ、いつ亡くなってもおかしくない年になっちゃってますもんね。
まあ、そうじゃなくても事故とかで亡くなる可能性はあるので、1人だけってのはいろいろ不都合だと思いますが。

そしてエフェンハルトがなぜセレニーという名に興味を持ったのか、というのもまだ謎です。
ディアンの持ってた画帖に興味を持ったのがなぜかというのも。

それとディアンが、魔法使いが魔法を使うときに必要な宝石と似た能力がある事とか、ディアンが孤児な事から、「実は〜」って感じの出自の秘密があるんじゃないかなーという気がします。

 

 

建国神話と言われていて、オットーはおとぎ話だと思ってるくらいの事になってるようですが、100年前って神話になっちゃうほど昔じゃない気がするんですけど。
なぜ、100年程度前の事があやふやな神話って事になっちゃってるんでしょう。
エフェンハルトが年を取らなかったり隠れるように生活しているというのと関係あるのかな。
事実じゃなくてあやふやにおきたくて、わざと神話ってことにしてぼかしてるのかな。

そして一番よくわかんなかったのが、エフェンハルト城に滞在を許可されるまでのディアンとエフェンハルトの会話。
全体を通して、なぜそういう話の展開になるの?とか、なぜそう受け取るの?とか、会話の流れが理解できなかったり、なぜそのセリフが出てくるのかとか、よくわからない感じがずーっとありました。

特に11話の会話の流れは意味不明でした。
エフェンハルトはディアンの言い分を傲慢だと言っておきながら、ディアンが帰るというと驚いて滞在していいと言い出すのが、なぜなのか全然わかりませんでした。
ハンカチのくだりも何故無理矢理使わせたのかとか、よくわからないし。

 

 

エフェンハルトが本当はディアンの事をどう思っているのかがわからないので、ある時は動揺したり、ある時は冷静に手厳しい返事をしたりのエフェンハルトの反応が、それぞれなぜなのか、わかりません。

まず最初のセレニーの駆け落ち計画も、ディアンがセレニーのふりをして他の貴族の屋敷に行こうとするというのが、ピンとこなくて、いまいち理解できませんでした。
たぶん、魔法馬車の説明で、この世界では他の貴族を泊めるのがおかしくないって事なんだろうけど、ディアンはそう考える一方で、オットーは面識のない貴族の所に滞在しようとするなんて無謀だと私には常識的に思える考えをしているし、なんなんだろう?って感じです。

ディアンが楽観的すぎる脳天気な計画を立てたってことなのかな?
でもセレニーとカールも知ってるはずだけど無謀だと止められてはいないんですよね。

でもディアンがセレニーのふりをして他の貴族の所に滞在してるのは、ただの時間稼ぎで、いずれ絶対バレる事なので、ディアンとオットーが職を失うのは必須だと思うんだけど、ディアンはその覚悟があってのことだからいいとして、オットーに事前に説明しないまま巻き込んじゃうのは酷くない?って思います。

 

 

ディアンがエフェンハルトに用件を聞かれて、望まない結婚をさせられそうになってという話をしだすのも、私には初対面の知り合いじゃない相手にものすごく唐突に感じたし、その後も、なんとか何でもいいから話をつなごうと出した話題にしても、なんでそんな全然関係ない話にエフェンハルトも答えるんだろうとものすごく不思議な感じがしました。

最後、滞在できることになって、ディアンはエフェンハルトの事を「案外チョロい」って思うんだけど、うーんそうかな?チョロかったって感じだった?
なぜかエフェンハルトが滞在してもいいって言い出したけど、その直前までもう無理だ帰りますってなってたよね?それって全然チョロいって感じではないのでは?

「なぜか」って感じのエフェンハルトの反応で、滞在許可される事になったけど、全然無理そうな展開になってたよね。

とにかく、なんか全体的にディアンとエフェンハルトの会話はよくわからなかったです。

意外とギャグっぽいコミカルな感じの部分はおもしろいですが、今のところ一番いいのはエフェンハルトが超絶カッコいいところ。
会話はよくわかんないけど、とりあえず、どうなるのか。
エフェンハルトとディアンがくっつくんだろうけど、ここからどうやってくっつくのか。
エフェンハルトの秘密とたぶんディアンも秘密がありそうだから、その秘密な部分。

が、楽しみなところです。

 

「仰せのままに」感想(3)