漫画「仰せのままに」KWON 感想(5)

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侯爵家のお嬢様セレニーを慕う侍女のディアンが、セレニーの政略結婚を阻止し、身分違いの恋を成就させるための逃亡を助けるために、お嬢様のふりをしてエフェンハルト辺境伯の家に滞在しようとするお話。
エフェンハルト辺境伯がむっちゃカッコいいです。

ピッコマにて。木曜更新で連載中。
以下、ネタバレありなので、ご承知の上。

 

「仰せのままに」感想(1)
「仰せのままに」感想(2)
「仰せのままに」感想(3)
「仰せのままに」感想(4)
「仰せのままに」感想(5)

 

 

38〜41話

その頃、オットーは・・・。

エフェンハルトと首都の距離は魔法馬車で半日ほど。
エフェンハルトから昨日の午前中に出発したオットーは、その日の午後に首都に到着。

オットーはディアンの計画では、首都に戻ったらロウェン侯爵に、セレニー(ディアン)がエフェンハルトにいることを伝える事になっていたが、屋敷には戻らず、警察署に行き、警察に侯爵へ伝えてもらおうとしたのだが、警察署の受付が混んでいて、捜査官に会えたのは今日だった。

オットーは警察官に、処罰を受けるのか聞くと、オットーは参考人で処罰は受けないし、この内容で裁かれる人は誰もいないだろうという。

警察署を出たところの花壇に青い月見草があり、オットーはセレニーからの通信が聞こえてくる。
ディアンと連絡が取れないので、オットーに通信を試みたらしい。

オットーは無事、エフェンハルト城に着いたことを報告、セレニーも力を貸してくれる人が現れて予定より早く事が進んでいるとのこと。

オットーはディアンが心配なので、セレニーの馬車を借りてエフェンハルト城に行ってもいいか聞くが、セレニーは自分の許可はいらない、オットーが思う通りにしていいと言われる。

 

 


ディアンは、モレル夫人がセレニーを知ってた事に動揺していた。
人を騙すのはハラハラする、もう二度とこんな事はしない、と思いつつ、エフェンハルトがなかなか外に出てこないので、バレたのかと不安と焦りを感じていた。

エフェンハルトが出てきて、エプロンや他の服を注文していたのだと聞くが、エプロンをオーダーメイドした事に驚く。

エフェンハルトは、この後、食料品の買い出しに行こうとするが、ディアンはバレる事を恐れてもう誰にも会いたくないと思い、具合が悪いからと、もう城に戻ることを主張する。

エフェンハルトに着いていくと、湖の畔に出る。
ディアンは建国神話の北の湖かと喜ぶが、エフェンハルトには湖がたくさんあり、名前はついていないのだという。北の湖の伝説は外部の人が呼んでいるだけで、北の湖というところもないし、妖精女王が住んでいた湖もない。

エフェンハルトは、自分のマントを下に敷いて、横になるように言うが、ディアンはそこまで気安い行動はとれないと最初は躊躇する。
エフェンハルトが先に横になって眠ってしまったので、横になってみると、空がいつもと違って見えて、とてもいい気分になった。

 

 

いつの間にかディアンも眠ってしまっていて、気付くと夕方になっていた。

まだ眠っているエフェンハルトを起こそうとすると、寝ぼけているのか、ディアンを抱きしめてくる。
そして、体勢を逆転させてエフェンハルトがディアンの上になったところで、今目が覚めたというが、そのまま抱きしめられて、立ち上がり起こされた。

なぜエフェンハルトはこんなことをするのだろうと思いながら、ディアンは自分がエフェンハルトを好きになっていることを自覚する。
けれど、正体を偽っている自分は彼の気持ちに応えられないから、好きにならないでほしいと思う。

エフェンハルトはまた無礼を働いてしまったと謝罪する。

もうじき店がしまるから早く村に戻って買い物を済ませようとエフェンハルトが言うが、ディアンは先に城に戻るという。

 

 

38〜41話 感想

久々のオットー。
魔法だけど馬車で半日なんだ、意外と近い。
魔法の威力がスゴイのかな?

エフェンハルト城に戻ってくるみたいだから、またそのうち登場するね。
話数でいうとどのくらいかわかんないけど、半日で着くなら遅くとも明日にはオットーはお城に着いてるね。

ただ、ディアンと結ばれるのは無理だろうから、辛い役回りになりそうなのが見えているのが、かわいそうだけど・・・。

そしてまたもやエフェンハルトのエプロンへの情熱が垣間見られて、そんなにあのエプロン大好きなのかよ!って思いました。

そして抱きしめちゃうのは、妖精女王だから?
そのくせ、またもうこんなことはしないって、また同じ事して同じ事言うのが繰り返されそうだな。

 

 

42話

ディアンが侍女としてセレニーに仕えていた頃の話。

ディアンは髪のお手入れが下手だった。

ディアンがセレニーと本屋に行った時、本屋の恋愛小説コーナーにはセレニーと騎士カールの二次創作小説がたくさんあった。

セレニーは尊敬する学者が書いた本を購入。
「どうせやるならとことんやろう」という内容で一般向けだからそれほど難しい本ではない。

セレニーは魔法だけでなく剣術にも長けていて、腰には銀の剣を挿していた。

カールが剣術を習い始めたのは、セレニーの師匠がカールの働く姿を見て剣術の稽古を勧めたので、セレニーがカールに声をかけたのがきっかけだった。
カールはセレニーに話しかけられたことに驚いて、よくわからず頷いているうちに次の日から稽古をすることになったのだった。

「どうせやるならとことんやろう」精神で頑張ったらセレニーが喜んだので、それが嬉しくてもっとがんばれたらしい。

 

 

セレニーが騎士になりたいと思ったきっかけは、アジェントの騎士団長が素敵な女性だったのを見たから。

口には出さないけどカールにもつらい時期があったはずで、彼のような出身の者があれだけの実力を身につけるのは相当難しいから、話題にもなったのだろう。

始めるきっかけは何でもいい、憧れでも、カッコつけるためでも。
そうしているうちに自分の才能に気付くから、自然にどこを伸ばして何をどう補うか、どういう時に辛いと感じて、どういう時に元気が出るかもわかってくる。

すべては自分について少しずつ知っていくための道のり。
何もしなければ自分自身ですら自分という存在を知ることは出来ない。

私は自分のことをもっと知りたい。
そしてディアンもそうであるよう願っている。
何でもいいから、とにかく始めてご覧なさい。


その言葉のおかげで始めたことに疑問を感じた時はどうすればいいんだろう。


ディアンが考え事をしながら城に着くと、レディー・ドロテアに会う。

 

 

42話 感想

なんかこの回は、セレニーの言うことがなかなか良いことだったなと思いました。
「すべては自分について少しずつ知っていくための道のり」だなんて。

ディアンの思考と大違いだよ。

セレニーはやっぱりキレイだなぁ。

ディアンのあの性格にはディアンの見た目は合ってると思うけど、エフェンハルトの相手としては、セレニーみたいな美形さんがよかったなぁ。

43話

ドロテアはセレニーに頼まれてエフェンハルト城に来た。

ドロテアに食事に誘われるが、ディアンはエフェンハルトに弁当を頼んでいたので断るが、1人でご飯は寂しいからつき合ってと言われて強引に執事ヤンの家に連れて行かれる。

ドロテアはエフェンハルト城に慣れているようで、ヤンの家の事も知っていたし、ヤンの家から城の門が見える事も知っていて、エフェンハルトが買い物から戻ってきた事を知らせる。

 

 

44〜45話

エフェンハルトが村で重曹、靴、食料品を買う。
買い物をしながらエフェンハルトはディアンの事を考える。


やはり最初から城に招き入れるべきではなかった
しかしどうしてもあの顔を見たかったんだ


次にモレル夫人のブティックへ。

遅くなったおかげで時間が余って、エプロンを2枚作ってくれていたモレル夫人に、人の心が読めるなんてすごいとエフェンハルトは感心する。

モレル夫人は、商売をしているから人馴れしているだけ、特に男性がブティックに来る目的は明確なので好みをキャッチしやすい、もしエプロンを2枚とも買ってもらえなかったとしても、他のお客に売ればいいので、自分に損はないのだと説明する。

モレル夫人はエフェンハルトにディアンとケンカしたのか尋ね、彼女の近くにいると自分をうまくコントロールできないのだと答えるエフェンハルトに、花を贈ることを提案する。

 

 


モレル夫人は、昔は花が嫌いだった。
生花を飾り付けに使うドレスがあり、そういうドレスは一度着て花が枯れるとドレスも一緒に捨てられてしまうのだが、自分が心を込めて作ったドレスがすぐに捨てられてしまうのが悲しくて堪らなかったので、花が嫌いだった。

食べられないし、場所も取るし他に使いみちがあるわけでもない花はお金の無駄だと思っていた。

けれど夫に花をもらった時、花がとても好きになった。
心を豊かにしてくれるというところが、愛と似ているのかもしれない。

 

 


ドレスは注文したレースが思ったより早く手に入ったので、2日後にはできあがるという。
届け先を聞かれるが、エフェンハルトは自分で取りに来ると答える。

エフェンハルトは村に祭りは必要なのか、モレル夫人に尋ねる。
モレル夫人は、村の若い娘がドレスを着ていく機会にもなるし、お祭りのような非日常が彼女たちに夢を叶えるための勇気を与えてくれると話す。

しかしエフェンハルト辺境伯はそれをご存じないようだと言うが、それを聞いたエフェンハルトの反応で、この人は城の関係者か、もしや本人ではとピンとくる。

モレル夫人は首都にいた時は結構辛い人生を送っていたが、すべてから逃げ出したいと思った時にエフェンハルトが思い浮かんだ、そしてここのお客さんには自分のような人がとても多い、とフォローする。

仲直りするように声をかけられてブティックを去るが、このまま仲直りしない方がいいかもしれないとエフェンハルトは考える。

 

 


ディアンに頼まれたエビ入り弁当の事を考えながら、以前の妖精女王の事を考える。
以前の彼女は特に好き嫌いはなかった。
お昼の食べっぷりを見ると今もそこは変わりないようだ。

今回はどうだろう
半月が過ぎたら
また目の前で死んでしまうのだろうか

彼女が怒って城を去れば
私の傍で半月を過ごさなければ
死なずに済むのでは

今回はせっかく
安定的に暮らせるところに生まれたんだ


エフェンハルトは食料品を置きに行こうと、執事の家に寄る。

 

 

43〜45話 感想

モレル夫人もなかなか達観したような事を言ってます。
そういう事を言うモレル夫人の背景を先に読ませたかったから過去話が長かったのかな。

エフェンハルトが本人かもと気付いたモレル夫人のフォローの言葉が、これでフォローになるのかなっていう微妙な感じがしたんですけど、エフェンハルトはニコッとしてました。

というか、作者さんがそういう意図で描いてるってことなんでしょうが、精神的ダメージを受けた人が来たい、癒やされる場所って事なのかな?そういう人達が来たくなるような、いい場所だって言う意味でのフォローだったのかな?

わからなくもないけど、わかりにくいような気がしました。

 

 

そして、妖精女王についてのエフェンハルトの言葉は、まだ謎がはっきりわからない状態での彼の思考なので、意味がよくわからないんですが、妖精女王はエフェンハルトの傍に半月いると死んでしまうってことなんでしょうか?

謎なところをチラチラ見せてるんでしょうけど、これだけだと何とも言えないです。

エフェンハルトが自分をコントロールできないと言ってるので、彼がディアンにくっついたり、もうしないと謝罪したり、言動が一貫してない感じなのは、思うように行動できてないせいなんですね。

何らかの事情で、ほんとは離れてた方がいいと思ってるけど、好きだから一緒にいたい触れたいって思っちゃって、行動しちゃうっていう、彼の揺れる気持ちの現われってことなんでしょうか。

 

 

46〜47話

ドロテアはエフェンハルトに気安く挨拶するが、エフェンハルトはドロテアに冷たい態度で、約束の期日はまだだから1週間後に出直してくれという。

2人の間にピリピリした空気を感じたが、ディアンはドロテアを自分と一緒に泊めてもらえないかとエフェンハルトに頼む。

しかしエフェンハルトからキツイ返事が返ってきてシュンとしてしまう。

嫌な顔を見て腹が立ってキツイ言い方をしてしまったとエフェンハルトは謝罪する。

エフェンハルトは、仲が良いという二人を見て、ドロテアにいてもらう方がディアンを避けるのにいいかもしれないと考え直して、準備が整うまでの1周間はここにいてもいいという。

とりあえず執事が今日は帰らないようだから、今晩はここに泊まり、その後は自分で適当に見繕って泊まるということになる。

そして、ディアンに弁当を渡して、エフェンハルトは去っていく。

すぐに帰ってしまうエフェンハルトを見て、避けられているのかもしれないと思うディアン。

 

エフェンハルトが買ってきた物は、ディアンが頼んだ物だと聞いて、ドロテアは彼とは恋人同士なのかとディアンに聞いてくる。

ディアンを見つめる彼の目線がアツアツで、声も優しくてベタぼれな感じで、あんな彼を見るのは初めて、まるで別人でびっくりしたというドロテア。

ドロテアの知る限りでは彼が他人を自分の領域に招き入れたことは一度もないから、セレニーに頼まれて来たが、本当にディアンがこの城にいるとは思っていなかった。

ドロテアの方が彼の恋人なのではないかと思ったとディアンがいうと、ドロテアは大笑いして、彼がドロテアを特別に嫌っているのは確かだが、恋人ではない、彼が自分を嫌う理由はドロテアが彼の弱みを握っているからだという。

ディアンは、ここに留まることをエフェンハルトが許してくれたのは自分に一目惚れしたからではないかと考えていた。けれど、一目惚れにしては思いが深すぎる気がしていた。

今は避けられているようで、ディアンもそれを望んでいた事なのに(正体がバレないように)、胸が痛む。

ドロテアに、エフェンハルトが好きなんだろうとしつこく聞かれて、ディアンは彼のことが好きなことを認めるが、この思いは諦めるつもりだという。

 

 

46〜47話 感想

ドロテアとの間の期日だとか準備が何を意味するのかは、まだ不明なまま。
エフェンハルトの謎に関わってるんでしょう。

あの帰り方で、エフェンハルトがディアンを避けてる感じするかなぁ?と思いました。

エフェンハルトの心情を見てるから、それが当たってる事がわかりますが、今までだってそんなにディアンと一緒にいようとしてたわけでもないし、用が済んだから帰るのは今まで通りな感じで、あの態度で避けてるとは感じないんじゃないかと思いました。

そしてディアンがエフェンハルトが一目惚れしてるって考えていたとは。

あーでも、最初の方の自分で書いた物を読み返してみたら、そういえばディアンはエフェンハルトに、ここに留まりたい理由として「一目惚れした」って言ってて、エフェンハルトも自分に好意を持ったからすぐに追い返さないんだって考えてたんでした。

なんかやたらとエプロンと服のところでは赤くなって興奮してたけど、そして残念な感じだったけど、他は、優しくしてはくれたけど、無表情っぽい感じだったから、エフェンハルトがディアンに好意を見せているのがわかるとは思ってなかった。

内心は確かに好意を持ってるんだけど、外から見てわかるような態度とは思わなかったです。