漫画「恋癖」緒之 感想(3)

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comicoにて。木曜更新で連載中。
恋愛のクセが強めな大学生達の群像恋愛劇。

以下、ネタバレありなので、ご承知の上。

「恋癖」感想(1)
「恋癖」感想(2)
「恋癖」感想(3)

 

 

47話

成瀬はここ数日、塚本に貸しの押し売り攻撃を受けて折れ、ハニートラップ作戦を引き受けることにしたフリをすることにした。わざと失敗して塚本に「使えない」と思われて逃れようという作戦。
だが、塚本には成瀬が何か企んでいるのはバレていた。

塚本が、まず成瀬にやってもらいたい事は、来月、マッチングアプリ、ウィアノアのリリース1周年記念イベントがあるので、それに参加すること。
20〜30才の男女が対象でアプリと絡めた街コンみたいなもの。

そのイベントにアプリの制作に関わった「やつ」も必ず来るはずなので、今回は接触だけできればいい、こちらから「やつ」に近づくのは無理なので、「向こうから近づかざるを得ない状況」を作るという。

初対面の男に声をかけさせる方法は、一番最初に、塚本が成瀬に声を掛けたときと同じ方法を使う。

成瀬は塚本に数日つきまとわれてたのかぁと思うと、徐々に塚本と成瀬が親しくなっていくようで嬉しいです。

 

48〜50話

ずっと相談してたからご報告ということで、伊藤は間宮に、上田に振られたことを話し、間宮は内心とても喜ぶ。
2人はバイト帰りで、駅で里帆が待っていて、今日は伊藤の家でお泊り会だといい、里帆に間宮も一緒にと誘われ、伊藤にもOKをもらって、間宮も参加することになる。
間宮は一旦家に帰ってシャワーを浴びてから、伊藤の家へ、おつまみを買って行くと、伊藤はシャワー中で、下着姿の伊藤ができて間宮は見てしまうが、伊藤に気にしないと言われ複雑な気分になる。
「今更下着姿くらい見られてもアレ(上田に知られた件)に比べたら・・」という伊藤。

里帆と間宮は今どういう関係なんだと聞く伊藤。
「間宮は他に好きな人がいるんだって」と里帆に言われ、伊藤に突っ込んで聞かれるが、間宮は詳細を黙秘。
そして伊藤が「里帆は両思いになると冷めて生理的に無理になる」から好都合だねと言い、間宮は里帆にそういう恋癖があることを知る(告白の時はそうなる事は説明してなかった)。

 

里帆のネカフェでの誘惑は、「男は付き合う前に抱いた女を本命にしない」ってよくいうから、やっちゃった方が話が早いのかと思ったかららしい。
間宮は「好きな子としかしない」らしく、童貞じゃないとのこと。

酒が入って家飲みなせいか、結構ぶっちゃけトークをしています。

伊藤は先に寝てしまう。
里帆は、間宮と伊藤は恋愛に関して保守的なところとか似ているし、お似合いだ、振られて弱ってるから今がチャンスだという。
里帆は、今日3人でいられてすごく楽しかったから、もしかしたら間宮なら大丈夫かもしれないから、最終的には3人で付き合うのもアリじゃないかと言うが、間宮は「ナシだよ」と即答。

翌日、間宮は始発で帰っていて、昼近くに起きた伊藤は里帆と外でうどんを食べ、街をぶらついていると、上田がマスクをした女性と待ち合せして会っているのを見かける。
マスク女性は、46話最後(1年前)で上田が声をかけられていた人で、正体は53話で判明します。

間宮が里帆が手に持ってるチーかまを「ガウッ」って言って食べるのがかわいい。
うわー、こういうさりげないちょっとしたグッとくる行動描けるのスゴイなぁ。
お店じゃなくて部屋でだからこそ、近い感じになるのとかね。

 

51〜52話

50話最後で成瀬は、あゆから電話が来て、「協力する、ダブルデートだ」と言われて夕方まで寝ていたところを起こされて呼び出される。
大野、あゆ、塚本、成瀬の4人でテレビで紹介された事もある人気の焼肉店にいる。

ここは4人からしか予約できないらしく、要は数合わせのため、だったらしい。
塚本はおごりで肉が食べられるから来たとのこと。
メニューを見ると、12000円、14000円のコースで、「学生が来る価格帯じゃない」と成瀬が言うと、「おーちゃん(大野)はいつも私が行きたいお店に必ず連れて行ってくれるんだ」というあゆ。

「彼女と最高の時間を過ごすための投資だ、細かいことは気にしない」と言いつつ、飲み物は水しか頼まず、無理しているのがミエミエな大野。
気にせずビールをハイペースで注文する塚本が、電話で席を立った間に、大野は塚本が頭が痛くなって苦手と言った日本酒を注文し、塚本のビールに入れてしまう。
(塚本が飲むペースを遅くさせるため=お金がかからないように)

 

店を出て、外でうずくまる塚本を成瀬にまかせて、大野&あゆのバカップルは去っていく。
酔った塚本を家まで送り届ければ、これ以上ないデカい貸しを作れるのではと思う成瀬。

成瀬が塚本に話しかけると、塚本が手を握ってきて一言「パプアニューギニア」
塚本「なんちゃって とうっ」
成瀬「だいじょうぶですか?」
塚本「なにが?ほら はやく帰ろう」
と言って自然な感じで手を出してくる塚本に、成瀬は手を伸ばしつつ繋ぐのかどうなのか迷ってると、「ウイイイン チョキー はい、おれの勝ちー いくぞ」と言われる。

塚本がスタスタ歩いて、開政大学に入っていくので、成瀬も付いて行くと、池があり塚本はベンチに座る(塚本達は青澤大学)。
成瀬が、なぜここを知っているのか聞くと、サークルに入ってた頃の先輩に教えてもらったという。
大学にはよく出入りしてたわけじゃなく「活動自体は主に店だったし」と言った後、回想に入る。
「見て 素敵でしょ?学内でお気に入りの場所なの 同じ大学に通ってたら毎日こんな感じだったのかなぁ」と、おそらく前に「言わないで」と言った女性に言われた事を塚本は回想する。

 

成瀬には言いかけたまま寝てるように見えている。
塚本「なるせ 巻き込んでごめん でも おれは・・・」
成瀬はよく聞こえないので近づこうとして転んでしまい、塚本のすぐ近くに倒れかかる。
塚本に顔の近くに手を伸ばされ、何かと思ったら眉毛をゴシゴシされ「その眉毛消えたらどーなんのかなって」と言われる。
成瀬「消えませんよ」
塚本「ふーん つまんな 帰ろっと」

「覚えとけよ、この酔っぱらい、明日死ぬほどいじってやるからな」と思う成瀬だったが、翌日大学で塚本に声をかけると、塚本は成瀬が送ったことを覚えていなかった。
成瀬は恩着せがましく送ってあげたことを説明するが「さっきからなんの話してんの?」と塚本に言われる。

普通に1人で帰ったという塚本に、成瀬は眉毛ゴシゴシをやり返し「その眉毛消えたらどうなんのかなって」と言うが、「は?わけわからん」と怪訝そうに言われて去られる。

最後の「解せぬ!」の成瀬のスゴイ顔!!

 

塚本が酔っ払ったせいで、ちょっとだけ甘いというか、かわいくなっちゃってるのが、くぅーって感じで、すごくイイ!
それに成瀬に甘いことするのかと思いきや酔っぱらい行動ってのが繰り返されて、翻弄される。
そのサジ加減がすごいです!
酔っ払いの酔っぱらいっぽい、意味不明で、自由気ままな行動も描くのうまい!

塚本も、あの回想の中の女性と成瀬を間違ってるのかと思いきや、ちゃんと成瀬って認識してるセリフもありで、どうなのか不明。手を掴んだり、手を繋ぐように出してくるのとか、眉毛ゴシゴシ触ってくるのとかは、成瀬じゃなくて回想の人と間違えてなのかなとも思うけど、成瀬とわかってるけど酔っ払ったせいで素直な行動とっちゃっただけなのかもしれないし。

塚本は成瀬をそこそこ気に入ってきてるとは思うんだけど、成瀬に眉毛ゴシゴシされても、怪訝な顔に塩対応と相変わらず全く甘くならないとこが、スゴイっていうかなんていうか。
成瀬も塚本に手を掴まれたり手を繋がれそうになったり顔が近づいたりは顔を赤らめるけど、塚本を送っていって「貸しを作れる」と思うだけで、部屋に行ってどうこうとか全く考えないとこも、アレだ。

でも今の塚本にはそんな成瀬だからこそ近くにいられるんだと思うので、このまま恋愛を意識しないで仲良くなっていって、いろいろ解決した後で、好きになってる展開なんだろうと期待してます。

 

53話

上田が待ち合せしてた女性が気になる伊藤に、里帆は上田にさりげなく聞くよう頼まれるが、「日曜日街を一緒に歩いてた美女は誰?」とズバッと直球で尋ねる。

あの女性は「藤沢奈留美」。
今までに上田が会ったのは2回だけで、1年くらい前の切羽詰まってた時期に(彼女と別れ話の時)声をかけられて少し話を聞いてもらい、連絡先を聞かれたがその後全く連絡なしで、日曜に相談があるから会えないかと急に連絡が来て行ってみると、「今度劇場で公演をやるから見に来ないか」という、連絡先知ってる奴に片っ端から売付けてるパターンだったという。チケットは買ってない。

なぜそんな怪しい女に会いに行ったのか里帆に聞かれ、有名人だからおかしな人ではないんだろうと油断してたという上田。

彼女は、上田の恋歴の44話で出てきた開政大学の人気インスタグラマーだった、なるちゃん。

早速、里帆&伊藤は、インスタをチェックして「なるみ」を見つけるが、2年前で更新が止まっていた。
その写真の中に、塚本、なるみ、真央の3人が店で一緒に写っている写真を里帆は見つけるが、伊藤には何でもないという。

上田と藤沢奈留美はたいした関係じゃありませんでした。
でも何目的で奈留美は上田に声かけたんだろう。
上田を中学生かと思ったとか言ってるし。
しかも劇のチケットを売ろうとしたとか、2回目はほんとにただのその目的だったのかな。

 

54〜55話

間宮は、山本&鈴木に里帆が「好きな人に好かれると生理的に無理になる」ということを話す。
そういうの聞いたことある、根底では自分の事が嫌いだから自分が好きになるやつが理解できなくて嫌悪感を持つ人がいて、自己肯定感の低さが原因らしいと、鈴木がいう。

すると山本が「女の好きを信用してはいけない」と言って、自分が昔バイト先でしょっちゅう自分に好きという言葉を使って絡んできてた女の子がいて、自分を好きだと確信して誘ったら「彼氏いるから」と断られたという体験談を話す。
「嫌よ嫌よも好きのうち」なら「好きよ好きよは対象外」だと山本はいう。

3人が学食に行くと、伊藤&里帆がいて「開政大の学食おいしいって有名だから食べに来た」という。
そして間宮は里帆にこっそり「ふじさわなるみ」を知っているか聞かれて、ものすごく聞き覚えがある気がする。

 

ここで間宮は思い出さないが、「ふじさわなるみ」は、間宮が中学時代好きだった「ふじさわまなみ」のお姉さん。

里帆は、山本&鈴木にもインスタの写真を見せながら、開政大のミスキャンパスだった人で、知ってるかと聞く。数年前結構有名で、高校の頃女子に人気の読モだったという情報も。
彼らの代とかぶってないので、ミスキャンだったことはあまり知られてないらしい。

また、今はミスキャン自体やっておらず、ミスキャンは大半が組織票で、最初から規模の大きいサークルに属してる方が有利だから、ヤラセ、八百長のイメージがついてから衰退したらしい。

山本に真央から電話があり、ウィアノアの1周年記念パーティーに女の子を誘ってほしいと言われているので、里帆と伊藤も一緒にどうかと誘う。

 

56〜59話

ウィアノアの1周年記念パーティー当日
結局なんの策も思いつかないまま、当日を迎えた成瀬。
会場前、電話で塚本に「中で待ってる」と言われてブツっと切られ、帰ろうかと思っていると、塚本からサポートを頼まれたと言って、あゆが来る。

このパーティーはドレスコードがあるとのことで、あゆがメイクや着替えを手伝ってくれる。
男女の出会いのパーティーなのに彼氏の大野がいるあゆが出てもいいのか、大野を大事にしてほしいと成瀬が言うと、「ありがとう成瀬」と大野が部屋に入ってくる。

成瀬は、大野&あゆと一緒に会場へ。
大野&あゆはチョコレートタワーの前で一緒に写真を撮るなど楽しんでいる様子。

「お飲み物どうぞ」と言われて見るとウエイターが塚本で驚く成瀬。
塚本はワイヤレスイヤホンを成瀬に着け、なんかあった時は指示を出すという。

 

一方、同じ会場に、里帆、伊藤、間宮、山本、鈴木の姿も。

真央が壇上に登場し、挨拶をする。
塚本から、とにかく真央の写真を撮れ、そしたら必ず向こうから声をかけてくると言われ、その通りにしてるが、一向に気付かれる様子がない。
このパーティーの写真をSNSにあげたら抽選で賞品が当たるイベントがあるので、写真を撮っている人ばかりだから、成瀬が写真を撮っても不審がられることはない。

山本が成瀬に声をかけるが、瞬殺で断られたため、里帆たちと成瀬は会わず。

里帆&伊藤が二人組の男に声をかけられたのを間宮が追い払うと、知らない人についていっちゃダメ、知らない人と会うためのイベント、振られてすぐ次行くのどうかと思うけど、間宮にそんなこと言われる筋合いない、と言い合いになって、伊藤が去り、里帆に言われて間宮は後を追う。

 

成瀬は塚本から連絡が入り、存在すら認識されてないと言うと、「だろうな」と言って写真を一枚送るように成瀬に指示する。なぜか聞いても「いいから」で終わり「また真央が出てきたら様子を見といて」と言われて、またすぐ切られ、「一方的だな」と思いつつも言われたとおりにする成瀬。

真央は裏で、スタッフとイベントのSNSへの投稿具合をチェック。
スタッフが真央の写真があがっているのを見つけ、コメントが「find me(私を見つけて)」でユーザー名がnaruchan(なるちゃん)なのを確認すると、真央は会場に戻る。

真央が戻ってきて人を探してるようなのを成瀬は観察している。
そして、あゆが成瀬に「なるちゃーん」と真央の近くで呼びかけたのに気付いて、真央は成瀬を発見する。

 

伊藤を追いかけた間宮
2人で椅子に座り、間宮は、さっきは感じ悪いこと言ってごめんと謝る。
「上田の事をあれだけ言ってたのに切り替え早くて呆れているんだろうけど、未練がましくSNSチェックしたりするのをやめたい、早く他の人を好きになりたい、次は自分を好きになれる恋がしたい」という伊藤に、間宮は「呆れてないよ 呆れてるんじゃなくて すねてるんだよ」と言い真っ赤になる。
伊藤「えっ?」

山本は女の子にスルーされることを愚痴り、里帆に俺の何がだめなのかと聞くと「んー雰囲気?」と言われる。真央に挨拶してもう帰ろうかという山本。

成瀬は塚本から連絡が来て、「なるべく挙動不審に出口に向かって走れ」と指示される。
出口のドアに着いたところで真央に追いつかれて壁ドンされ、「きみは一体なんだ?」と言われ、成瀬は塚本に指示されたセリフ「わたしのこと 覚えてますか?」と言う。

 

そこへ真央を探しに来た山本達が現れ、真央の気が逸れた隙に「今だ外に出ろ」と指示されて、成瀬は外に出る。無事逃げられたが荷物をロッカーに入れたままなので、あゆに連絡しようとしてると人影ができて、ビビると塚本だった。

塚本は着ていたパーカーを成瀬にかぶせ、「説明するからどっか入ろう」という。
ウエイターのバイトは替え玉を置いてきたから大丈夫という。
塚本のパーカーの下は大野が着ていたスーツだった。
(イケメンが着ても大野のスーツはなんかイマイチ、逆に大野の方が似合ってるかもしれん)

カフェで、「成瀬が撮った写真にハッシュダグをつけて、逆に見つけてもらう作戦だった」と説明された成瀬は「じゃあ最初からそう説明しといてくださいよ、人の名前使ってアカウントまで作って」というが、塚本は「成瀬の名前は使ってない」という。

初対面なのに「わたしのこと覚えてますか」は何なのか聞くと、「ああ言えばあいつは必ず成瀬と連絡を取りたがるはず」「昔の自分を知っている人間だと思いこむから」とのこと。

SNSのnaruchanアカウントに早速メッセージが届き、塚本は「あの男はもうあんたのことが気になってしかたないらしい よっぽどやましい過去でもあるんだろうな」という。

そしてとんでもないことに巻き込まれてるのではと、今更ながら危機感を感じる成瀬。

 

今まで別々に話が進んで徐々に接点が見えてきた里帆グループと成瀬グループが、同じ場に集まりましたが、結局このイベントでは、ほぼ接触無しで終わりました。

メインは成瀬達の方の話だと思うけど、さりげなく間宮&伊藤もちょっと進展してます。
この2人がうまくいってほしいな。続きは63話から。

そして成瀬が言うように、なぜ塚本は最初から説明しないんだろう?
成瀬が最初から知ってるとマズいことは特に無い気がするんだけど。
人を信用しない秘密主義だから?

大野のジャケットと蝶ネクタイはカフェで外してくれてよかった。
あれ着て真面目な話すると、なんかギャグに見えちゃいそうだし。

塚本が成瀬の名前を使ってないっていうのは、成瀬のじゃなくて藤沢奈留美の「なるちゃん」で真央を釣ろうと意図してるからって事なんでしょうね。

大野&あゆは、あゆに大野が振り回されてる感はあるけど、ここでもしっかりラブラブのバカップルしてました。そしてさりげなくしっかり役立つ、脇役の大野&あゆ。
というか、その2人をしっかり使う塚本が、スゴイね。

 

60〜61話

パーティー会場で、真央
山本は女の子とうまくいかなかったと愚痴るが、真央はすぐに予定が押してると電話が来て戻ることになる。里帆に「りさちゃん」と呼びかけた真央の事を、山本&鈴木はフォローし、真央はいつも女子の名前を覚えない人なんだと説明する。

カフェで、塚本&成瀬
塚本は成瀬に、真央から聞き出してほしいことがあるという。

例のインカレ事件の直前、俺がどれだけ問いただしても、あいつは最後まで本当のことを言わなかった。
回りくどい方法だとしても、確信を証拠にするにはあいつの口から言わせるしかない。
2年前の夏、あの男が「誰に」「何をしたのか」

塚本の回想、今までに出てきたのと同じ女性
ほんとになにも覚えてないの
いい、もう忘れる、最初から全部なかったことにする
だからお願い
誰にも言わないで

 

大学で
成瀬が目をつぶって座っていると、上田に「何瞑想してるんだ」と声をかけられる。
キャパオーバーな事ばかり起きるから脳を休めていると答える成瀬に、「ああ、明日プログラミング演習テストだしな」と言われてテストの事を思い出し、これから同じ授業を取ってる奴らと対策するという上田と一緒に行くことにする。

教授とちょっと話があるという上田を待ってる間に、髪をおろしたスーツ姿じゃない真央が近づいてきて、「すげーほんとに会えた おれのこと覚えてる?」と声をかけられる。

真央はイベント会場にいた一緒にいた子(あゆ)に「なるちゃん」の事を聞いたら研究室の場所まで教えてくれたとのことで、どうしても「なるちゃん」の事を思い出せないから会って話した方が早いと思ってというが、成瀬は途中で「タンマ」と遮って「今日は無理です」という。

とても大事なテストがあるから今日は無理といって、ちょうど戻ってきた上田を掴んで連れて行って、とにかく真央から逃げる成瀬。

 

「まさか大学に来るなんて想定外すぎる、どうしよう」と焦る成瀬。
プログラミング演習テストの対策で、時間が足りなくて無理だという結論になるが、そこへ「そうかなぁ」といつの間にか真央が来て話に入ってくる。

「ただ時間が足りないだけの問題をわざわざテストするかなぁ、何か穴があるのかも」と言ってテストの禁止事項を聞き出し、それならこうすればという案を出す。
一見ズルのようだが、禁止事項があるということは裏を返せはそれ以外はセーフともとれる、自分の技量を大幅に上回る仕事を任された時、困難に惑わされず逆転の発想ができるかどうか、このテストの本当の意図はエンジニアとしての君たちの資質を見たいということろにあるんじゃないかと、真央は言う。

その真央の理論に、成瀬以外のみんなは納得。
そして去る真央を「ところであれ誰?」と言いつつ、真央の言った通りの案でみんなで作業して準備する。

 

終わって上田&皆と別れると真央が「おつかれー」と声をかけてきて、成瀬はびっくりして大声を出してしまう。成瀬はビックリしすぎてうまく言葉がでない。
「待ってた、テストの件は解決したよね、2人でゆっくりお茶でも飲まない?」と真央に言われて、逃げられない成瀬。

塚本は「言わないで」の女性が何をされたかは、彼女自身も覚えてなくて知らないんですね。
そして、それを知りたいというのが今の一番の目的だったんだ。
覚えてなくても、何かされた痕が残ってるから、何かされたかもしれないって事になってるんだろうけど、大学生のイベントサークル絡みで女性が被害者っていうと、すぐ思いつくのは性的暴行ですが、それなんだろうか。

怪しくて胡散臭い人、真央ですが、頭はいいんだな、ってのを見せるエピソードなのかな。
イベント企画会社の指揮を執るような人は、そういう事に頭の回る人なんだろうな。
そして真央が女性の名前を基本覚えない人ってのは、何かの伏線なんだろうか。

こんな胡散臭そうな人に大学に追いかけてこられたら、怖いよなぁ。
今回は成瀬には逆の意味で役立ってしまった、あゆ。
でも、そうしないと話が進まないからね。

 

62話

塚本がバイトから家に戻ると、ドアの前にうずくまる女性がいて、おそらく「なるみ」と言いかけるが、顔を上げた女性は「遅い!」と怒鳴る成瀬だった。

「こんな時間までどこに行ってたのか、全く連絡がつかないし」とぎゃーぎゃー言う成瀬に、「うるさいうるさい、近所迷惑だから中入って」と、塚本は成瀬の顔をおさえて部屋の中に押し込む。

塚本は今日一日バイトだった。
なぜ家を知ってるんだと引かれるが、覚えてないだろうけど前家まで送ったと成瀬は説明。

「ヤツが来ました」という成瀬。

 

2時間前に戻る
カフェで大量の甘いトッピングを注文する真央。

「そんな迷惑そうな顔されると思わなかった、こんな回りくどいことまでして何か俺に言いたいことがあったんじゃないの?俺たちっていつどこで知り合ったんだっけ?」と真央に聞かれて、成瀬は頭を整理し、真央は成瀬が何かを知ってるか確かめに来たはずと思って、知ってるふりをして一生懸命カマをかけてみるが、真央は乗ってこない。

真央に「なるみ?」と聞かれて、成瀬は「いえ、成瀬です、成瀬だからなるちゃん」と答えて、以前同じことを塚本にも聞かれたことを思い出す。
それを聞くと真央は「なんだ、ごめん俺の勘違いだったみたいだ きみは関係ないね」と言って立ち去った。

 

塚本と成瀬
成瀬は、以前に塚本にも同じことを聞かれた事を思い出したと言い、「なるみ」って誰ですか?と塚本に聞く。
成瀬「どうして塚本先輩も あの男も その名前にこだわるんですか?」

塚本の部屋には「なるみ」と思われる女性が写ったスナップ写真がある。

奈留美
どこかの会社で、同僚に声をかけられるマスク姿の奈留美。
いつもマスクをしているという奈留美の話を同僚たちがしていて、マスクを取ってるとこを見たことがあるという女性は、「他人からしたら気にするほどじゃないと思うけど、癖なんじゃないかな」という。

 

うーん、とっても気になるところで終わってしまいました。
この後しばらく間宮達ターンなので、続きはしばらく後・・・。
なるみ本人もちょこっと登場したことだし、続きでは、やっとなるみと塚本の関係がわかるのかな?
わかってほしい。

塚本が前に言ってた好きな人、開政大の池を教えた人がなるみなんだろうけど、そんな関係で、成瀬をなるみなのかと思ったりするかなぁというところが、引っかかります。

塚本の思惑通り、真央は成瀬に会いに来たけど、成瀬は塚本に言われた通りには聞き出せませんでした。そりゃあ、無理だよね。あまり教えてもくれないで、2年前に誰に何をしたのかなんて、アバウトな事言われても。

「なるみ」の事は何も聞かされてなかったので、成瀬がなるみじゃないとわかるとあっさり真央は帰っちゃいますが、もしそこで「なるみ」だと嘘をついて聞き出そうとしてたら、成瀬は危なかったかもしれないと思っちゃいました。いやいきなり何かするってことはないかもしれないけど、後々何かね、怖そう。

だから、話は聞き出せないで失敗だったけど、真央があっさり引き下がってくれて、よかったって思った、怖そうだもんね、真央は。

それと一気に読んでみて気付いたんだけど、塚本ってなにげに結構バイトしてるってのが描かれてるなぁと思いました。この日も一日バイトだし、1周年記念パーティーも高給だからとウエイターのバイトしてたし、それでいて、焼き肉の時は金欠って言ってたので、過去が関連して何かお金が必要な事情があるのかなぁと思いました。

 

1〜62話までの感想

ほんとはもっとかるーく簡単にあらすじを書いて、感想を書くつもりが、ガッツリめにストーリーを書いてしまいました。
たぶん連載開始の頃から読んでると思うけど、やっぱり週一で読んでると、「あれ誰だっけ?」ってなっちゃうけど、一気に読むと、いろいろ繋がるなと思います。

特に「藤沢奈留美」関係のこと。
間宮が聞いたことある気がするのは、中学の初恋相手の姉だからなんていうのは、一気に読んでじゃないと思い出せない。1回目の時は思いつかなかったし。

そういう塚本絡みの過去の謎部分が気になって、ガッツリめに書く事になってしまいました。

この作品の好きなところは、一番は、塚本&成瀬のキャラ。

塚本は今のところほぼ笑顔無しですが、むっちゃイケメンでほんとにカッコよくて好きです。
無口気味な性格も好き。
あと、ファッションもさりげなくカッコいい。
よく履いてる黄緑色のスニーカーとか、最初のDJサークルイベントの時の赤い腕時計とか、ワンポイントで派手な色を使ってるのもカッコいいし、服もシンプルで毎回カッコいい!!

あと、暴力はいかんですが、わりと手が早くて腕力を使おうとするところが、野性味があってイイ!

 

成瀬は見た目だけでいうと、塚本ほど大好きなわけじゃないけど、美形な方なのに、中身が気取ってない、おもしろい人なのが、すごく好き。
この2人の掛け合いも大好きです。

次にいいところは、会話とか、ツッコミがおもしろい事。
会話のコミカルなセンスがすごい好きです。
でも、作品中に出てくる歯磨き粉やお茶の商品名で現実のものをもじってるのは、私はそれほど面白味を感じてません。毎回、そこにcomicoで称賛コメントがつきますが、そこは私のツボじゃないみたいです。

成瀬&塚本の他に、研究室3人組(成瀬、上田、大野)の絡みもすっごい好きなんですけど、この3人でっていうのは、後半には出てきてないので、ちょっと残念。

大野は、ものすごいモブっぽくてオタクっぽいキャラなのに、おもしろいツボをついているというか、会話センスがすごい好きです。「ハイさ」っていう返事が1回しかでてきてないかもしれないけど、すっごく好きだなと思いました。達観してる感じと、そうじゃないのが同居してるのも、おもしろいです。

上田もいつも冷静的確なツッコミが大好きなので、幸せになってほしいです。

塚本と奈留美絡みの話が終わると完結しちゃうのかなぁ。
そこは早くどうなるのか知りたいけど、まだまだ続いてほしいなぁと思います。