＜↑コミックの試し読み＞
漫画「ホリミヤ」萩原ダイスケ／原作：HERO 感想
ネタバレありなので、ご承知の上。
ピッコマにて。90話まで配信中。
「今だけ¥0」で85話まで読みました（今は読める話数が変わってます）
コミックは12巻まで出ていて、まだ連載中。
堀さんと宮村くんで、「ホリミヤ」。
高校生の日常と恋愛マンガ。
最初は堀さんと宮村くんカップルがメインですが、どんどん同級生の登場人物が増えていって、群像劇になっていきます。基本コミカルで、たまにシリアス。
思春期の内面、あの子があの人のことを好きなのは知ってるけど私もあの人が好きだとか、微妙な人間関係とか、そういう面倒くさい気持ちとか、いろいろ出てきます。
HEROさんの原作もマンガでWEBで無料で見れますが（ちょっとだけ読みました）、絵柄が全然違います。失礼ですが、萩原ダイスケさんの方が全然キレイです。
堀さんは、美人な女子高生ですが、父は同居しておらず、母は仕事で忙しく、年の離れた弟（幼稚園〜小1）がいて、学校が終わった後は、友達と遊ばず家に帰って家事をしている。
家に帰ってからのおしゃれしてない姿は学校の友人には秘密。
ある時、転んで怪我をした弟をイケメン＋ピアスな男の子が家まで送ってきてくれた。
弟のソウタが彼のことを気に入って家に上がっていくよう誘い、話をしたが、彼が堀の名前を知っていたので、驚くと、その男の子は同じクラスの宮村くんでした。
学校では長めな髪をおろしてメガネで顔があまりよく見えないオタクっぽい雰囲気で、学校以外では髪をあげてコンタクト、耳＋唇に大量のピアスで（体にタトゥーも有り）、イケメンだったので、見た目が全く違った。
同級生にスッピンでおしゃれしてない姿を見られて恥ずかしかったが、一度見られてしまえばもう同じなので、ソウタが宮村のことを気に入ったため、たびたび帰宅後に堀さんの家にお邪魔するようになり、ほぼ毎日入り浸るようになって、仲良くなっていった。
そしてとうとうカップルに。
堀さんと宮村が落ち着いてからは、同級生の登場が多くなっていき、同級生の恋愛模様も描かれていく、というお話。
最初の方、堀さんと宮村が、お互い学校では秘密な姿を知る存在として、仲良くなっていくところまでは、わりとよかったです。宮村が堀さん家に行くのが当たり前みたいになって、家族の一員みたいになっていくのが、いい感じでした。お互い学校の友人に秘密を持つ者同士な感じもなんかわかる気がして。
でも、宮村はマンガの絵的にも全然違うってのはわかるけど、堀さんはスッピンって言っても、マンガの絵的にはほとんど変わらないし、髪型が家だと後ろでバレッタかクリップで止めてまとめているっていうだけで、たいして変わらないし、友達に見られても全然変じゃないと思う。
だから堀さんが家に帰った後の姿で街で友達を見かけた時にバレないように隠れたりする程、気にしているのがよくわからない。家の家事をやってるからラフな格好だってことくらい、親友のユキには隠さなくてもいいんじゃないの？って思う。後々のユキとの関係をみても。
だけど、堀さんと宮村がカップルになってからは、堀さんがすぐ暴力をふるってくる人で、しかも力が強いらしく、宮村はなぐられて頬にガーゼをしてきたりする程で、それはやりすぎじゃないの？って思いました。
それに堀さんがホラー、スプラッター好きで、無理矢理宮村にも付き合わせて一緒に何本もDVDを見るのも、宮村にSっ気を求めて無理に怒鳴らせたりするのも、相手の気持ち無視で、自分の趣味を完全に押し付けてて嫌だと思いました。
という、堀さんが暴力的で、宮村の気持ちを無視して無理強いするっていうエピソードが多くて、宮村がかわいそすぎて、堀さん好きじゃなくなりました。宮村にひどいことしても、あんまり謝らないし。それでも宮村は堀さん好きなんだーへーって、なぜそういう堀さんの態度を受け入れてるのか正直疑問です。
なので、途中からは堀さん＋宮村カップルは、みてても堀さんの宮村への酷い仕打ちが引っかかって面白く思えなくなりました。
堀さんがその腕力を活かして宮村を守ったこともあったけど、それだけで相殺できなかったです。
それと印象的だったのが、二人がつき合ってすぐくらいの頃、二人がHしたっぽいシーンのところ、それまでキスより先に進まないのかとか手を出してこないのかとか堀さんはヤキモキしたり照れたりしてたのに、いきなりそこはすごく自然にHする流れになって、びっくりでした。Hシーンは描かれてないですヨ。
キスした後、事後って感じで宮村は上半身裸で服を着ようとしているところ、堀さんは鎖骨が見える程度から上しか見えないけど上半身何も着てない姿で会話してるシーンになって、「え？したの？」って感じでした。しかも堀さんが上半身裸で隠してるかどうか全く見えないけど、隠してなさそうな雰囲気で、そのまま普通に会話してて、裸なことに照れる様子もなく、もう手慣れてる感じな雰囲気なのもビックリでした。
しかも、その後、ソウタがいつもあんなことをしてるのかって宮村に聞くんですよ。
それに対して「うん」と答えて「ソウタのお姉ちゃんはとらないけどキョウコ（堀さんの名前）は俺にちょうだい」と宮村が言って影で聞いてた堀さんが涙ぐむっていう、なんかいい話っぽいんだけど、それよりソウタは堀さんと宮村がHしてるところを見ちゃったの？っていうことの方がものすごく気になっちゃったんですが！
Hを見られたのに冷静にそんな反応なの？っていうのが驚きで、あんなことってHのことじゃないの？いやそうだよねやっぱり・・・と、考えてしまいました。
私の印象では、この回だけこのマンガの中で、なんか浮いた雰囲気というか異質だなーと思いました。
Hする流れがなんか突然だし、ソウタに見られたというショッキングな出来事も、この回だけの話で他の話とは切り離されてるような感じがしてます。
そして（私が読んだ分での話だけど）もうこの回以降で、Hに関する話題とかHしたって匂わせるような話はでてこなかったと思います。
宮村は、堀さんには求められても強い態度をとれないけど（無理矢理がんばってやってた）、中学の頃の唯一の友人、進藤くんには、結構酷い態度をとっていて、言葉も乱暴だったり冷たかったりだし、足蹴りにしたりとか暴力もあります。仲がいいから気を許して遠慮しない態度をとっている、というにしてはちょっと微妙で、コミカルな表現を超えて酷すぎじゃないかって感じました。
真面目な雰囲気になった時だけたまーにという頻度で普通の対応をしてたけど、基本、冷たい酷い態度なのが、私には「うーん」って感じでした。中学の時、全然友達がいなかった宮村の、唯一の友人に対して、ひどすぎじゃないか？
堀さんは幼馴染の千石（生徒会長、同級生、男）に対しても、傍若無人です。
それも好きじゃなかったです。私にはおもしろいですませられる度を越してた。
何度も言っちゃうけど、途中から暴力が酷すぎて笑えなくて、堀さん好きじゃなかったです。
wikiに載ってる堀さんの人気投票が8位と主役なのに低いのもうなずける。
（でも人気投票1位の井浦くんが全く印象にないんですが・・・誰？）
他に、堀さんのことを好きだったトオル、堀さん親友のユキはトオルのことが好き、千石の生徒会仲間のサクラはトオルのことが好きだったけど失恋、イケメン柳くんにユキは告白されるけど断る、と堀さん＆宮村の周りの人たちも、いろいろ絡み合った恋愛模様を繰り広げます。
柳くんが学校の帰り、一人でバスを待ってると堀さん、宮村、ユキ、トオルたちがやってきてバス待ちの間、一緒にいてくれる、というエピソードがあるんですが、これは私にはなんか微妙なエピソードでした。
一人で寂しいと思ってたらうれしいのかもしれない、でもなんか反面、めんどくさいって思ってしまった・・・。柳くんは喜んでたけど。
柳くんの隣でワイワイ騒ぐ堀さん達、そんなつもりはないだろうけど、わざとらしい。
堀さん達はカバンとか持たずにそこに来て、放課後の時間をただ柳がさみしそうなのをまぎらわすためだけにそこにいるわけで、わざわざそうする程のことだったんだろうかと思ってしまう。柳にとってはそうだったのかもしれない、でもなんだか余計なお世話にも見えてしまって。高校生の微妙な思春期の心情にはそれは大事なことだったのかもしれないけど、傍目にはただバス待ちしてるだけだよね、っていう・・・。
堀グループの仲間にいれてもらった感があるけど、逆に同じような状況になったら、特に用事もなくバス待ちを一緒にすごさないといけなくなるのかとか、堀グループに入ったら私もそこで何するでもなく一緒にバス待ちに付き合わないといけなくなるの？っていうのが、なんか嫌だったのかも。
彼らはやらなきゃいけないじゃなくて、そうしたいと思ってやってるんだろうけど。この話の中では。
でも実際にそういう場面になったとして、自分は本当はそうしたくないけど、グループの一員だからそうせざるを得なくなるということもあったりするわけで、このエピソードを見た時にそこまで深く考えたわけじゃないけど、そういうのをなんとなく想像してしまって、モヤンとしました。
この作品の中で一番好きなキャラは堀さんパパのキョースケです。
キョースケの仕事とか、最初なんでいなかったのかとか謎のままだけど、途中から登場してからは、堀家にいつもいて、宮村のことが大好きで、すっごくいいキャラで、おもしろいです。
そんなキョースケにも堀さんは扱いが冷たくて・・・あんまり・・・。
それにカッコいい！！
いつもは前髪が長くて目が隠れてるんだけど、それでもなんかカッコいい！
見た目もすごく好き。
キョースケがでてくる話は全部おもしろかった！
読んでて途中から主役の一人が嫌いになったマンガでした。
コミックの試し読みはコチラ 1〜12巻
