漫画「掃除屋K」SJW / HSS 感想

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ネタバレありなので、ご承知の上。

ピッコマにて。完結。
主人公は韓国の国家情報院の秘密工作員のキム・ジン。
実際に存在するところなのかは知りませんが、国家情報院はアメリカのCIAやイギリスのMI6みたいなところ。キム・ジンは暗殺や潜入を行うプロ。
そのキム・ジンが娘を集団レイプされ自殺に追い込まれ、相手の男達と親達に復讐をしていく復讐劇。
秘密工作員なので情報を手に入れるツテも持ってるし潜入や情報取得の技術もあるし、肉弾戦もできるしとにかく強い。ただ完璧ではなくて、捕まえた復讐相手に逃げられそうになったりもあるし、何十人も相手に戦うので自分もケガを負うし、なんですが、とにかく強いジンがゲス野郎な権力者達をやっつけていくアクションを楽しむ作品だと思います。

 

妻は亡くなっており、娘のスヒとジンの母親の3人暮らしだが、仕事柄家を空けることが多い。
また家族には普通の会社員と言ってあり、家族はジンの本当の仕事を知らない。

ジンの中学3年生の娘のスヒが教会の知り合いの先輩達5人から集団で性的暴行を受ける事件が起こる。
スヒは暴力も受けて顔は殴られた痕で腫れており、医師によると暴行のせいで妊娠不可能な体になったという。お見舞いに来た同級生からも暴言を吐かれ、SNS等でも酷いことを言われ、5人の男子高校生達の親はみんな社会的地位の高いばかりで、普通の会社員の父には何もできないだろうと、現状に耐えきれなくなったスヒは病院の屋上から飛び降りて自殺してしまう。

集団暴行事件を担当した刑事は買収されていて、まともに捜査をせず、加害者の親達も反省や謝罪をするどころか、逆にスヒが誘ってきたんだろうと、事件にされて迷惑だとスヒを責めてきて、ジンにビンダをする始末。
正当な方法では裁かれない加害者&親たちにブチ切れたジンは、自分の能力を駆使して加害者&親たちに復讐していく。

 

スヒのお見舞いに来たという同級生の女の子達が、スヒのあのボコボコにされた顔を見ても、同情するどころか、スヒが先輩たちを誘ったんだろうと嫉妬の感情をあらわにしてスヒを罵っているのが、驚きます。
スヒのあの悲惨な顔を見ても、レイプされたんじゃなくお前が誘ったんだろうとか、同じ女性としてそんなことよく言えるなと思います。スヒの姿を見てなくて話だけ聞いてそういうこと言うならまだ多少はわかるけど、あの姿を見てそれでも同情せずに嫉妬するっていうその感覚が信じられない、ビックリです。

 

加害者少年と親たち

加害者少年とその親たちの一覧

チョ・ヨンミン  部長検事 チョ・ジェヨン
ソ・スンジェ   ソウル市議 ソ・インギュ
パク・ジョンシク 教育部長官 イ・ウンギョン
ナム・ソクフン  大学理事長、牧師 ナム・ソンギ
ヨン・テホ    デドングループ会長 ヨン・ジウン


加害者の少年たちは、みんな見た目はいい子たちばかりで、特に最初にジンに狙われたチョ・ヨンミンなんか、だいぶイケメンです。そんな彼らがなんでレイプなんかしたのか、そんな無理矢理なことしなくても相手には困らないんじゃないかっていう気がしちゃうんですが、そこら辺の彼らの事情は描かれません。
ただヨンミン以外の残った4人が警察に警告を受けた時に彼らが言ってた様子からすると親達にもみ消してもらって全く反省はしていないみたいです。

加害者の少年たちよりも、彼らの親達のゲス野郎っぷりの方が詳しく描かれ、そんなゲス野郎達を超強いジンが法律お構いなしにやっつけていっちゃって、スカッとする感じな部分に重点がおかれているようです。

 

結末を言うと、加害者の少年と親達は全員、死亡します。
けど、少年たちを殺すような描写や女性に酷いことをする描写は避けたかったのか、少年5人のうち、ジンが直接手を下したのは、最後の一人、テホだけだし、頭部に一発の銃弾で死亡しているので酷い描写はありません。最初に捕まえたチョ・ヨンミンには拷問してますが拷問シーンはなし。チョ・ヨンミンが死亡する要因を作ったのはジンですが、手榴弾があることに気付かず、チョ・ヨンミンを強引に動かして手榴弾を爆発させて死亡させてしまったのは加害者側の人間です。

残りの3人の少年も終盤で、直接の死因はジンじゃなく、加害者側の国家情報院の秘密工作員が3人を囮にしてジンを殺そうと彼らを見殺しにして、銃弾を大量に打ち込んで殺してしまいました。
その中の一人が同じ部屋にいたジンに助けを求めますが、スヒが助けを求めた時にお前はどうした?自業自得だと言われて拒否されます。彼ら3人は特に一人一人がどういう人物かも描かれないまま、最後に一緒に味方側から殺される、モブっぽい扱いで終わりました。
でもそういえば残り3人のうちの1人が投げ込まれた手榴弾を遠くにやろうとして爆発してしまい、頭部だけになった死体が出てくる残酷描写はありました。

加害者少年の親たちは、両親ともに殺されたわけではなく、それぞれ権力を持った片方の親が殺されました。一人だけ母親で他は父親、祖父。
この母親も、教育関係の偉い人なくせに、最初に被害者の父親ジンに会った時にいきなりビンタしてきてスヒを悪者扱いしたし、最後の言葉も「ちょっとレイプされたくらいで」という女性とは思えないような発言をしてましたが、殺され方はナイフで頭部に一撃だったので、他の男親は拷問されたりがあったのに、女性への残酷シーンはNGなのか、あっさりな死亡でした。
でも言ってることはこの母親が一番酷かったんじゃないかって気がします。

 

加害者少年の親たちの中では最初にチョ・ジェヨン検事が捕まってジンに拷問され、追っ手が来るという誰かからの連絡を受けて、まだ拷問したかったけど、頭部への銃弾で殺しておしまいにします。
次は牧師。女性関係が乱れていて、愛人宅に来たところをジンに待ち伏せされ、拷問されて死亡。
ボディーガードや愛人は無事でした。
次はソウル市議ソ・インギュ。ソは物語の冒頭で女にひっかかって中国で悪い奴らに捕まってしまったところを秘密工作員としてのジンに助けられた人で、素行が悪いから市議選には出るなとジンに言われていたのに市議になった人。ソは遠くからの狙撃だったので思うようにたくさんは撃てないため、ジンはほんとはもっと苦しませてからにしたかったけど一撃で銃殺。
次は唯一の女性の教育部長官イ・ウンギョン。職場にジンが潜入し、最後まで暴言を吐いてジンに頭部をナイフで突き刺されて死亡。
最後はデドングループ会長のヨン・ジウン。ヨン会長の別荘をジンとの決戦の地にされ、テドングループの暴力団員みたいな奴ら+パク・ジニョルの呼んだ特殊部隊員数名をジンが倒した後、パクと1対1で戦ってパクが倒された後に、孫のテホと車で一緒に逃げてたところを車を転倒させられ、走って逃げるところを銃撃2発でテホが銃殺され、ヨン会長は目の前で孫が死ぬところを見た後、お金をやると命乞いをしたものの、娘と母を返してくれたらとジンに言われて「そんな無茶な」という言葉を最後に銃殺された。

 

イム・ハクス

加害者少年の一人、ヨン・テホの祖父、ヨン会長のデドングループで面倒事を解決する担当でヨン会長の右腕だった人。チョ・ヨンミンが拉致された後、キム・ジンの母を拉致して、建築途中で放棄されたビルにおびき出し、ジンと最初の大きな戦闘をした人達のトップ。
ビルでの戦いにジンは秘密工作員らしい装備で挑み、デドングループの暴力団員みたいな人達はジンからしたら素人みたいなもんなので、相手にならずにどんどんやられていった。
最後にイムとの対決になったが、人質の母を投げ飛ばされて、ジンと母は一緒にビル下に落とされたが、落とされる直前に撃った弾でイムを仕留めた。

 

キム・ジンの母

いかにもおばあさんといった見た目の人。
イムに拉致され、ジンに向かって投げ飛ばされてジンと一緒にビル下に落とされますが、息子だけは助けようとして、落ちながら自分が下になりました。背中に銃弾をうけてだし、落ちながらなんて一瞬の出来事なのに、下に替わるなんて、なかなかスゴイと思います。
というか、そんなこと普通のおばあさんにできるのか?という気もしますが、息子を思う気持ちで火事場のクソ力的なものだったのかもしれない、と思っておきます。
そして死ぬ間際の最後の言葉が「悪い奴ら 全員殺して 復讐 絶対」という、「殺せ」と言ってるところがなかなか激しいなと思いますが、やられたことを思えば、おばあさんだってそれだけ憤りがあったってことなのかもしれません。

 

国家情報院院長 キム・セフン

キム・ジンが働いているところのトップだが、天下りでトップにいるだけの無能な人。
ジンの上司ミン・ドンウクに何度か脅しをかけていたが、キム・セフン自身は秘密工作員だったわけじゃないので、ジンやミンに敵うわけがないくせに、大口を叩いているアホ野郎。
職場で部下たちからの評判もよくないため、ミンの役職を解いたのを機に、ミン達が院長の首のすげ替えを決意し、キム・セフンを消す方向で動き出す。
ヨン会長から賄賂を受け取り、ミン&ジンとは別の部署の秘密工作員にジンの殺害の司令を出した。
ミンの工作によって、いろいろな悪事をマスコミに暴露されたが、法的には裁かれなかった。
最終話で、ミン達の手によって、自殺に見せかけて殺された。

 

パク・ジニョル

国家情報院の秘密工作員の一人で、ミン&ジンとは別の部署。
国家情報院院長のキム・セフンにジンを殺すように指示された。
国家情報院に入った頃、教官としてのジンと接したことがあり、厳しかったジンのことをよく思っていなかったため、喜んでジンを殺す指示を受けた。
警察にはジンの事件の調査を代わったことになっているが、目的は殺すことなので、調査するつもりは全く無い。ジンの判定では、パク・ジニョルも彼が最後に呼んだ特殊部隊の仲間イ・ジョンピョもクズだけど、パク・ジニョルは最後までジンと戦った人。
関係のない人達を巻き込むことをなんとも思っていないため、ジンを撃とうとして他の人にあたってケガをさせ、それを映像で撮られていたため立場が悪くなり、自分が死んだことになるよう工作したが、ジン達には見抜かれていた。
その時、赤毛が目立ったため、赤毛からシルバーに髪色を変えている。

終盤、ヨン会長の別荘を最終決戦の地と決め、別荘を改造し、ジンをおびき出す餌として、加害者少年の残り4人を連れてこさせた。別荘の持ち主であるヨン会長の孫のテホだけは別の場所においたが、残り3人はジンを殺すための罠に使い、彼らを巻き込むことを何とも思わず殺してしまった。
別荘に来てからは隔離された場所だから対外的なことを気にする必要がなくなったせいか、ジンを殺すことだけが目的なため、他の人間の命は全く気にしなくなり、自分たち側であるはずのヨン会長をうるさいと銃で脅し、ヨン会長の部下も殺してしまい、やりたい放題になった。
パク・ジニョルもヨン会長も生き残った場合、絶対ヨン会長から責められ立場が悪くなって困ったはずだけど、全員死亡してしまったので、問題ナシ!

最後はジンと1対1で戦って、もうダメだと思った時に「今回だけは許してください」と命乞いをした。けれども今更ジンがそれを聞くわけもなく、そのままとどめを刺され、ジンに「最後の最後まで卑しいやつだ」と言われた。

 

イ・ジョンピョと特殊部隊員たち

最後の決戦地、ヨン会長の別荘に呼ばれたイ・ジョンピョ率いる特殊部隊のチーム。
パク・ジニョルとイ・ジョンピョは同期で、二人共キム・ジンに訓練を受けたが、キム・ジンが厳しかったため、キム・ジンのことをよく思っていない。そのため、今回の任務はキム・ジンを合法的に狩れる絶好の機会だと思っている。
別荘に着く前に降ろされた隊員の一人もキム・ジンに訓練を受けた隊員チョンだった。
チョンは名乗ってキム・ジンに訓練されたことがあると言って命乞いするが、「この業界を選んだ時に氏は覚悟してたはずだろう 今になって命乞いをするとは情けないな」と言って躊躇せず殺してしまう。

ここはちょっと「えー殺しちゃうんだ」と思いました。一応、同じ国家情報院の仲間なわけで、ジニョルとは違ってただ命令に従っているだけの人なので助けてもいいんじゃ、と思ったんですが、最初から名乗ってきたわけじゃなく、ジンに拷問されはじめてから名乗ってきたのが、「情けない奴」だったからダメだったのかな・・・。
まあジニョルも命令に従っているんですけど、彼の場合は個人的な恨みも入ってるし。

 

記者

最初にジンがスヒの事件や加害者の親たちの悪事情報を暴露してもらおうとして資料を渡したが、家の事情で大金が必要になったため、自らチョ検事に連絡して、ジンから受け取った資料を脅しの材料にして賄賂を受け取った。
その後、ミン室長が彼を利用して、国家情報院院長キム・セフンの汚職等を暴露させ、スクープによって報奨?をもらったが、賄賂をもらった分に関しては罪を償わせるとしたミン室長によって、チョ検事から賄賂をもらった事を密告されて逮捕された。

 

女医 スジョン

ジンの知り合いの医師。どういう繋がりかは不明。
廃墟ビルでのイム達との戦いで、大人数を相手に戦ったしビルから落ちたりしたため、そこそこ大きなケガをしたので、ジンが頼った人。助骨が折れて治るのに1ヶ月以上かかるようなケガをしてたけど、復讐は続きました。教育部長官イ・ウンギョンを殺した後も、網膜剥離で手術が必要、手遅れになると失明すると言われ、スジョンが手術してくれる医師を探してくれますが、復讐を優先させます。
その後は出てきませんが、復讐が終わった後、彼女に頼んで手術したのかもしれません。
彼女についてはあまりよくわかりませんが、ジンのことを好きなのかもって感じがしました。

 

警察

パク・キヒョンを班長としたチームで、キム・ジンの事件の調査をしていたが、国家情報院院長のキム・セフンの命令でパク・ジニョル達が事件の担当を横取りしてきたため、事件から外されるが、スヒの事件を調査することで最後までこの事件に関わってくる。
この作品の中では、権力はないが良心を持った人達。
キム・ジンの事件からは外れたおかげで?彼らは死なずに生き残る。

 

パク・キヒョン

キム・ジンの事件を担当していた警察のチームの班長。刑事。
25年前、軍の特殊部隊(UDT)でキム・ジンと同期で同じ部隊にいた。除隊の記念に肩にジンと同じ部隊のマークを入れ墨している。ジンは命の恩人。
ジンがチョ検事を拉致&拷問していた時に、追手が迫っていることを連絡したのはパク・キヒョンで、軍隊時代にジンに助けられた恩返しだった。
というキム・ジンとパク・キヒョンの繋がりは最終話で明かされる。

 

国家情報院 室長 ミン・ドンウク

キム・ジンの所属する部署の上司で、ジンの味方。
彼自身も腕の立つ秘密工作員だと思われる。
無能なキム・セフン国家情報院院長に役職を解かれたり、紛争地域のコンゴに飛ばされたりするが、動じることなく、キム・セフンの悪事を暴露したりする等裏工作し、最後にはキム・セフンを自殺に見せかけて殺した。
最初にキム・ジンが行動を起こした頃は、ジンが職場に戻ってこれるように忠告したが、それが無理になってからもジンと時々連絡をとり、ジンを支援した。
「クビを繋げるためには行く振りぐらいはしてやらないとな」と空港からジンに電話した時に言っていたが、その後でキム・セフンを自ら殺しているので、一旦コンゴに行って戻ってきたか何かしている。
ジンとは違って、キム・セフンは自殺に見せかけて殺していてバレてないので、ミンは国家情報院に所属したまま。

 

 


ジンの娘、スヒの事件はとてもかわいそうでしたが、娘は自殺、母も殺され、身内がいなくなり、弱みのなくなったジンが、復讐で権力をもったクズ野郎たちをどんどんやっつけていくのは、なかなかおもしろかったです。
ジンの年齢はちゃんとでてこなかった気がしますが(?)、パク・キヒョンと軍隊で一緒だったのが25年前ということなので、おそらく40代以降だと思います。
年齢もあってか、完璧ではなく、ヨンミンに逃げられそうになったり、自分も結構ケガしちゃうし、危ういことも多々ありますが、そこがまたいい、のかな?
私は完璧に強い人でも大好きですけどね。

キム、パクという名字はとてもよくある名字なのかもしれないけど、主要人物の名字はかぶらないようにしてほしかった。読んでる時は役職名とかで読んでたのでそんなに名前を気にしてなかったけど、書く時に名字だけで特定できないのでめんどくさかった・・・。

「掃除屋K2」として続きの話の連載が始まりました。
こちらも読んでいこうかと思います。「掃除屋K」と同じくらいの長さだとすると、始まったばかりなので終わりは1年位先になりますが・・・。