漫画「あしながくんと格差恋愛」チェ・ミエ(Choi Meeae)感想(1)

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ピッコマにて。水曜更新で連載中。
主人公、成瀬佳代は、投資金融会社の会長秘書として働いている。冷たいと評判の会長に構われるのは、会長が佳代に気があるからなのか、勘違いなのか。

以下、ネタバレありなので、ご承知の上。

「あしながくんと格差恋愛」感想(1)
「あしながくんと格差恋愛」感想(2)
「あしながくんと格差恋愛」感想(3)
「あしながくんと格差恋愛」感想(4)
「あしながくんと格差恋愛」感想(5)
「あしながくんと格差恋愛」感想(6)

 

1〜17話

成瀬佳代は投資金融会社J&Fに入社9ヶ月目。
氷の血が流れる冷血漢と呼ばれている城島会長の秘書をしている。

投資金融会社J&F会長 城島雅人(まさひと)は、安定して資金力とスムーズなファンド運営、緻密な戦略を武器とする企業買収合併の鬼才。

成瀬佳代は、高校入学直前のある日、父の木材工場で火事が起き両親と弟を亡くし、祖母と2人残された。
すぐに経済的に苦しくなったが、その度に「桃園木材」の封筒に入ったお金が家の郵便受けに届けられた。
翌年、祖母が亡くなり一人になったが、手配していないのに葬儀が手配されていた。
毎月の生活費、家を借りるお金、大学の授業料も支払われており、誰かが私を見守って手助けしてくれていたが、いくら探しても名前すらわからなかった。

だから私はその人を「桃園木材の足長おじさん」と呼ぶことにした。
いつか探し出して会いたいと思っている。

 

成瀬は城島に、失くしたと思っていたピアスの片方を渡され、「これから1ヶ月の間、毎日このピアスをつけること」と言われたり、いろんな失態を会長が忘れるまで会わないようにしようとしてた時に残業して頼まれた翻訳をするのを隠れてやろうとしたのを見つかって「もう二度と俺を避けるな、隠れもするな、分かったか?」と言われたり、城島が何かと佳代を気にかけているようなのがうかがえます。

たぶん、城島が「桃園木材の足長おじさん」なんだろうなと思います。
城島が、実はピアスは気付かれないように店で石を良い物に変えさせて渡していたり、本当は英語圏の出身なので翻訳の必要なんてないのに成瀬を育てるためにやらせてたり、たいした経歴じゃない成瀬を自分の秘書で雇用したりと、ただの社員じゃない特別扱いをしているんだなってのもうかがえます。

 

城島はクールで無表情なので、それが親心みたいな感じで本当にただの足長おじさんなのか、恋愛感情なのか、わかりにくいとこもありますが、たぶん恋愛感情なんじゃないかなと思ってます。
片岡秘書室長には「告白して付き合えば」と言われて「そういう感情じゃない」と言ってますが。

成瀬はそんな城島を最初は厳しい上司だと思ってるけど、自分に好意を持ってるんじゃないかと思ったり、でもやっぱり勘違いでそんなことありえないと思ったりを繰り返します。

成瀬の仕事に対する姿勢がいまいちよくわからないって感じがします。
がんばってはいるけど、まだまだ仕事は未熟な新人で、でもすっごい仕事に精を出しているというほどでもなく、普通にただ生活のために働いている程度な感じで、加藤チーム長みたいなイケメンはみんな既婚者だとか、会社で結婚相手を探す的な考えも持ってるみたいだし、それがダメなわけじゃないけど、中途半端な感じ。

 

同じ会長秘書の先輩の末次には「三流大学出のあなたと並んで仕事をすること自体私には屈辱なの、調子に乗っていい気になってんじゃないわよ」と面と向かって言われて、ちょっとした意地悪もされますが、セリフだけ見ると結構キツイ感じだけど、末次はそんなに意地悪キャラなわけじゃないんですよね。
優しさ半分、冷たさ半分というか。
そんな事を面と向かって言うっていう事だけみるとかなり嫌な奴っぽいけど、そうでもないんです。

そしてイケメンだけどチャラ男だから「ない」と成瀬が思ってる橋本が、意外と本気で成瀬を好きみたいで、チャラい感じで誘ったりしてるけど、断られ、城島に気付かれるとさりげなく邪魔されたりしてます。

 

晩餐会

公的なイベントに同行する秘書を付き人というらしい。
城島が出席する晩餐会というイベントの付き人は、先輩の末次の予定だったが、付き人をやるプレッシャーで、ダイエットサプリを飲みすぎて、体調を崩して倒れて入院してしまう。
以前、付き人をやった時に歩き方がおかしいと何度も城島に注意された事があって、プレッシャーがすごかったらしく、自分には付き人は向いてない、ダイエットサプリ飲んでなくても、胃痛で倒れてたという末次。そして、成瀬にとにかく失敗しても絶対に焦った姿を見せないようにというアドバイスをする。

いつもなら室長の片岡が付き人だが、出張で代わりに末次の予定だった。
片岡が出張の予定を一日遅らせようとしたり、他の部署のベテラン秘書の北条をと提案するものの、城島が自分の秘書がいるのに他に頼む必要はないと、成瀬を付き人に指名した。

 

晩餐会当日、城島にエステ付き美容院みたいなところへ連れていかれ、肌も髪も整えられて、タイの色が一緒のペアルックみたいなスーツを来て、晩餐会へ。
緊張で、晩餐会会場の場所への行き方を忘れてしまって、他の人についていったらトイレに着いてしまうが、末次のアドバイス通りに表面上は焦らず、城島にトイレに入るよう勧める(断られる)。

会場には、ネイチャーグループ会長、安座間の隠し子と最近発表された女優の松浦アリスと、兄の安座間光彦がいて、城島達の席に強引に相席してくる。
光彦と城島は、名前で呼んでるシーンがあるし、光彦はしょっちゅう会社に城島に会いに来ているようなので、親しい間柄っぽい。

ネイチャーグループ会長の父が、アリスを城島と結婚させたくて光彦(アリスの異母兄)に仲介させようとしている。
そして、成瀬とアリスは高校の同級生だったらしい。
「二人だけの特別な共通点があって、お互いに気になる存在だった」とのことだが、共通点が何かは秘密で、話したら成瀬が困る事らしく、ここでは話してくれない。

 

成瀬は威風グループ会長から嫌味なことをわざと言われ赤面するが、すぐに持ち直して冷静に、事前に城島に言われていた言葉を伝える。

ここは、すごいなと思いました。
晩餐会での成瀬は、ハンドバッグを城島にもたせっぱなしにしたり失敗はあったものの、全体的にちゃんと堂々とした態度をとれててすごいなと思いました。
特に威風会長に言われても、すぐ冷静に言ったのは、なかなかすごいと思います。
すごいし、かつ、その冷静さを装っているのがおかしくもあります。

 

他の秘書からの嫉妬

ベテランで他部署の秘書、北条は、自分が呼ばれると思っていた城島の付き人に選ばれなかったので、成瀬を嫉妬して、他の秘書仲間を先導して、デモを起こそうという。デモというのは、会社の中の人通りの多い壁に訴えたい内容を書いた紙を貼ることを意味するらしい。

その紙を肝心の成瀬がなかなか見なくてヤキモキしていると、城島が見ているという知らせを受けて、秘書達がその場所へ集合。エスカレーターホールみたいな場所。
城島が成瀬を呼び出し、自分の後ろに立たせ、周りにざわざわと集まっていた社員たちに向かって、訴えの内容、成瀬の採用理由などを説明する。

「去年日本に戻ってきた時に私の秘書人数が不足していました、そのため私の秘書を私・自・身で採用しました」という城島の横に「俺が決めたことなんだから口出しすんじゃねーよ、分かったか」の文字(本音?)が。
「そしてその理由は今から綿密に準備します、片岡室長が」

 

という説明で皆を黙らせて解決する。
城島に助けられたものの、会社をやめようかどうしようかと成瀬が考えながらフロアに戻ると、北条が待ち構えていて、文句を言ってこようとする。
成瀬はここじゃなく他の場所で話そうというが北条が応じないので腕を引っ張って連れて行こうとすると、抵抗され、髪を引っ張られる。
「放せって、このクソ女。あんた、いい加減に会長に色目使うのやめなさいよ」という北条。

そこへちょうど光彦&アリスがやってきたので、一瞬で二人共、いつもの秘書のお辞儀をする。
アリスは成瀬の味方をするような感じで「事実無根であんなこと言ったなら相当な侮辱、成瀬に謝罪をするべきじゃないのか」と北条にいう。
そして本当かどうか会長に聞いて調べるというアリスに、そんなこと言われたら会長に合わす顔がないと思って止めるために成瀬は「そうよ、私、会長に色目を使ったの、でも失敗したの、これが事実よ、満足した?」という。

 

するとちょうどそこへ城島が来て「いつ色目を使ったんだ?」と聞いてくる。
「全然気付かなかったな、成瀬、次はもっとわかりやすく色目を使ってくれ」
「色目なんて使ったことありません」
「さっきしたって言ってたじゃないか」
「それは・・」
「はは、うまくやれば俺をその気にさせることができるかもしれないぞ」
と言って、城島は去っていく。

城島は、後続車に突っ込まれ、片岡室長が皇族の運転手と話している間に城島が車に乗ってバックして、後ろの車をぶっ潰し、代わりの車のキーを受け取りに来たところだった。去年も同じような事をしたことがあるらしい。

成瀬が退職願を出そうかと考えていると、片岡室長に「今後、会長との全ての連絡は会長個人の携帯電話へかけてください」とお願いされる。この時点では意味不明。

アリスは帰りの車の中で光彦に「お願いがあるんだけど、城島雅人、私のものにしたいの」という。

 

18話

片岡が城島の家に朝、起こしに来ている。
午前の予定はないはずだからまだ寝たいという城島に、片岡は機密漏洩の件についての会議があるという。そして、起きたらすぐに携帯を確認するよういうが、また携帯が行方不明になっていて、片岡がかけてみると、洗濯機の中から音が聞こえてきた。

片岡が城島の携帯に同じ人物からの不在着信が28件あるといい、城島が誰か聞くと「広瀬秘書です」という答えに城島が「え?」と驚く。

なるほど〜。城島がしょっちゅう携帯を忘れたり行方不明にするから、成瀬にかけさせることで、城島が携帯をちゃんと持つようにしむける作戦だったんですね。17話のお願いは。

城島の家には夜中に光彦が来て、勝手に飲んで帰っていったらしい。
たぶんアリスの売り込みのため?
光彦は父から城島とアリスをくっつける件を催促されそうになり、「城島はそんな簡単にコントロールできる奴じゃない、あれこれ干渉できる奴は誰もいない、気を遣うような家族もいないし」とアリスにあたると、アリスは「それはわかってる、だから余計に私のものにしたい」という。

 

アリスは、父が政略結婚のために自分を家に入れたのはわかっていて、他の財閥に入ってプレッシャーかけられるような結婚より、城島のほうがはるかにマシだという。

光彦「お前の気持ちはわかるけど人の心は簡単に変わるもんじゃない」
アリス「城島会長が成瀬を気に入ってるから?それは心配ない、成瀬の秘密を知れば気が変わるはずだもの」
光彦は事実をそのまま城島に伝えてくれればいいという。

成瀬は3日間の有給をとっていた。
会議中に成瀬と電話し「会議は関係ない心配するな」と言っちゃう城島。
「2番めの引き出し?また何か思い出したら電話してくれ、いいな」

成瀬は(誰かまだ不明の)おじさんと会っている。

 

ここまでの感想

最後の方のシーンは、今のところ意味不明です。
城島と成瀬の会話の意味も、成瀬が会う人も。

そして、17話では成瀬を助けてた感じのアリスが18話では自分のために成瀬の秘密を利用しようとしていて、彼女達の関係がどういうものなのか、気になります。
元々、晩餐会の時から仲良いのとは違うようでしたが。
秘密ってまさか家族がいないってこと?じゃないよね。

ベテランということになってる秘書の北条ですが、見た感じの雰囲気は末次の方が年上っぽいです。
実質って言ってた気がするので、年齢は北条の方が下なんだろうか?
それにしても室長の次に社内で一番経験豊富みたいな感じで言われるほどだったら、そこそこ年がいってそうだけど、その他の秘書たちとほとんど同じくらいにしか見えません。

そして、髪を引っ張っての暴言シーン、すごいなと思いました。
うわーそこまでやるんだーって感じで、なんかそういう女の罵倒の典型的な言動って感じで、ある意味感心したと言うか。

 

城島のクールキャラがわりと好きです。
なんか言われても、飄々としているというか、すましてさらっと流す感じで。
全体的に、微妙にギャグっぽい雰囲気なところも、おもしろいです。
城島も家族がいないみたいだし、チーム長以上の役職の者だけが知ってる社長の秘密の「ベース」って何だ?とか、城島自身の個人的な背景がまだあまり出てきてなくて謎が多いです。

成瀬は、楽天的な浮かれた感じだったり、恋愛感情かと思ってたのが勘違いだったのかとシリアスに落ち込んだり、なんかよくわからないんだけど、一生懸命がんばってる子って感じなのかな。

橋本は、ちょっとかわいそうだけど、時々、魂が抜けた感じでボーッとしてるのなんかがおもしろい。

 

光彦も城島とちょっと似た感じの飄々としたキャラで、おもしろそう。
光彦と城島は同じ大学で知り合ったとかなのかな。

あと、このマンガではキャラの髪色がわりとカラフルなところがちょっと気になります。
全体的に淡い色合いなので、どぎつい感じではないし、これはただのマンガ的表現で、ほんとにこの色の髪ってわけじゃなさそうなんだけど。
光彦の色なんかは綺麗だけど、アリスのピンクは好きじゃなくて、量が多いので、目に付くのがちょっと嫌。

投資金融会社の仕事の事、財閥とか上流社会の人たちの権力争いみたいなのも描かれてますが、投資金融の仕事はよく知らないし興味もないので、ざーっと読み飛ばしてます。
財閥は、韓国の社会事情ですね。アリスは晩餐会が社交界デビューだったとか言われてたけど、韓国では社交界デビューってのがあるんだろうか。

全体的にすっごくおもしろいわけではないんだけど、なんかちょっと微妙に心の中で笑える感じがします。

 

「あしながくんと格差恋愛」感想(2)