漫画「Adonis アドニス」原作:ヘドリ 作画:チームアドニス 感想(5)

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ピッコマにて。日曜更新で連載中。
以下、ネタバレありなので、ご承知の上。

「Adonis アドニス」感想(1)
「Adonis アドニス」感想(2)
「Adonis アドニス」感想(3)
「Adonis アドニス」感想(4)
「Adonis アドニス」感想(5)
「Adonis アドニス」感想(6)

 

大魔法使いララッシュア、アルハードの参謀リッキーゼン

59話

先日の去勢事件の話をイアナとエイジがしている。
イアナは彼らの親が訪ねてこないなと言うが、エイジは「忙しいんじゃない?急に身の回りでいろんなことが起きるもんだから」と言う。
(エイジが彼らの親に何かした?)

魔法学部のララッシュア・エル・マルディアルが階段から落ちてきて、イアナ、エイジは本を運ぶのを手伝う。

アルハードの勢力が大陸中に広まる中、連合軍の味方ではなかったがロアンヌ軍がバハムート軍と戦闘を繰り広げる度に応援に入った大いなる助力者
人を魅了する笑みを浮かべながら両手で魔法をかける氷の魔女
10人いる大魔法使いの一人であるララッシュア
魔法の鬼才ララッシュア

北方のマッドマジシャン ララッシュア
そして砂漠の男タロウはララッシュアに言われるがまま動く男だった
ララッシュアの命令を遂行するためなら夜叉と化した強い戦士

ララッシュアはタロウが女神と称える女性であり、イアナがタロウをどこかで見たことがある気がした理由はこれだったが、当時とイメージが違いすぎて気付かなかった。

バハムート帝国の西に位置し、バハムートに来貢する立場だが巨大な領土を誇るマルディアル王国の王女であり、魔法使いとして崇められていたハインリッヒの一番弟子となり学術院に入学したレアケース

ララッシュアがイアナ、エイジに食事を奢るということで、食堂に行き、タロウ、ヘレイスにも会う。ララッシュアはヘレイスの母方の祖父の兄(=ハインリッヒ学長)の弟子で、ヘレイスと昔からの知り合いだった。学長と親戚ということは秘密。
ヘレイスの薬は普通の薬剤師に作ることはできない物なので、ハインリッヒに調合してもらっているのだろうとイアナは推測する。

「ララッシュアは王家も諦めた程の問題児で、天才だけど魔法の実験に狂って事件を起こしまくってると聞いてる、カエルを生け捕りにして食べるって噂も」とエイジが言うとララッシュアに魔法で水をかけられる。

 

60話

イアナはララッシュアの魔法発動速度の桁違いの速さに驚く。
カエルを生ではなく煮て食べるのだといい、それ以外の噂は間違ってないとのこと。

ララッシュアは先日の去勢事件の話を聞いてイアナを気に入って友達になりたいのだと言う。階段から落ちてきたのもわざとらしい。

イアナが試験勉強のため図書館に行くとリッキーゼンが席をとっておいてくれた。リッキーゼンとは一緒に勉強する仲になっている。
リッキーゼンは優れた頭脳で高い理解力を持ち、イアナは豊富な経験ゆえ応用力に長けていた

リッキーゼンは教養は重要だ、才能の幅を広げないと世の中を渡り歩いていけない、剣術に長けても世の中を知らなければ騙されてばかりになるかもしれないし、金の計算が得意でも交渉スキルがなければ商売人として生きていけない、教養はそういうことを学ぶいい機会なのだと言う。

話せないが目標はある、しかしそれ以前に勉強が好きで、知識は人々の人生そして世界と繋がっている、学んだ事柄が社会で作用しているのを見るのはおもしろい、僕は学び、のちに世界を変える人物になりたい。今の世界は腐っているから。

6番街に新しくできた大きな本屋に明日一緒に行こうとリッキーゼンに誘われ、イアナはリッキーゼンが自分のことをそれほど嫌っているわけではないのだなと思い、誘いを受ける。

 

61話

約束通りイアナとリッキーゼンは街に出かけ、リッキーゼンが子供の頃から通っているというパン屋に寄る。子供の頃にリッキーゼンに毎日パンをくれた人のいい人達でイアナを連れてきたことを喜んでくれる。

貴族の馬車が通る時に子供が帽子を拾おうと飛び出し轢かれそうになるのをイアナが助ける。馬車に乗っていたのは、リレット・タイルートと父。タイルート侯爵家の一人娘であり王家の次に高い位置にいる。
アンジェリーナ王女と並んでロアンヌ最高の美女であり社交界の花と呼ばれた女。
第二王子シュナイダー・レジェ・ロアンヌの妻で、王位簒奪後ロアンヌ王国の王妃となった。

「実力を過信している、馬車に飛び出すなんて信じられない」とイアナに怒るリッキーゼンだが、イアナは「子供や馬車の動きを把握して最も安全な場所へ移動したのだ、私は私の力を信じ私にできることや やりたいことをしているのだ 後悔のないように 失敗しようともすべて私の選んだ道 後悔することはない」
リッキーゼンは少し顔を赤らめ「あなた本当に貴族ですか」と驚く。

 

剣術大会

62話

剣術大会の日

イアナが前世で参加した剣術祭は2つ
18の時に出たロアンヌ王室主催の建国記念青年剣術祭
21の時に出た世界中から優れた剣士が集まる大陸剣術祭

大陸剣術祭は人生逆転の契機となった
王位争いをしていた王子シュナイダーは大陸剣術祭で優勝したイアナを抜擢
ロベルシュタイン家を燃やし伯爵となってからシュナイダーの命令なら誰彼構わず切り裂く残忍な剣となった
侯爵、公爵、初の女総司令官まで とてつもない出世街道を駆け抜けた
しかし大陸剣術祭のことはあまり記憶にない

人生はじめての剣術大会
プライドに傷を残した青年剣術祭だけが
色あせた過去で華麗な光を放っている
悦び 魂を打つ感情の渦
勝負欲に敵対心に妬みまで
私を馬鹿にした者共を倒す時の興奮と歓喜
アルハードと剣を交え感じた同質感
あの日ほどの快感は今まで感じたことがない

エイジは目立ちたくないので予選でわざと負けた
ヘレイスは棄権
予選通過はイアナとタロウを含む16名

学術院内でのイアナへの偏見は消え始めていた
イアナは誰よりも努力家で誠実であった
そして貴族であることを誇示しない
多くの者がイアナの実力を認めている

イアナの記憶によるとララッシュアは魔法と真理の探求に狂い 愛など知らない女だった。前世でタロウのことを配偶者か聞くと、「ただのペットで砂漠の虎、戦場で私を守り魔法の被験体になってくれるペットの猛獣」と答えており彼女にとってタロウは盾でしかなかった。

ララッシュアが見ているからとがんばろうとするタロウに「一方的に愛を渇求するなんて無様だ」とイアナは忠告するが、タロウは「そこまで求めてない、ただ好きなだけ」と言う。

リッキーゼンはエイジに剣術大会に連れてこられる。
優勝者を当てる賭けに、エイジ、リッキーゼンはイアナに全額、ヘレイスはイアナとタロウに半額ずつ賭けた。そしてフィリガー教授もイアナに賭けた。

 

63話

イアナは難なく3年のパビオン勝利。
トレヴィスとタロウの戦いは途中でトレヴィスがマナを使うと、タロウは親にマナを使う相手と戦ってはダメだと言われているということで降参してしまい、トレヴィスの勝利。
「マナも使えるすごい人がなんで罪のないヘレイスをいじめんだ?」とタロウは言って去る。
トレヴィス「クソッ ヘレイスヘレイス、どうしてヘレイスばっかり」

64話

【トレヴィスの回想】
記憶の中の母上はいつも泣いていた
「どうしてヘレイスに勝てないの?」と母親に平手打ちされるトレヴィス。
才能だけでなく正確まで完璧だ
跡継ぎはヘレイスしかいないよ
僕は何に置いてもヘレイスより劣っていた

ところがチャンスは突然やってきた
マナの呪い

ヘレイス坊ちゃまはもう終わりだ
バンダム家の跡継ぎはトレヴィスだ

剣士にとって死刑宣告も同然の呪いだった
これですべては僕のもの
それなのに どうして剣を諦めないんだ
見苦しい野郎 バンダム家の恥なんだよ ヘレイス!

トレヴィスとイアナの決勝戦
「僕への侮辱を謝罪し訂正しろ」
「どうして私が謝罪しなければならないのだ
 そなたなど怖くない」

この程度の剣気で私に敵うと思うな

誰かいないか?
私と剣を交える者は
アルハード あの男のように

イアナは赤い気をまとってトレヴィスの剣を折って切り飛ばし、イアナが勝利する

ヘレイスはイアナの勝利にポロポロと涙を流す
イアナはアルハードを想い、「あと3年」と考える

 

65話

剣術大会後の打ち上げパーティーみたいなのがある。
ヘレイスは「イアナに言われた通りとことん頑張るのでどうか手を貸してください」と言う。
イアナ「ヘレイスには7年分の意地と努力がある、病なんて直に治るだろう 薬を飲むのは止めた方がいい 体力をつけよう」

イアナがパーティー会場を後にして歩いていると誰かを見かけ、剣を向けられる。
「感傷に浸りすぎていたようだ 人が来るのも気付かないとは 何をコソコソ見ていたのだ 不愉快極まりない」
そこにいたのはアルハードでイアナはなぜ彼がここにいるのかと驚く。

 

学術院でアルハードに会い、イアナが追いかける

66話

アルハードはイアナが来る直前、地面に突き刺ささり周りに赤い神力のようなものがまとまった状態の剣の近くにかがんでいた。
ここでアルハードが何をしていたのかはよくわからない。

アルハードはイアナの名前を知っており驚くが、今日の剣術大会の主役だったからとアルハードは答える。
イアナが名を聞くと、「アルハード」と答えて去っていった。

アルハード・ロ・ラルソ・バハムート
血統保存に執着するバハムート帝国の隠されし混血王子
皇族を皆殺しにし即位した血の皇帝

「誰もこの乾きを潤すことなどできない アルハードにしか
 私にすべてを与えてくれるのはアルハードだけ」

 

67話

イアナはエイジにアルハードという生徒を知っているかと聞く。
姓がないのでおそらく平民
毎学期半分以上は病欠しながらも学術院に通い続ける不可思議な異端児
学術院一の美男子
何においてもずば抜けている。
剣術学部4年
「ふーん なるほどね」とエイジがイアナを見ていうのは、どういう意味なのか?

シャマルは授業を続けているらしくイアナも出席している
トレヴィスはケガはしていないがイアナの殺気にうなされて寝込んでいる。
ライアンは試験準備があって個人練習場を貸してもらえず、みんなと一緒の練習で注目されるイアナ。リッキーゼンも見学に来る。
リッキーゼンは前からお仕えしたいと想っている方がいるのだという。

 

68話

リッキーゼン「子供の頃暗黒街で育ったリッキーゼンを助けてくれ、ここにくるまで守ってくれたお方、暗黒街ではかなり力を持つ勢力だそうです。あのお方がどんなお方であれ力になって差し上げたくてここまでやってきました。頭脳だけを信じて。」

【リッキーゼン】
あのお方は少しイアナさんに似ている
なんでも一人でやり遂げ負け知らず
まるで人間味がない
だから僕とも距離を置くのでしょう
(アルハード「己の人生を生きろ」)
僕がまだ頼りないから
あのお方を誰よりも理解する右腕になりたい
寂しいじゃないですか
自分を理解してくれる人が一人もいないなんて
イアナさん、あなたもそうじゃありませんか?

そう言われてイアナは気付く。
そうだったのか
だからいつも私をすんでのところで突き放し
傍に来いと言ってきたのか
理解者を求め
私がアルハードのことばかりを考え生きてきたように
アルハードも
だが私は断り続けた

イアナ「今まではそうだったかもしれないが今は違う あの者に出会ってしまったから」
私のライバル
唯一の同伴者

アルハード、エイジ、ハインリッヒの3人で会っている
アルハードは薬を飲まず仮死状態に陥っていた
(薬はイアナに渡したもの)
ハインリッヒと緑髪が苦労して作ったもの

エイジ「意識が戻るや否やイアナに会いに行くなんて正気の沙汰じゃない」

エイジは奴らの血を絶つためにアルハードを助けている
王族がいつ出てきてもおかしくないほど危険なこと
今あなたは絶対に弱点を見せてはいけない

剣術学部招集日
イアナはアルハードを見つけ、アルハードに挨拶に行き握手をする

 

69話

アルハードに剣の相手になることを申し出るが病を理由に断られる。
リッキーゼンにアルハードの時間割を聞き出す

70話

イアナはストーカーのようにアルハードを待ち伏せしたりして、つきまとうが毎度アルハードに剣の相手は断られる。

71話

アルハードがライアンと剣の相手をしているのを見て、何故自分の相手はしてくれないのかとイアナは言うが、アルハードはただ「すいません」とだけ言って去ってしまう。
イアナは自習室での訓練後、ヘレイスにまたアルハードのところへ行くのか聞かれるが、「もう追うのはやめた」と答える。

72話

「誓った以上、これから先どんな未来を歩もうとも私は彼の騎士となりアルハードもまた私の剣を求めるであろう」
前世でアルハードとイアナが出会った時までまだ3年もあるのだからと、イアナは焦ってアルハードを追うのはやめた。
急に追ってこなくなったイアナに逆に今度はアルハードがイアナの手を掴み声をかける。
「気分を害してしまわれましたか?」

 

73話

アルハードはイアナからの提案を断り続け、質問に答えなかったこと等を謝罪し、イアナを嫌っているわけではないと言う。アルハードが相手をしないのは、イアナが女だからか、相手をする価値がないからなのか聞くと、アルハードはそうではないと答えるが、理由は説明できない。
アルハードがイアナと剣を交えることができないのは話すことのできないそれなりの理由があるということですね、いつかその理由を話してくれることを信じています、先輩と仲良くさせていただきたいので避けられる理由くらいは知っておきたいではありませんか、もう先輩の後を追うのはやめましょう、これまでの無礼をお許しください、と言って、イアナは去る。

アルハード「危ない あの日の最後の言葉のように お前は本当に」

イアナはフィンに頼んで土の精霊を呼び出す。

「Adonis アドニス」感想(6)