漫画「Adonis アドニス」原作:ヘドリ 作画:チームアドニス 感想(6)

6f:id:whitebluework:20190210194221j:plain

ピッコマにて。日曜更新で連載中。
以下、ネタバレありなので、ご承知の上。

「Adonis アドニス」感想(1)
「Adonis アドニス」感想(2)
「Adonis アドニス」感想(3)
「Adonis アドニス」感想(4)
「Adonis アドニス」感想(5)
「Adonis アドニス」感想(6)

 

土の精霊王に神聖時代の話をきく

74話

土の精霊王に神聖時代の話を聞く。
その昔世界は混沌としていた。混沌とはとてつもない精気、後に神力と呼ばれる力
その精気が霊体に変異し霊体が集まって霊となった
霊は本能的に粒子を創った。物質界の最小単位である粒子は神力を生産する粒と生産できない殻に分けられる。これをどう区分し創り出したのかはわからない。ラオスは知ってるみたいだけどニヤニヤ笑うだけだった。

混沌が精気と塊、霊体が混ざった何かとなり、神の誕生がはじまった
粒子は精気と霊体を吸い込む力を持ち、それらが固まり霊となった
ただ固まっただけならすぐに崩れてしまうけど
霊が自我を持つと霊は魂となる 魂になれば崩れない
魂はより固くなり結晶となって その結晶は魂に属し永遠に魂と共にする
これがまさに混沌の欠片

ところが魂が活動するためには身体が必要
身体を創るのに手を貸したのが、我ら精霊

魂は我々に神力を与え、我々は特別な力を使って活力溢れる身体を提供した
そうして神は誕生した
人間の姿をした髪が最も多かったけど 我々精霊と植物を除いたすべてが神だった
それが神聖時代 みなが特別な力を持つ神だった
混沌の欠片から生まれた神力で特別な力を使い
永遠の命を持つ神々の美しき世界

神力は時の流れに逆らって生きるための力
何をしても神力を消耗する
神力が枯渇すると消滅する

人間の心臓と神の心臓の違い
神の心臓、混沌の欠片には次のような特徴がある
1、神力を生産する
2、非常に硬い
3、消滅時に完全に消えてなくなる
4、特別な力が刻まれる
5、神力を強く引きつける
6、魂に刻まれた魂の本体

魂には重要な性質が4つある
1、魂は記憶を大切に保管する
2、魂は混沌の欠片を抜け出し動き回ることができるが、神力の供給が止まると魂は自立できなくなり消滅する
3、魂はどのような力を持つか決めることができる、魂が望んだ力が欠片に刻まれる

4つ目がないんだけど・・・。

一度魂の色に染められた神力が他の魂の色に変わることもある
赤い神の味が混ざっている言われたのは、イアナの神力から赤い神の神力が感じられるという意味

魂2つが共存することはあるけど合わさることはない。
イアナの身体には魂は1つしかない。

 

75話

つまり、イアナの魂はロベルシュタインの魂であり、イアナの覚えていない前世。
けれど私は私。数奇な人生の原因を知ることができれば前世なぞどうでもいい。

神力と精霊について
精霊は世界中に散らばって存在する
精霊王である我はその精霊という存在の頭であり本体である
逆にすべての精霊は我の一部でもある

この物質界に姿を現すためには神力が必要
そなたたちは神力という対価を支払い我を呼び出したと言える
そなたにはとてつもない神力がある
我が食べたのはそなたの心臓の周りに溜まったものだけ
そしてそれも充分、普通の人間より量が多いのだが
そなたの心臓の中にはそれよりももっと強力な神力が詰まっている
我の本体を何度でも呼び出すことが出来る量であろう

ただ、神力は物質で抑えることができないはずなので、おかしい
おそらく封印ではないだろうか
封印を説明するには時間が短すぎる また次の機会に話をしよう

我々が現れるたびにそなたの心臓周辺の神力は増えていっているようだ
押さえ込むのも限界なのかな

時間切れで精霊が消え、フィンとの帰り道、誰かの尾行に気付き、イアナは襲ってきた尾行者を返り討ちにする。

74〜75話にかけての土の精霊王の神力の話がいまいちよくわからない。
精気も神力だし霊も神力が固まったもので、結局みんな神力なんじゃないの?
「霊は本能的に粒子を創った」「粒子は精気と霊体を吸い込む力を持ち、それらが固まり霊となった」って、それぞれ流れが逆なんだけど、どっちなの?
「塊」と「固まり」、「塊」と「魂」で誤字があるんじゃないかって箇所もあるので、よけいわけがわからない。

 

イアナがブラックフォクシーのセリに潜入

76話

尾行者はブラックフォクシーの下っ端でハーフエルフの子供(フィン)を連れてこいと言われたという。
イアナは尾行者を痛めつけて去り、フィンを無事に送り届ける。

街でアルハードを見かけ、アルハードが白い仮面をつけるのを見て、イアナは後をつける。

アルハードのところに白い仮面をしているがエイジと思われる者が来て言う。
「気をつけてください ブルースが警戒しているというのに あなたの正体を暴こうと血眼になっています」

イアナ(アルハードの声じゃない 中年の男のような 魔法で声を変えたのか?)
アルハード達は細い路地に入ってしまい尾行できなくなる。マナで気配を探るが見つからない。そこへ、さっきフィンを尾行してきた男が追ってきたのを見つけ、近寄ると「まさかあんたがカマトゥロスの一味?」と言われる。

 

77話

イアナ(カマトゥロス、アルハードの対バハムート武力団体か しかしどうしてブラックフォクシーと・・?皇帝の犬だったブラックフォクシーが未来の主と敵対するとは。皇子というのを知らないのか 後日屈服させるのであろう)

イアナは男からブラックフォクシーとカマトゥロスの情報を引き出す。
数年前 突如現れた組織 カマトゥロス
目的も構成員も明らかとなっていないが
ブラックフォクシーの支部を立て続けに破壊し
瞬く間に恐れられる存在となった
ブラックフォクシーが莫大な懸賞金をかけたにも関わらず カマトゥロスに関する手掛かりは掴めないまま
唯一の目撃者の「白い仮面と黒いローブ」という証言を除いて

イアナ
アルハードが誰かの下にいるとは思えない
アルハードがカマトゥロスの頭なのか?

リッキーゼン「暗黒街ではかなり力を持つ勢力だそうです」
男「中でも一番恐ろしいのは頭。相当な武力を持ち剣を一振りすれば人がただの肉の塊に。今日は上物の奴隷セリが開かれる日なので見つけ次第全員殺せと言われ・・」

イアナは上物のセリと聞き、「私を誘拐したフリをして会場まで連れて行け 貴族が装飾用に好む女剣士だと言え」と言って男を脅して、自分をセリ会場に連れて行かせる。

 

78話

セリをされる獲物のフリをして、セリに潜入し、獲物の中に両手を切られたドワーフを見つける。
鍛冶師として働けなくてもその知識には想像以上の価値がある

アルハード「この程度ならそなたの主も満足することだろう」

男「ご立派でした。カマトゥロスの主よ。
カマトゥロスの背後に我が大ロアンヌ王国の殿下の名があるこいうことを公にするのも悪くないのではないでしょうか。王国を汚すねずみどもを駆除するいい機会です。それが条件であり、この約束は今日から効力を持ちます、どうぞお忘れなく。」

エイジ「セリはもうはじまっているでしょう これであちらの視線はロアンヌに向けられます。ロアンヌを盾に使えば正体を隠す手間も省けますね。目的を忘れてはいけませんよ。我々の狙いはブラックフォクシーを倒し構成員を育てた後にカマトゥロスの名を捨てること。手下を手懐けるのもいいですが、ほどほどにしろという意味です。マナも禁止ですよ。あなたの心臓が・・・。」

アルハード「やめろ 先に行くから片付けを頼む」
エイジ「はぁ 同じ怪物なのに まだあの人が皇太子に勝てないとは・・」

アルハードはセリ会場に行き、商品としてイアナが出てきたのを見て驚く。
「あの女がなぜ」

ここでエイジも白仮面をつけているので顔は見えてないが、髪色などからエイジなのは明らか。

 

79話

ラオスが創り出した世界に散りばめられた体の破片を取り戻した
魂が形成されるにつれ 心臓が黒く焦がれてゆき 喉から手が出そうになる
欲しい あの女
いつものごとく冷たく突き放す赤い女

赤い女「『ロー』と呼んで」

俺の手をとったくせに
俺を捨てないと希望をくれたくせに
挙句の果て 俺を拒み去り 殺した

(ここまでの赤い女はおそらくロベルシュタイン。アルハードはエルフのような耳をした子供の姿で目と髪の色が今と同じ。)

そしてまた出会った
時の道の上でおまえは俺を当然のごとく またしても拒んだ

アルハード「これが本当に最後で果てだ」
そうあるべきだった
この命は尽きた ところが
ロベルシュタイン

「もしも生まれ変われるのなら きっと お前の 騎士に」

イアナ・・なんという女・・!
いつもその気にさせられ 裏切られてきたのに
また 柄にもない希望を抱かざるを得ないではないか

現実、セリ会場に戻る。
アルハード「これは幻なのか」

エイジ「処理は終わりました 入ってくるように言いましょうか?」
アルハード「あの者 逃すでない 地下に監禁しろ 俺が始末する」

金貨なんぞでお前を買えるのか?
金貨なんぞに目がくらむようならば
お前は決して俺を手放したりできなかったはずだ

転生 過去 現在 未来
すべてを握る たった1つの意味
イアナ・・・ロベルシュタイン

「100万ゴールドでどうだ」とセリに参加するアルハード。
それを見てイアナはニヤリと笑い、縄をブチブチとちぎる。

 

80話

アルハードが「それでも足りないなら1千万」と言うとセリ人は「カマトゥロスの主」と言って慌てる。白仮面の人達がセリ会場にゾロゾロ入ってくる。ブラックフォクシーとカマトゥロスの戦いが始まるぞ、早く逃げろ、という声がかかり、会場は混乱する。

ブラックフォクシーとカマトゥロスの要員が戦い、イアナも戦いに加わる。

カマトゥロスのアルハードとイアナが話をして仲間になる

81話

アルハード「どうやらわざと捕らえられていたようだな」
イアナ「私に何かお話でも」
アルハード「死にたくなければ 今すぐここから出て行け 邪魔だ」
イアナ(ほお 学術院での態度とはまるで違う 仮面の力なのか?)
イアナ「私が何をしようと あなたには関係ないでしょう とやかく口を挟まないでいただきたいものです」

エイジが間に入り、お嬢さんブラックフォクシーに何の用でしょうと聞く。
イアナ「私の知り合いの子をこの者どもが狙っているので、それを阻止しに参りました」
エイジ「ひょっとしてパエッラ商団の主 ムルシーの息子フィンのことですか おっと睨まないでください カマトゥロス内で情報収集を担当しているのです ブラックフォクシーの行動パターンや目的などから予測するとその子の他にいませんので」

イアナ(ブラックフォクシーの情報?バハムート帝国民が大半のブラックフォクシーの情報をそれほどまでに・・かなりの実力者か、あるいはバハムートの非国民)

ブラックフォクシーはフィンの父親ムルシーを狙っています
正確には彼の親友であるタイガー傭兵団の団長アシロットを狙っているのです
ムルシーを利用しアシロットを操ろうとしているのです
目当ては彼の異種族との交友関係

アシロット
砂漠の守り人 大陸の傭兵王
引退後 集めた金銀財宝と共に砂漠に定着したという傭兵界の伝説
今は西部のギロハイ砂漠の異種族と交わり彼らを保護していると聞いているが

ギロハイ砂漠は4大奥地の1つです
奥地は禁じられた土地
モンスターと異種族しか生きることが出来ません
人間が踏み入ることのできない地に入るより
アシロットを利用しようというのでしょう

 

イアナ
しかしどうして異種族を?
奴隷として売るため?
いいやそれだけではないはずだ
まだドワーフがいるかもしれない

イアナはドワーフを探しに行こうとするが、アルハードに情報はもう手に入れただろう出て行けと言われる。

イアナはブラックフォクシーが金輪際フィンに近寄らないようにするため、原因の1つ1つを探る必要があるのだと言う。

エイジ「それなら数年我慢してください。ブラックフォクシーの壊滅という我々の目的が達成できる日にお嬢さんの願いも叶うでしょう。」

イアナ
(ブラックフォクシーは王室の飼い犬。今のアルハードは当然、敵対関係にあるだろう。しかし壊滅だと?私の記憶の中のアルハードの傍にはブラックフォクシーがいたではないか。
転生前のあれは一体どういう状況だったのだ?)

アルハード
「単刀直入に言うと邪魔だ。お前のような実力者が間に入ると計画が狂いかねない。今見ているのは氷山の一角にすぎない。一人で相手するのは不可能なのだ。一歩間違えば身元を特定され生涯あのキツネどもに追い回されて死にゆくことになる。それでもいいのか?
子供のことは我々が解決すると約束しよう。お前は何も気にすることはない。早くここから・・。」

イアナ「ひょっとして 私を心配してくれているのですか?」

 

82話

アルハード「もしお前がクズのような人間だったらすぐに殺していたが実力のある者は生かしておく主義だ。しかも俺と互角の猛獣となれば尚更だ。しかし子供の猛獣が火に飛び込んで行くのを黙ってみているわけにはいかない。これでわかったか、帰れ、そしてこのことを忘れろ。拒むなら今ここで片をつけてやる」
アルハードはイアナの顎をつかんでいる。
イアナ(この者はたった16の何も持たない私を求めている、そして心配している)

イアナ
今はあの頃とは違う
同じ時をまた過ごすのだとしても過去にとらわれないと心に決めたが、私もどうしようもない人間だな。これで本当におさらばだ。1つ目の人生の私の過去よ。

イアナはアルハードの手を掴んで「私は私の好きにしましょう。(今の私には守るべき約束がある)私のことは自分で解決いたします。正体のわからぬあなたがたを闇雲に信じ任せるわけにはいきません。」

アルハード「子供一人のために危険を背負うとはなんと愚かなのだ。命が惜しくないのか」
イアナは自分の選択に後悔などしないと言う。

そしてイアナは、自分とアルハード達の目的は一緒だし、アルハード達の力になれる自信もあるから、ブラックフォクシーを滅ぼすという条件で私を雇うのはどうかと持ちかける。

 

83話

イアナ
私があなたの剣になると言っているのだ
だから早く これは強要であり 督促だ

そしてアルハードはイアナの手を取る。

「はぁ 一体どういう状況だよ」と言ってエイジはアルハードと話をする。
エイジはアルハードをローと呼び、アルハードはエイジをショーンと呼んでいる。

イアナは自分がここにいては具合が悪そうだと、ドワーフを探しに裏に行く。
敵をバッサバッサと切り倒し、ドワーフを見つけ、「助けに来た、私ならその手を元通りにできるかもしれない」と言うが、人間の言うことは信用できない、カランケルで死なせてくれと言って、ドワーフは信じてくれない。

 

84話

イアナは自分の腕を治してくれた精霊の力を使えば、ドワーフの腕を治せるだろうと思っていた。
ドワーフの説得に成功し、ドワーフはチェンデルフという自分の名を教えてくれる。

アルハードとエイジの会話
エイジは仮面をとる。
アルハードはイアナを巻き込むつもりはなかったと言う。エイジは仕方ない、イアナの性格を思うと結果オーライかもしれないと言う。そしてエイジがイアナをどう考えているか聞くとアルハードは「さあ」と答える。

アルハード(人に理解できる感情であるならばたやすかったのかもしれない)
エイジ「まさか好きなんですか?」

アルハード
好き・・
おそらくそれがすべての始まりだったのだろう
遥か昔から・・それが俺のすべてだった
今では記憶としてしか残っていないが

エイジ「わかりました あなたのようなお方が立て続けにおかしな行動をするということはそういうことですよね!つきまとわられるのも楽しんでいたようですし」
アルハード「! ・・俺がいつ」
エイジ「立ち去るイアナを引き止めて言い訳までしたそうじゃないですか 噂になってますよ 俺はほんとにあなたが・・」
ここでエイジがアルハードを見ると、仮面をつけたままのアルハードの耳とその周りが真っ赤になっているのに気付き、驚愕する。
エイジ「信じられない イアナが魅力的なのは認めるけど・・」
(アルハードが恋をしている・・・)

 

85話

エイジとアルハードの話

解けないパズルのような人
それがエイジの知るアルハードだった。

俺の苦しみの元凶
俺の一族があれほど残酷な死を覚悟してまで求めた あの人間

見つけるのはいたって簡単だった
ロイギンという血がエイジをアルハードに引き寄せてくれたから
彼が誰なのかもエイジにはすぐさまわかったのだ

やっと身の安全が確認でき すぐに探しに来てみたが
まさかこんな平凡な人間のために あの悲劇は起こったのか!?

白骨の山の上で生まれた怪物
特別な何かを持っているべきだ
もしそうでなく奴らに対抗する力もないのなら いっそ

ハインリッヒの保護下にある様子がみてとれる。

アルハード
「そろそろ俺を観察してきた感想を聞かせてもらおうか
お前が俺をつけていることは何週間も前から知っている
それを俺が黙っていたのはお前の意図を知っていたから」

エイジ
(すごいオーラだ 一種の恨みなのか)
「それなら話が早い。皇室があなたを殺そうと血眼になって探しています。あなたもバハムートに多くのものを奪われたことでしょう。あなたはバハムートに憤りをぶつけるべきだ。あなたもロイギンなのだから。一族はみなあなたのために死んだ。一人でここに隠れて楽に生きていこうなんて考えないことです。あなたには義務があります。バハムート皇室を消す義務が。自由になるにはそれ以外に方法はありません。あなたの宿命です。拒めばすぐに皇室にあなたの位置を告げましょう」

アルハード「いいだろう」

エイジ
怪物のような人
本の内容は一度読めば覚えてしまうし
戦闘能力も高く財産は推定不可能
この歳にしてもう政界なんかに手を広げている
こんな人間がいるんだな
あれくらいじゃないとバハムートを討つことなんてできないってことなのか
それともその反対?バハムートを討つために。危険を承知の上で?
同族の悲劇を哀れんでいるようでもないし
何を考えているのかここまでわからない人ははじめてだ

エイジ「まさか皇帝の座を狙っているんですか?」
アルハード「皇帝とはこの世で最も甘い餌であり なんでも与えることができるからな」

エイジ
あの時のあの言葉は
赤い彼女に向けられた言葉だったのか