漫画「精霊王エルキネス」原作:イファン 制作:Nyarrr 感想(3)

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【2019.6.27更新】

ピッコマにて。土曜更新で連載中。
家族から嫌われ虐待されていた高校生男子が事故で亡くなる。家族に愛されなかったのは生まれる世界を間違っていたためだとわかり、異世界に水の精霊王エルキネスとして転生し、幼い皇帝を助けて世界を巡るお話。

以下、ネタバレありなので、ご承知の上。

漫画「精霊王エルキネス」感想(1)
漫画「精霊王エルキネス」感想(2)
漫画「精霊王エルキネス」感想(3)
漫画「精霊王エルキネス」感想(4)
漫画「精霊王エルキネス」感想(5)

 

カーウェル公爵邸へ

64話

予定より長居した神殿をやっと出発。
ルヤン大神官とカイテインはあまり年が違わないらしい。カイテインの方が全然年下に見えるけど、そうなんだ・・。
同じ時期に神殿に入って一緒に幼年期を過ごしたらしく、エルは彼ら2人のお互いへの気持ちを強く感じた。

ルヤンは「ここは聖下の家でもあるのでいつでも心の赴くままに戻ってきてください、お待ちしています」とエル達を見送った。

下山中、カイテインとエルにはいい天気に見えたが、イサナとラピスにはエルリエンの奇迹のせいで濃い霧がかかって見えていることがわかり、ラピスはエルリエンの仕業というのが気に障って、テレポートを使って一瞬で4人はオレン山の入り口へ。

 

ラピス、エルは何ともないがカイテイン、イサナはテレポート後に気持ち悪そうな様子。
空間移動魔法は上級魔法士でも難しく、しかも魔法陣も描かずに魔法を使ったのでカイテインはひどく驚くが、エルにラピスはドラゴンなんだと聞いて、更に驚くが、エルが精霊王ということを思い出して納得。
ラピスによると「一度通った距離の座標を計算することくらいお手の物だ」ということなので、逆に言うと行ったことのない所へのテレポートは難しいということなのかな(行きにテレポートを使わなかった説明?)。

カイテインが皇帝陛下、精霊王、ドラゴンに会えるなんてみんなが知ったら羨ましがるはず、自分は恵まれていると言うが、それを聞いてエルは「ひよっこ未覚醒な精霊王、クレイジードラゴン、名ばかりの皇帝」と自分たちのことを自虐的に思う。

使節団として公爵邸を訪ねたが、謁見の申し出はあえなく断られてしまう。
公爵邸近くの食堂で作戦会議。
ラピスの魔法に頼ろうかとエルが考えていると言う前にラピスに断られる。
邸宅の周りにマナ感知魔法がかけられていて破壊はできるが術者にすぐバレてしまうという。

エルは最近行く先々で感じる妙な視線をまた感じる。
そして公爵邸の前に止まった馬車から魔神の司祭が出てくるのを見た所でおしまい。

 

65話

魔神官はすんなり公爵邸の中に入っていく。
カイテインによると魔神の力は「破滅と征服」なので病弱な体には毒だから療養中なら魔神官とはむしろ距離を置いたほうがいいので変だとのこと。

そんなに気になるなら霊体で透過して直接確認すればいいとラピスに言われ、自分の精霊としての脳力を思い出すエル。水の記憶を読むという手もある。

公爵は元気そうで、魔神教団に言われてもう2年も蟄居をしているのに状況は改善するどころか悪化し、先皇帝の死を防ぐこともできず、毎日血を吐く思いで留まっている、皇帝陛下がクルモアに向かっている噂もあるのに迎えにも行けず、いつまで蟄居しなければいけないのだと魔神官に文句を言っている。

地下にいるエイプリルの魂が今日も悲しみの涙を流し帝国の安否を案じている、エイプリルが何故呪いによって亡くなったのか、忘れてはいないだろう、もう少しの辛抱で帝国は再び安定を取り戻すと魔神官は言って公爵を説得して帰る。

 

霊体で見た話をエルがラピス達に話す。
神託を授かったわけでもない神官が、いち人間の介入によって起こり得る悲劇を予見できるはずがないので、それはただの戯言だとラピスは言う。
ラピス「大公は大神官出身なんだから魔神教が皇帝の味方になるはずがない。
そのうえ教皇があからさまに皇帝を探している、公爵ともあろう者がそんな話を信じるとは」

エイプリルという人が呪いで死んだ等の何か事情が公爵にあるらしいと話すと、イサナがエイプリルは公爵の妹だという。イサナがエイプリルの死を聞いて取り乱したので店を出て、落ち着いてから聞き込みをすると、街の人達はエイプリルの死を全く知らないらしい。

また魔神教にエイプリルの遺体を渡した可能性についてもラピスが話すが、カーウェル公爵は妹をとても大事にしていたので遺体を渡すはずはないという。

ラピスによると、大公は魔神に10代半ばまでの子供を「全焼の生贄」として捧げているらしく、子供たちを集めているのもそのため。エイプリルはおそらく20才とのことなので生贄にはなってないだろう。

 

カイテインによると全焼の生贄は教団にとって古代の風習のようなもので今は形式だけ残っていて、人を生贄として捧げることはその意図自体を悪としタブーとされている。

だがラピスによると大公は皇宮の地下の祭壇で何年も続けていて、おそらく大臣のほとんどが知っている、生贄を捧げるところを見物する者もいるらしい。ラピスが生贄の捧げられる様子を詳しく説明するがエルに遮られる。
ラピスはこの間までの遊戯で、子供に変身して街を歩いていたら兵士たちにいきなり連れて行かれて、祭壇に供えられる生贄として皇宮の地下にいたため知っているとのこと。
生贄の条件は、若さ、端整な顔立ちと清潔感、健康な肉体。

殺されたらどうするんだとエルは言うが、ラピスはドラゴンでいつでも元の姿に戻れるし、テレポートで脱出できるから、そう簡単にやられないという。

カイテイン「でもおかしいですね、魔神教が死を崇拝する傾向はありますが、人を生贄として捧げることは滅多にない。大公は子供たちを捧げて魔神に何を祈ったのでしょうか」

ラピスは逆に魔神からの要求かもしれないと言い、気になるなら知ってそうなやつがいるから聞いてみろという。エルが最近感じていた、ずっと自分たちにつきまとってる視線の原因のこと。

「おい、そろそろ姿を現したらどうだ?もうとっくにバレてる」とラピスが声をかけると、マナの波動を感じる。

 

66話

「ふっそうきたか」とラピスがやり返し、ラピスと見えない誰かとのマナの波動?のやり合いになり、イサナやカイテインが危ないからとエルが止めるが聞く耳を持たないので、エルの怒りが爆発。
何をしたかはよくわからないが、何か水の精霊王の気がドーッと出た、みたいな?

「精霊王を怒らせたらヤバイことになるぞ、死にたくなければさっさと出てくるんだな」とラピスが言うと、やっと魔族二人が姿を現す。

デルオヌビル、セルフィアネスだと丁寧にエルキネスに挨拶をする。
魔王にスワルト帝国の皇帝イサナの後を追えと命令を受け、報告はせずに監視だけしていたとのこと。
普段はデルオンと呼ばれているというと、イサナがデルオン、セルフィスは魔王の次に身分が高い4大公爵だという。
なぜ監視するのかは知らず、魔王の個人的な要件だとしか知らない。

 

魔神の意思なのか聞くと、現魔王カリュドリアンは王になってから一度も魔神に会ってないとのこと。
それに魔神が魔界への介入から手を引いてから100年以上になるらしい。

デルオンが「私達の事をどうするつもりですか」と聞き、エルがどうするつもりもないと言ったら、彼らは戻って報告をするという。
ラピスが「ためらわず不安要素は取り除いておいた方が」というとセルフィスはデルオンを置いて逃げてしまう。

魔王の計画は魔神の意思とは無関係、魔王が大公の後ろ盾であることは事実なのか聞くと、おそらくそうだという。

魔王と大公の関係は詳しくは知らないが、大公は魔王を召喚した。
人間は魔族を召喚できる
精霊との契約条件が単純にマナを貸すことである一方、
魔族は何らかの対価を要求する可能性がある

魔族の召喚方法は精霊の召喚儀式ほど知られていないし、かなり危険なはず

イサナの従兄弟(カーウェル公爵、エイプリル)については何も知らないとデルオンがいうと、エルはもう戻っていいという。

 

ラピス「なんだ生かしておくのか?」
エル「うん さっき逃げたやつがどうせ報告するだろうし」
ラピス「今までは監視だけだが次はどうでるかわからんぞ」
エル「それはまたその時考えるよ」
エル(攻撃されても負ける気しねーし)

言い残したといってデルオンは、魔神は非常に冷酷だが子供達には寛大で、今は魔神と疎遠になっているカリュドリアンも子供の時は愛されていた、大公が何を考えてるか知らないが魔神のための生贄だとしたら何か誤解している、魔神が子供の生贄を喜ぶはずがない、という。

デルオンが伝えようとしたのは「大公の全焼の生贄と魔神とは何の関係もない」ということ。
魔神と魔王の関係を完全に否定したいようだ。
魔王の命令に従いつつも、なにか疑念を抱いているようにみえる。

最後に「恐らく近いうちに またお会いする日が来るでしょう」とデルオンの赤い目が光る。

エルは負ける気しないんだ。本来の能力からするとそうなのかもしれないけど、まだいろいろ自分を知らないエルがそんな自信満々に言うとは驚き。まだあんまりスゴイとこ見てないし・・・。

 

67話

居酒屋みたいなところで、エル、ラピス、イサナ、カイテインでの会話。
とにかく確実なのは魔王と大公がグルだということ、魔神が介入しているかは不明だが、相手は魔族だということだとラピスが言う。
まずエイプリルの行方を探そうとエルがいうと、ラピスが「だったら公爵邸に入れるんだから公爵本人に聞きにいけばいい、噂を聞いて回るより確実だ、そんな簡単な方法があるのになぜわざわざ遠回りするんだ」と言い、それをちっとも思いつかず忘れていたエルとイサナはポカーンとした後、ラピスに「頭いいね」という。

「頭を使え。精霊王も契約者も二人揃ってアホとはな・・」とラピスが言ったことから、またエルとラピスで言い合いのケンカになる。それを見て「仲いいですね」とクスクス笑うカイテイン。

 

カイテインは文書を届ける用件は終わっているので、これからどうするのかとエルが尋ねると、神聖王国と密接な関係にあるクルモアの事情をしっておくのもいいと思い、この件が解決するまでエル達と一緒にいたいということで、まだしばらく同行することになる。

エル達のところにフードをかぶって顔を隠した男が近づいてきて、エイプリル嬢の事を聞きまわっている異国の者は君たちか?と、言ってくる。ラピスがその男は、幻想魔法で男装している女だと見抜き、特別な方法で公爵邸を調査したというエル達と、お互い聞きたいことがあるので、部屋をとって話をすることになる。

その旅館の一番いい部屋をとったらしいが、ラピスの基準に合わず、「寝床のこだわりを曲げる気はない」とラピスが文句を言い、後で変えることになる。

イサナが荷物をどうするかと言ってる声を聞いて、フードの男が「皇帝陛下?」と言ってくる。


エルが精霊王の力を使って公爵邸に侵入して中を見れるということがわかったすぐ後に、エイプリルのことを街で聞き込みをしたというのを見て、「えー?なんでエルの能力使わないの?地下が怪しいなら見ればいいじゃん!」って思ってました。
便利な能力を有効に活用しないのって物語でよくあることなので、それなのか?と思いましたが、少し遅れてラピスが指摘してくれました。エルが自覚してない能力はまだまだいっぱいありそうで、全部覚醒したらもっとサクサクいろんなことが解決しそうな気がします。

 

68話

フード男の正体は、エイプリルだった。
イサナ=皇帝が無事だとわかり、エイプリルはホッとしたのか気を失ってしまうが、気がついてから、公爵に何があったのか、話をする。

3年前、敬虔な魔神教信者のカーウェル公爵に魔神官が「近いうち皇家に大きな災いが降りかかる。災いを最小限に抑える方法は邸宅の門の閉鎖とカーウェル公爵の蟄居だ」と言われ、公爵は従った。
その数日後、10年続いた干ばつは帝国の現皇帝が原因だという神託が教団に授けられる。

カーウェル公爵はそれが魔神官が予見した災いの始まりだと信じ、皇城に駆けつけたい気持ちを抑え、魔神官に会いに行き今後どうすべきか尋ねると、「エイプリル嬢を教団に送り毎日祈りを捧げるよう命ずるのです」と言われた。エイプリルは進んで魔神教に行きいろいろな雑務をこなし断食をして苦しみに耐えたが民心は離れていく一方だった。

カーウェル公爵が教団を訪ね、痩せ衰えたエイプリルを見て驚くが、魔神官は「公爵が城に駆けつけたいと思ったため、呪いで病にかかった」と説明。
それに疑念を抱いたエイプリルは自分が常に監視されていることに気付き、彼らの言葉全てが偽善と欺瞞であると気付いた彼女は監視の目を避け神殿から逃げ出した。
彼女が幻想魔法を使えることを彼らは知らなかったので、エイプリルは姿を変えて追っ手から逃れた。

 

脱出したエイプリルは真っ先に公爵のもとへ向かったが警備が厳重で邸宅に近付くことさえ出来なかった。
どこに魔神教の手の者がいるかわからない状況で、唯一魔神教と取引していないクリープ商団に行った。商団主のイカナは帝国一の情報通でエイプリルに興味を持ち、手助けした。

「皇帝の処刑が執行され、それを止めようとしたカーウェル公爵の罪により、公爵の妹が呪われて死んだ」ということになっていると知る。
商団主には領主と単独で面会できる権限があり、それを使ってイカナがエイプリルとカーウェル公爵を会わせてくれたが、なぜかカーウェル公爵はエイプリルの事を認識してくれなかった。
その後、クリープ商団は公爵から縁を切られ、魔神教から監視されるようになり、エイプリルは逃げるのが精一杯で何も出来ない状況とのこと。

ラピスによると公爵は暗示をかけられたのだろうとのこと。
公爵はソードマスターで普通の人より精神力は強いはず。
だから精神を完全に支配しようとするとすぐにバレるが、暗示はリスクが低い。

 

暗示は一般的な催眠法だが完全に信じ込んでいるところをみると呪いの一種である可能性が高い。
呪いはエルリエンの管轄だが、魔神の管轄でもあり、魔神の方が呪いに関しては一枚上手。
魔神は魔属性において、圧倒的強さを誇る神

魔神官がかけた呪いは魔神官にしか解けない
魔神の力が宿っている物を媒介する手もあるが
いずれにせよ魔神の強力な力が必要になる

簡単な暗示と言っても上級神官でないとソードマスターに呪いをかけられない
そうなると少なくとも魔剣レベルでないと

ラピス「魔剣は魔界にいけば腐るほどある 1つ拾ってくればいいだけのこと」
エル「魔界に行く方法は?」
ラピス「知るか」

ある地下の洞窟に魔剣が封印されているという話を聞いたというエイプリル。
クリープ商団のイカナから聞いたので、イカナなら場所など詳しく知っているはず。

魔神教の監視の目をごまかすため、クリープ商団にエルの持つ花=ブリアの宝石の鑑定を口実に行けばいいということになる。

 

クリープ商団

69話

早速、ブリアの宝石を持ってクリープ商団に、エルとカイテインで行くが、ブリアの宝石は買わないと門前払いされそうになる。
そこへ商団の偉い人っぽい人が来て、宝石の鑑定に来たと聞いて、エルのサークレットのラピスラズリに目をつけ、中に入れてくれる。中に入ると強盗でも入ったのかというような荒れ具合で、火の精霊がたくさん飛んでいる。

そこへエルリエンからエルに啓示=通信が入る。
「少し気になることがある。頭の悪そうな奴が近寄ってきたら警戒するように。突然正体を明かす奴が現れたら煮るなり焼くなりお前の好きにしていい」

古代から火の精霊は力と富を象徴する
そのため商人たちの多くが火の精霊に仕える。

奥にいたイカナが会いたいといっているとのことで呼ばれて行くと、イカナは遊戯中の火の精霊王イフリートだった。

 

70話

異国の女でありながら商売の腕前一つで瞬く間に主要都市の商団を手に入れた不滅の商談主イカナ。

エルリエンが言っていたのはイフリートのことだろうかと思うエル。
エルリエンに会ったこと、エルが教皇になったこと等々いろんな雑談の後、魔剣の話に。

洞窟までの地図(トレジャーハンターの間でも値段がつけられないくらい高価な地図)をくれる
アルフォンフ帝国のバロン砂漠の地図。

イフリートも魔神官に商売の邪魔をされて困っているので、公爵を元に戻してどうにかしてほしいらしい。


「でもその洞窟には・・」とイフリートは何か言いかけてやめたのが、意味深です。
きっと何かあるんでしょうが、言わないというのはたぶん危険ってわけじゃない何かなんでしょう。

 

神界 エルリエンと冥界の神シャノン

71話

【神界】
冥界の神シャノンがエルリエンに会いに来ている。
シャノンは、神々の宴にエルリエンが一度も来ていないから物騒な噂ばかりで、どんなバケモノかと思っていた、こんな素敵な方なんて等というが、エルリエンは「興味ない、本題を」と催促する。

魔神カノス
運命の神ラデカ
天神イオウェン
冥界の神シャノン

彼らは主神が創った最初の精霊王であり最初の上級神
つまり神界の始祖たち

沼地に漂う臭気と重苦しい霧
その下に佇む冷たい死の気配
その名の通り死者の生を司る冥界の最高神シャノン

そういえば同じ気を持つヤツが他にもいたが・・・
とエルリエンが思い浮かべるのは審判者アレヒス

シャノンは、アクアドンが利用されているようで、魔界の動きがおかしいという相談をしにきたという。
この10年、正確にはその前からだが、急増したのが10年前から
大量の子供たちが死んだ

 

主神が創造した最初の中間界アクアドン
4大精霊王が司る豊かな世界

エルリエンは干ばつのせいだろうと言うが
シャノンは死んだ子供たちの血のほとんどが儀式に使われ、それがある1人の者による所業だという。
死因は心臓を深く刺されたことによる出血多量で、回収された魂は皆気力が尽きていてしばらくは転生できない状態だった、つまり、誰かがその命の重さ分 力を蓄えているということになる

血をもって他人の生気を奪い自身の力を強力にするのは、過去に消えた黒魔術の1つ。
一時期よく使われていた方法だったが、それを悪用した者が主神の座を狙ったことで禁術とされた。
そして術に関する内容はすべて神界に封印され、現在はその方法を知る者はほとんどいないという。

生気を奪われたということは正確な術式を知っているということ、誰かが禁忌を破ったか

儀式を行っているものの種族は人間
そして最近その者が魔王と契約関係にあり、奪った血がすべて魔界に流れていたことがわかった

魔族全体がその血を飲んでいるのであれば問題ない
だが一人による独占ならば意図的に禁忌を破ったことに

 

エルリエンはなぜ自分のところに来たのかと聞くと、シャノンは魔神カノスが魔界の管理をエルリエンにまかせたと地獄の神クラーゼに聞いたからだという。

4日前、魔神の天使が大量の仕事の書類と共に、魔神の手紙を持ってエルリエンの所へ来た。
【手紙の内容】
やあハニー
君にとって1つ残念な報せだよ
しばらく休暇に行ってくるから
僕に逢いたくても我慢してね
あ その間 僕の仕事 代わりにヨロシク
君の愛しき旦那より

エルリエン「このゲス野郎は今どこにいる」
魔神の天使「中間界に行かれました」
エルリエン(そういえば主神から努力の功績の報酬として数年間、中間界で過ごせる特権をもらったと自慢していた)
エルリエン「どの中間界だ?」
魔神の天使「魔神はエルリエン様が養子に迎えた息子さんがアクアドンにいるという噂に興味を持ちましてアクアドンに」
エルリエン「それで私の息子に会いに行ったと?」
魔神の天使「我々も止めたのですが・・どうかお許しください」

エルリエン(今すぐ連れ戻しに行きたいが・・)
殺人級の仕事量のため 身動き取れず

 

シャノンは、カノスがそれだけの理由でアクアドンに行ったと思うのか、魔界の動きが怪しいのをカノスが知らないはずがないと、さっき話した事を調べに行った事を仄めかす。

魔界は魔神カノスが自ら創造したと言っても過言ではない
その世界のことについて 自身が知らないはずがない

シャノンは、カノスと長い付き合いだが、未だにカノスのことがよくわからない、精霊王だった頃のカノスは今とだいぶ性格が違ってエルリエンのようだった、だからカノスはエルリエンに特別に関心を寄せているのかもしれない、カノスが自分の仕事をエルリエンにまかせたと聞いて驚いた、カノスは徹底した性格で他人に自分の仕事を任せるような人ではない、と言う。

私はあなたのことが心配なのだ、カノスは精霊王の頃から今まで、これだけはずっと変わらず、誰も信じない、彼の不在中でよかった、この事態を話したら彼がどんな反応をするか恐ろしいから、どうか彼に気をつけて、とシャノンはエルリエンに言う。

エルリエン「一体何を企んでいるのだ」


エルリエンがエルに忠告した「突然正体を明かす奴」は魔神カノスのことなんだろうな、きっと。

漫画「精霊王エルキネス」感想(4)