漫画「恋癖」緒之 感想(7)

試し読みはコチラ
1話目は無料で読めます




 

恋愛のクセが強めな大学生達の恋愛群像劇。
タテスク全193話で完結済み。

以下、ネタバレありなので、ご承知の上。

 

「恋癖」感想(1)
「恋癖」感想(2)
「恋癖」感想(3)
「恋癖」感想(4)
「恋癖」感想(5)
「恋癖」感想(6)
「恋癖」感想(7)
「恋癖」感想(8)
「恋癖」感想(9)

 

 

 

85〜88話 成人式

間宮は成人式には参加せず、同窓会に行くが、店の前で入るのを躊躇していると、里帆に会って、そのまま中へ。

間宮の初恋の人、藤沢真奈美にも再会し、江ノ島で里帆達といるのを見かけたと言われる。

間宮は里帆がいつもよりよそよそしいと感じる。
間宮は中学の頃より垢抜けたと言われて、ちょっと女子にモテる。

一次会が終わり、間宮は里帆を探すが、高校の友人と約束があって駅に向かったと聞いて、走って里帆を追いかける。
間に合って里帆と話をするが、間宮は友人に会いに行こうとする里帆を引き止めてしまう。

ちょうど里帆の友人から、飲みすぎて会えなくなったと連絡があり、里帆は間宮に二人で飲みに行こうと誘う。
飲み屋は成人式帰りの団体客で混んでいるからと、なぜかラブホテルで飲むことになり、まとめ髪がキツイからと、里帆はシャワーまで浴びて、備え付けのパジャマを着てリラックスする様子に、間宮は戸惑う。

だが、今までも里帆の奇行には振り回されてきて、今更意識しても無駄だと思い、平常心で挑む。

「好きになってほしいわけではないって、そんなの本当の恋って言える?」と間宮は里帆に言うけど、里帆はじゃあ本当の恋って何?と問い返す。

人は変わっていくもので、未来の自分の気持ちなんて保証できない。
でも、いつか好きじゃなくなったら、それまでの恋は全部ウソになるの?

永遠に続く気持ちなんてないと思う、だからその人を好きでいられるうちに、たくさん優しくして楽しませて、相手が望むことをなんだってしてあげたいと思う。

これは恋ではないのかなぁという里帆に、間宮は里帆を受け入れる。

間宮は与えられる好意を受け入れるのは簡単でも、差し出すのはものすごく勇気がいる。
でも里帆は逆で、自分からはいくらでも差し出せても、相手の気持ちは受け入れられない。

間宮と里帆は、Hをする。

間宮は、里帆の気持ちを受け入れて、自分が里帆の事を好きだと認めた。
たとえ、里帆に気持ちを受け入れてもらえなかったとしても。


間宮が「急にそんな人間らしい反応しないでよ」って里帆に言うのがおもしろい。

89話 成人式 番外編

上田は、美雨と正月に別れたが、すぐに成人式というイベントがある事を忘れていて、間をおかずに美雨に会うのかと気まずい気持ちになりながら帰省する。
だが、美雨は部屋を出ていて、再会せずに済んだ。

そして、友人達によると美雨はオネエのしばやん(美雨の高校の友人)と一緒にユーヂューバーになっていて、そこそこ人気がでているらしい。
美雨が部屋を出て一緒に住んでいるのも、しばやん。

動画の中で生き生きとしゃべる美雨を見て、複雑な気持ちになった上田だった。

間宮と里帆は、ラブホテルを出た後、朝マックをしようと入った店で、徹夜で飲んでた同級生に会ってしまい、とても気まずい思いをした。

 

 

90〜92話 雪の日 塚本と成瀬

大雪予報の日に大学で成瀬は塚本に会うが、先日、真央に会ったことを、真奈美に関することを聞き出せてないからと自分に言い訳して、塚本に伝えられない。

成瀬は休講の知らせを知らずに大学に来てしまい、せっかくだからとすぐ帰らずにいると、いつの間にか吹雪で大雪の天気になってしまう。

成瀬は中3から引いたことない風邪を引いていて悪化し、帰れなくなって、塚本が自分の部屋に連れていってくれる。

成瀬は塚本の部屋で休みながら、先日の真央との会話を思い出す。

真央が成瀬にだけと言って教えてくれたのは、自分がゲイだという事だった。

そしてゲイの自分と成瀬の間に恋愛が成立するとしたらそれは本当の恋だと思うかと聞かれたが、成瀬は真央の言ってることが理解できなかった。
その後、結局、真央と電話番号の交換もするハメになる。

成瀬は真央に興味を感じ始めていた。

今自分は真央の過去を調べていて、塚本をそれを望んでいるのだから間違ったことはしていないと、言い訳めいたことを考えてしまい、後ろめたさを感じていた。


病気で塚本の部屋で二人きりなんて、看病して親密になるんじゃ?と期待したけど、全然そんなことはなく。
塚本が成瀬をお姫様抱っこがあって、成瀬に掴まれと言ったくせに首に腕を回したらくっつくなって言ったり、成瀬のコートを脱がそうとしてやめてたのが、ちょっと意識しちゃったのかなって思ったけど。

成瀬は親に迎えに来てもらうまでの間、塚本の部屋で一時的に休ませてもらってただけなので、ラブ的な進展は全くなく終わりました。

成瀬は塚本に真央が懐柔してくるって言われてたのに、真央を怪しいと思いつつも惹かれ始めちゃってるんだね。
真央に会ったことを塚本に言わないのとか、後ろめたさを感じてるのが、もうそれをあらわしてるよなーと思いました。

そして84話で何を言ったかわからないままだった、真央が成瀬に教えてくれたことは、真央がゲイだということでした。
うーん、ほんとかなー?って感じで、この時点ではなんともいえません。

 

 

93話 間宮と里帆

間宮と里帆がHしちゃった成人式の日から1週間。
里帆から連絡はなく、間宮は悩んで山本と鈴木に相談する。

里帆は間宮に「きみが好きだ」と言われたのを聞いて、それ以降スッパリ間宮への興味や関心を無くしてしまっていた。

初恋の人=間宮なら違う結果になるのではと期待していたが、今まで好きになった相手と同じ結果になっていた。
やっぱり自分はちゃんとした恋愛ができないんだと、がっかり&諦めがついてスッキリしていた。

伊藤もお正月以来、上田に会っておらず、何も進展はなし。

里帆は、間宮が忘れていった同窓会のビンゴの景品を渡してほしいと頼まれ、藤沢真奈美に会いに行く。
そこで一緒に住んでいるという姉の奈留美に会い、彼女が前に自分が気になっていたあの「藤沢奈留美」だと知る。

94〜96話 上田と伊藤

間宮の忘れ物(ビンゴの景品)は伊藤から間宮に渡された。

伊藤はお正月に上田にキスしてしまった件について、上田に会いに行き謝罪した。

そして伊藤が思い出していない「あの夜何があったか」を上田から話される。

伊藤が買ってきたカップ酒で二人共すぐに酔っていまい、上田は彼女と別れた話をグダグダした後、伊藤が映画を見て忘れようと提案して、大学の映画サークルの部屋に二人で向かった。

途中、ふらついて伊藤が転んで、脱げた靴を上田が履かせてあげている時に、伊藤が上田にキス、すぐに謝るが、今度は上田が伊藤にキス。
寒いから中に入ろうと手を引かれてサークル室に行くが、散らかった部屋を見て、そういう雰囲気が霧散し、普通に映画見てるうちに机に突っ伏して寝て朝を迎えた、という事だった。

もうあんな事はしないと上田に言われて、伊藤は上田に線を引かれた事を感じるが、そこで話を立ち聞きしていた大野カップルが登場。

なぜか大野カップルが上田&伊藤に恋愛についてお説教をし、「週末彼女」を提案される。
それを最後のチャンスと伊藤が話に乗って、週末彼女を試すことになった。

 

 

97〜100話 里帆と成瀬 真央 ガールズバー

伊藤は里帆に週末彼女をする事になったと報告。

里帆は駅で成瀬を見かけて声をかけると、成瀬は真央と一緒で、3人が邂逅する。
成瀬は真央の会社の系列店のプレオープンに誘われていて、里帆も誘われ一緒に行くことになる。

他に間宮、山本、鈴木も誘われていた。(真央の後輩)

真央が連れて行った店は、ガールズバーだった。

間宮は里帆の自分に向けられた笑顔を見て、彼女がもう自分の事を好きじゃない事に気付いてしまった。

里帆は、成瀬が真央と塚本つながりの知り合いだと確認する。
そして成瀬は、塚本が真央から、塚本の元カノの藤沢奈留美が絡んだ過去の事を調べようとしている事を話す。

すると里帆は、なぜ塚本は元カノの奈留美から話を聞かないんだろう、藤沢奈留美を知ってるから会いに行かないかと成瀬に言う。

成瀬が里帆に、なぜ彼らの過去を知りたいのかと聞くと、里帆は今まで彼らの事を知った経緯を語る。
人間は一度認識すると無意識にその情報を引き寄せやすくなるというカラーバス効果。

私達は無意識にあの3人に関する繋がりを引き寄せているんじゃないか、それがなぜなのか、共通点をたどったその先に何があるのかを知りたいという。

成瀬は、最初は面倒に巻き込まれたと思っていたが、少しずつ知るにつれ、自分にとってすごく重要な事なんじゃないかと思うようになっていた。

成瀬は「私、あの人(真央)から何を知りたくて何を求めているんだろう」と言いながら、安達先生を思い浮かべていた。


里帆が、今までいろいろと読者には繋がりが見えていたけど話の中では繋がってなくて、下手するとすれ違ったままなのかって心配になっちゃう事を、きっちり繋げてくれます。

きちんと気がついてくれる人、そういう役回りなんだなーと思いました。

 

「恋癖」感想(8)

 

タテスク版

試し読みはコチラ

1話目は無料で読めます




単行本版