漫画「仰せのままに」KWON 感想(4)

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侯爵家のお嬢様セレニーを慕う侍女のディアンが、セレニーの政略結婚を阻止し、身分違いの恋を成就させるための逃亡を助けるために、お嬢様のふりをしてエフェンハルト辺境伯の家に滞在しようとするお話。
エフェンハルト辺境伯がむっちゃカッコいいです。

ピッコマにて。木曜更新で連載中。

以下、ネタバレありなので、ご承知の上。

「仰せのままに」感想(1)
「仰せのままに」感想(2)
「仰せのままに」感想(3)
「仰せのままに」感想(4)

 

28〜31話

朝食はいつもりんご1個だけで、そのりんごは執事ヤンの奥さんの実家から送られてきたものだという話から、ヤンの奥さんの昔話になる。

ヤンの奥さんは同じ村の出身の幼馴染のマリナ。
ヤンの父もこの城の執事を仕事をしていて、父の体調が悪くなり、ヤンが執事の仕事を引き継いで城に来ることになった時、それまでヤンにだけ冷たい態度だったマリナが会いに来た。

マリナはヤンがちゃんと執事の仕事ができるのか等文句を言ってきたが、愛しい気持ちが募ってきて、ヤンはマリナを抱きしめ、1年待ってくれという。
ヤンは執事の仕事をがんばってエフェンハルトに認めてもらい、マリナを城に呼び寄せようと考えていたが、1年後、それは成功し、マリナは城に来てヤンと結婚し、キッチンの仕事をしていた。

ヤンの家に着き、エフェンハルトが書いたマリナと娘の絵をディアンに見せる。
娘はエフェンハルトが想像で書いてくれた姿で、マリナと娘は出産の時に二人共亡くなってしまっていた。

それを聞いてディアンは泣いてしまう。

 

 

マリナは城の料理の仕事を全部担当していて、この家のキッチンでエフェンハルトも一緒に食事をしたりもしていたので、キッチンの話をディアンから聞いて、ここを思い浮かべ、つい昔話が長くなってしまった。

キッチンを探すとお酢はあったが、重曹はなかった。
ヤンはマリナが使っていたハートの形の胸当てのエプロンをディアンに貸してくれる。

ヤンによくしてもらって、二人を騙している事に罪悪感を感じ、ディアンは真心を持って二人に接しようと心に決める。

ヤンはエフェンハルトの執務室に戻り、妻と娘の話をして遅くなり、ディアンが泣いてしまったから慰めては?と勧めるが断られる。

ヤンはこれから外回りの仕事があってシーツを敷けないから、ディアンのためにエフェンハルトがシーツを敷くように言って出かける。

 

 

エフェンハルトは仕方なくとりあえずディアンの様子を見に行く。

ディアンはやはり重曹がないとワインのしみ抜きがうまくできない、青い痕が残っているとエフェンハルトに見せるが、彼には違いがよくわからない。

しかしディアンが更に強く言い張ろうとしたのを抑え、どう言うか考えて黙ってしまったので、エフェンハルトは不安と焦りから、青い痕が残ってることを認め、重曹を買ってあげると約束する。

ディアンはついでに、他のエプロンや動きやすい服と靴、食料品も買ってくれないかとお願いしてみると、エフェンハルトはすぐに承諾してくれ、一緒に必要な物を買いに行くことになる。

昨夜エフェンハルトが言った「夜とぎ」とは何かとディアンが聞くとエフェンハルトは顔を赤くして、動揺してしまう。ディアンが本当にその意味を知らずに、エフェンハルトの反応を面白がってしつこく意味を聞いてくるので、困ったエフェンハルトは子守唄を歌うことだと答える。

 

 

32〜35話前半

外出着としてフードをかぶった服装のエフェンハルトにディアンは驚くが、街の人に気を使わせないために正体を知られないようにしているのだという。

だから辺境伯ではなく、バゼルと呼んでくれというと、ディアンはあの伝説の騎士エフェンハルトと同じ名前なのかという。

伝説の騎士も確かにバゼルという名前だが、その名前はあまり知られていないはずなので、それをディアンが知っている事にエフェンハルトは驚き、なぜ知っているのかと問うが、ディアンもなぜ自分がその名前を知っているのかわからない。

この地は北なので、日が短く明るいうちに仕事を終えなければならないため、今は忙しい時間帯。
ここのほとんどの住民は他の地に定住できずに、ここへ流れ着いた人達。
ここは怪異なる存在と近い地だから。

ディアンは城で入った温泉を気に入り、温泉と城を観光商品にすればいいのでは?と提案するが、すぐに却下されてしまう。

そういえばエフェンハルトは人付き合いが苦手だった、本当は彼らを騙している自分は優しくされる資格などないのにと思い、調子に乗って言ってしまったことを謝罪する。

 

 

エフェンハルトは、陽の光の中で見るディアンはとても美しい、プロポーズする方も多いだろう、ここでの時間が将来に差し障るのではと心配になるという。

そして昨夜は事情が混乱して無礼な態度をとってしまったが、寝室でのことや不適切だった会話の内容について謝罪し、二度とそのようなことはないと誓う。

ディアンはまた罪悪感を感じ、エフェンハルトに嫌われたくないと思うが、嫌われて当然の騙すということをしておきながら嫌われたくないと思う自分をわがままだと思う。

今まで誰かに嫌われることを気にしたことはなかった。
エフェンハルト達を騙すのは正しくない事だが、かといってセレニーを裏切って彼らに本当のことを打ち明けることはできない。
苦しくても自分が意図した状況なのだから受け入れるしかない。

考え事に沈んでしまい、気付くとエフェンハルトが見当たらなくなってしまったが、すぐに見つかり、エフェンハルトに心配されて手を繋がれる。

焼き鳥、あんまん、肉まん、ヨーグルトを食べて、どれも初めての食べ物だったが、おいしくて大満足のディアン。

 

 

28〜35話前半

ディアンが他の人は知らないはずのバゼルという名前を知っているというのは、ディアンが妖精女王なことと関係あるんでしょう。

なんかディアンの気持ちの浮き沈みが激しい。
ハイテンションでキャーキャー浮かれた感じだったかと思えば、罪悪感でずーんと沈み、変化がすごい激しいな。

あと、エフェンハルトが「夜とぎ」と言ったのはディアンの妄想かと思ってたけど、あれは本当にあったことだったんだ。
そういう話を出されて赤くなっちゃうくらいなのに、なぜ昨夜は普通の顔で夜とぎをなんて言えたんだろう?ギャップが激しすぎて昨夜のあれは何だったのか、よくわかりません。

混乱してうんぬんと言ってるから、妖精女王の記憶があると思ったってことなのかな?

そして1人でいろいろ考えちゃってテンションの高いディアンは、面白いところなのかもしれないけど、なんかあんまり好きになれないんだよなぁ・・・。

だから、ピッコマから少し遠ざかってたのもあって、しばらくこの作品読んでませんでした。
一度に2話更新なので、だいぶ進んでました。話数は。
でも展開が遅いので、10話ぐらい読んでもたいしてお話の内容進んでないんですよね・・。

 

 

35話後半〜37話

エフェンハルト城前大通りにあるブティックのオーナー兼デザイナーのモレル夫人の話。

モレル夫人は10代の頃に上京して有名な貴族デザイナーのブティックで勤めた。

仕事に夢中だったため婚期を逃したが、同じような境遇の夫に出会って結婚し、これからは家庭を大切にしようと思ったが、子供もいないまま夫に先立たれた。

失意のモレル夫人は大陸の最北端エフェンハルトへ行った。

居場所を失った人達は、世界を滅ぼそうとした魔物と最も近い場所エフェンハルトに集まる。

モレル夫人がエフェンハルトに来たのは8年前、今は30代。
何の縁もないこの地で、思いがけずモレル夫人のブティックは繁盛した。

 

 

だがこの地で求められるのは機能的で実用的な服ばかり。
ド派手な服が作りたくて欲求不満になったモレル夫人は、その欲求に忠実に白いフリルのドレスを作ったが、置き場所に困りショーウィンドウに飾った。

それに惹きつけられ、すぐに村中のお嬢さんがそのドレスを見に訪れたが、この地ではそれを着ていける舞踏会などなく、買っても着る場がないため、買う人は誰もいなかった。


エフェンハルトとディアンがモレル夫人のブティックにやってくる。
エフェンハルトは既製服を1着とオーダーメイドを数着頼もうとして、ディアンにカタログを見せる。

カタログにはセレニーが以前着た事のあるドレスが載っており、それに気付いたディアンがカタログのそのドレスを見ていると、モレル夫人がそれはあの有名なセレニー嬢のドレスだと言いかけたので、慌ててディアンは遮って、仕事着1着だけ選び、具合が悪いから外の空気を吸いに行くと言って出ていってしまう。

モレル夫人は本物のセレニーの顔を知ってる人だった。

 

 

モレル夫人と2人になったエフェンハルトは、紙とペンを借りて、ヤンの妻のエプロンの絵を書き、こういったエプロンを作って欲しいと頼む。

エプロンは2日かかると言い、ここではお祭り等ないからオーダーメイドの注文はめったにないため、人を雇っていないから、店を空けられず、すぐには作れないのだという。

それを聞いてエフェンハルトが、お祭りは必要だと思うかと問うと、モレル夫人はもちろんだと答え、例えばと言って、ショーウィンドウに飾っているドレスを指して、こういったドレスを着ておしゃれを楽しめると説明する。

そのドレスが売り物だとわかると、すぐにエフェンハルトはそのドレスを買うと言う。

モレル夫人は、そのドレスにつけたいと思っていた広いレースの追加を提案し、エフェンハルトはうんうん頷いて承諾し、おまけのガーターベルトも見せられると勢い込んで買う事を宣言する。

するとモレル夫人は、今から作業を始めるとエプロンは2時間で出来上がるという。
さっきは2日かかると言われたのにとエフェンハルトが疑問に思うと、ドレスを注文したから話が変わったということらしい。

 

 

35話後半〜37話 感想

なんか、モレル夫人、初登場の人物だけど、彼女の過去話が意外とながーい。
描かれる物語の期間が短いから脇役のエピソードもしっかり描かれるスタイルなのかな?

ヤンの過去話が語られるのはわかるけど、モレル夫人、そんなに必要か?って思ってしまった。別にメインのストーリーに関係なく脇役の話が出てきてもおかしいわけじゃないけど。

エフェンハルトが、あのエプロンをそんなに気に入ってたとは・・・。
その後も、ドレスとかガーターベルトに興奮気味に赤くなってる姿がなんか・・・ちょっと残念な感じがしてしまうんですが。